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少子化の原因6:失われた30年と学習性無力感

前回は、著名な研究者たちの主張や論文に、「司法」「立法」「行政」の判断を加え、「少子化の原因1~4」を総括しました。「図表」を用いて、
「過去50年間のパラダイム」を「構造化」し、「相互関係」を「可視化」しました。「社会問題」は、「過去50年間のパラダイム」が形づくる「社会経済構造」によって引き起こされていることを確認してきました。

「国の骨格」を形づくる「パラダイム」は、「倫理」「理論」「政治」「政策」「経済」「社会」でした。すべての出発点が、「倫理」でした。「倫理」は「理論」に影響を与え、「理論」は「政治」の後ろ盾となり、「政治」は「政策」によって「企業の経済活動」を方向づけると同時に、「社会の常識」を形づくることを確認してきました。

「過去50年間のパラダイム」は、「環境・人・社会」を深く傷つけてきました。「環境破壊」「中間層の消滅」「少子化」「国家経済の衰退」を招き、「社会」に「陰湿な偏見と差別」を植え付けました。「陰湿な偏見と差別」は、「パワーハラスメント」「虐待」「嫌がらせ」「誹謗中傷」「カスハラ」を勢いづかせ、「不安と恐怖・偏見と差別が渦巻く『持続不可能』な社会環境」が形づくられました。

今回は、多くの「社会問題」を放置してきた「日本の現状」を確認していきます。最初に、「過去50年間のパラダイム」を、新たな視点「目的」「手法」「手段」で整理します。次に、30年前に、「日本の政治が選択」した「目的」「手法」「手段」が、「企業」「社会」に与えた「影響」「社会問題」を考察し、「日本の失われた30年」の現状を確認します。最後に、「日本の失われた30年」の中で「社会」に蔓延している「学習性無力感」について考えていきます。

【目次】 少子化の原因6:失われた30年と学習性無力感

この記事は、品質を担保するために、参考になる論文・書籍や原典を明示しています。わかりやすさを心がけ、できるだけ専門用語を使わずに、必要に応じて図表を用い、直観的に腹落ちするように努めてまいります。


■■■シリーズ全体の構成■■■

少子化の原因1:新自由主義と倫理
少子化の原因2:バブル崩壊と改正労働者派遣法
少子化の原因3:利用された若者と女性
少子化の原因4:企業の非倫理的活動
少子化の原因5:不安と恐怖が渦巻く社会経済構造の限界
少子化の原因6:失われた30年と学習性無力感 ✅←今回はこちら
少子化の原因7:貧困の世代間遺伝と社会課題ブーメラン
少子化の原因8:自己奉仕バイアスと政治

パラダイムチェンジ1:SGDs・ESG・DEI
パラダイムチェンジ2:ステークホルダー資本主義
パラダイムチェンジ3:企業倫理の見直しとパーパス経営
パラダイムチェンジ4:コロナショックと静かな退職・大退職
パラダイムチェンジ5:若者と女性の選択肢

今後の課題1:リスキリングとアンラーニング
今後の課題2:経営者の役割
今後の課題3:成長戦略とイノベーションの推進
今後の課題4:組織変革
今後の課題5:人的資本経営の問題点
今後の課題6:政治の役割
今後の課題7:最終回 日本のあるべき姿を取り戻すために


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