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氷山のたとえ - 子どもへのポジティブな言葉がけに向けて: ピグマリオン効果を考える

私たちが発する言葉というのは、私たちが深く信じている信念の現れではないかと思っています。

今週は子どもに向けたポジティブな言葉がけについて、
私の実践について書かせていただきました。

多くの方に読んでいただいて本当に感謝しています。

言葉がけについて、何を言うかを考えることに加えて、私はもっと深いところにある信念や価値観の部分を見ることも大切かもしれないと感じています。

氷山のたとえ

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氷山のたとえは、聞いたことがあるかもしれません。
子育てでは、この氷山を思い出すことが増えています。

水面から上の氷山の部分:私たちが発する言葉や行動
水面の下の大きな氷:私たちの中にある信念や価値観

と捉えることができるかと思います。

つまり、私たちが何を信じているか、どんな価値観を持っているか、によって出てくる言葉が変わるかもしれないということです。

信念は文字の通り、私たちが信じていることなので、多様だと思います。何が正しいかではなくて、何に共感ができて、自分たちがどうしたいかだと思います。

今日は以下の3つの側面から考えてみました。

1. 親と子の関係性

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まずは、親と子の関係性について、上記の図のように考えてみました。左は、親が子の上位に位置している形で、矢印も一方通行です。「やりなさい」という言葉は、この構図が正しいと信じていたり、良いと思っている方から発生しているかと思います。私はこの左の構図を信じていないので、なるべく「やりなさい」という命令はしないようにしています。

右はモンテッソーリを基にしていますが、親と子と環境との関係性を示しています。私は右を意識して、自分からの「やりたい」を目指しています。例えば、靴を履いて車に乗る、というタスク (環境) に対して、子どもが自分でできるように親が一緒に考えるという形です。

なかなか根気が必要ですが、自分への根気トレーニングだと思っています。

2. しつけに関する信念

しつけに関しては、子どもや子どもの能力に対する親の信念や見方が関係しているのではないかと思います。

「子どもは怒られないと学ばない」と信じている方や、自分がそのように育てられた方は、子どもに何かを教える一つの方法として、親が感情で怒った状態を子どもに見せて、次に同じことをしないように記憶にインプットさせる方法を使うでしょう。本当に必要なこともあるかもしれません。これは0か100かではなくて、程度の問題かと思っています。

しつけは英語でdisciplineと言いますが、disciplineの語源はラテン語でdisciplinaで 「教える・学ぶ」という意味だそうです。しつけに関しては、親が何を教えていて、子どもが何を学んでいるかについて意識するとよいかもしれないと私は感じています。学んで欲しいことがあった時に、何をするか (しないか)、そして何を言うか (言わないか)を意識することです。「時間になったら自分で靴を履いて準備して欲しい」ということであれば、どうしたらこのタスクを通して、子どもが学んで次に繋げるのかを意識して、発する言葉を選べると良いかもしれないと思っています。

3. ピグマリオン効果

ピグマリオン効果については、教育心理学を勉強された方はどこかで聞いたことがあるかもしれません。「教師期待効果」と呼ばれるそうですが、アメリカの心理学者のローゼンタールという方が実験をしました。サンフランシスコの幼稚園年長児と小学生を対象に行った実験です。生徒を2つのグループに分け、担当の先生にはグループAは成績が伸びそうな生徒、グループBは成績が伸びなさそうな生徒だと伝えて先生は生徒と関わりました。結果はグループAの生徒の成績が伸びました。実はその二つのグループの生徒には、もともと差はありませんでした。教師が期待をかけた生徒とそうでない生徒で伸びに大きな違いが見られたという実験です。この研究には期待の定義は何かという批判もあったのも事実です。また、期待にも種類や程度あり、過度なプレッシャーになることはよくないと思います。ただ、できるだろうと親が信じることで、望ましい言葉がけができると、自信がついて自尊心が高まるかもしれません。

最後に

ポジティブな言葉がけに向けて、氷山のたとえを基に信念や価値観の部分について少し考えてみました。表層に出てくる言葉の奥底にある部分に目を向けていくと良いのではないかということで、いつものクセで掘り下げて書いてしまいました。

noteを書く時間の制限をかけている(息子が起きてくる)こともあり、今日はこの辺りで止めようと思います。良い実践やアイディアがあれば、ぜひ教えてください。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

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