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母体となった私

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妊娠の記録を残していきます。
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満ちていく(産後1ヶ月)

満ちていく(産後1ヶ月)

子が産まれた。ほんのすこし垂れた目、ツンと尖った鼻、まあるい鼻の穴、富士山型の薄ピンクの唇、白い肌に浮き出た青い血管、目をあけるとすっかり隠れてしまう短いまつげ、薄茶色の産毛のような髪の毛、あまさと汗臭さが混ざったちいさな男の子のにおい、ぎゅっと握りすぎて汗ばんだ手、かすれた泣き声。そのどれもが、1か月前まではわたしのお腹の中にすべておさまっていたなんて、しんじられない。

出産のことを事細かに書

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すべてはわたしの手の外に

すべてはわたしの手の外に

「この脚本を書き終わったら、この原稿を書き終わったら、やっと産休。予定日まであと2週間あるし、たくさんnoteを書こう。忙しくて綴れなかったあれこれを書いて、妊娠期間を噛み締めて、スタイを縫って、子が生まれるその日に備えよう」

そう思って、妊娠後期の仕事をなんとかえっさおっさと終えて、昨晩の深夜1時にやっと原稿を納品したと思ったのに、朝になったら破水した。
眠っているとちょろっと水が漏れるような

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母体になる私(妊娠15週/身体の変化)

母体になる私(妊娠15週/身体の変化)

かつては「もっと大きな胸だったら」「もっとセクシーな身体の質感だったら」と、努力しても手に入れられなさそうな誰かの肉体に憧れていた時もあったけれど、30歳の人妻ともなればいい加減に他人への羨望も薄れて、ありのままの自分の身体を受け入れてきた。と、いうのに、妊娠してすぐに身体が変わってしまった。

その変わりようと言ったら凄まじく、人間ってこんなスピードで変身できるんか?とちょっと感動するくらいであ

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不妊クリニックはいつも混んでいた(妊娠前)

不妊クリニックはいつも混んでいた(妊娠前)

「うん、さっき見た感じだと、排卵日は明日か明後日ですよ。なので、そろそろタイミングをとってください。そうだな、今日の夜がいいかもな」

不妊に強いと謳われているクリニックで医者は淡々とわたしにそう言って、直後に看護師に呼ばれた。

「先ほど先生からお話があったように、今晩タイミングをとっていただいた後、明日の朝に来てもらえたら、”フーナー検査”をすることができます。精子がちゃんと子宮に入っているか

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たとえば男が妊娠できるとして(妊娠9週/つわり)

たとえば男が妊娠できるとして(妊娠9週/つわり)

つわりがひどい時期にちょうど重なるようにして、夫の仕事が忙しくなった。帰りは0時を過ぎることが多く、ひとり静かな家では孤独と不安が苦しさを増長させる。気を紛らわす策として、映画や漫画を漁ってみたが、集中力が続かない。switchのソフトを買ってからは(ゼルダの伝説を買ったよ!)ある程度は気を紛らわすことに成功したものの、やはり限界があり、早く帰ってきて、と縋るような気持ちで夫の帰りを待ち侘びる日々

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お腹が大きくない妊婦たちに抱擁を(妊娠7週/つわり)

お腹が大きくない妊婦たちに抱擁を(妊娠7週/つわり)

人生で体験する色々なことは、ドラマや映画や本などであらかじめ見たことがあるような現象も多く、大体の場合は「その時」が訪れるまでは知った気でいるものだ。今わたしはまさにその真っ只中にいる。「つわり」だ。

いつか子供が欲しいと思っていたわたしなので、つわりに対する知識もいくらかはあった。なんでも吐いてしまう「吐きづわり」。食べないと気持ちが悪い「食べづわり」。眠りつづけてしまう「眠りづわり」。あとは

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身体が未知の領域に突入した話

身体が未知の領域に突入した話

今年の9月下旬から、わたしの身体は未知の領域に突入した。

妊娠したのだ。

今は妊娠5ヶ月をすこし過ぎ、いわゆる安定期と呼ばれる時期になったところ。

欲しいと望んだ翌月に子を授かった友人も幾らかいたが、わたしたちはそう易々とは授からなかった。数年前に、子宮系の病気のために10年以上飲んできたピルを(体調不良の理由で突然)辞めていたから「いつできてもおかしくないな」と思っていたし、その後も今か今

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