健康で長生きするために、歯のお手入れも忘れずに。

CMでもよく聞く「歯周病（ししゅうびょう」ですが、30歳以上の成人の約80%がかかっていると言われます。凄い数字ですよね。それで入院したとか聞かないし、命をすぐ落とすこともなさそうだから、そんなに気にしなくてもいいんじゃないの？　なんて軽く思っていたら痛い目に遭いますよ。

歯周病が起こるということは、口の中で常に炎症が続いているということです。炎症によって出てくる毒性物質が歯肉の血管から全身に入り、様々な病気を引き起こしたり悪化させる原因となります。炎症性物質は、血糖値を下げるインスリンの働きを悪くさせたり(糖尿病)、早産・低体重児出産・肥満・血管の動脈硬化(心筋梗塞・脳梗塞)にも関与しています。

侮ってはいけませんよ！　歯周病について詳しく知っておきましょう。

日本臨床歯周病学会 | 歯周病とは？

歯周病とは、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患で、歯の周りの歯ぐき（歯肉）や、歯を支える骨などが溶けてしまう病気です。

歯と歯肉の境目（歯肉溝）の清掃が行き届かないでいると、そこに多くの細菌が停滞し歯肉の辺縁が炎症を起こして赤くなったり、腫れたりしますが痛みはほとんどの場合ありません。さらに進行すると膿がでたり歯が動揺してきて、最後には歯を抜かなければならなくなってしまいます。

歯周病は歯の病気ですから、悪くなっても「一本や二本抜けばいい」なんて軽く考えていたら絶対ダメです。そもそも歯周病になるということは、歯のお手入れが行き届いていない証拠ですから、一本や二本では済まないです。それに痛みが出た時には、仕事も遊びも手につきません。子供時代の虫歯とはまったく違うのです。

歯周病とは、歯垢の中の細菌によって歯肉に炎症をひき起こし、やがては歯を支えている骨を溶かしていく病気のことで、結果的に歯を失う原因となります。

歯垢は取り除かなければ硬くなり、歯石と言われる物質に変化し歯の表面に強固に付着します。これはブラッシングだけでは取り除くことができません。この歯石の中や周りに更に細菌が入り込み、歯周病を進行させる毒素を出し続けます。

あなたは定期的に歯医者さんへ行かれますか？

私は半年に一回ペースで通っています。３ヵ月という人もありますよね。それは人それぞれだと思います。私は30代の頃、虫歯を放っておいてポッカリ穴が開き、治療が遅れたことを今でも後悔しています。それから歯磨きをきちんとするよう心がけていたつもりですが、自分でするブラッシングは完ぺきではありません。そんなことも知らず、痛みさえなければ気にもしていなかった40代。

つもりだけでやってきた50過ぎ、いよいよ歯周病という厄介な病気になりかけました。電動歯ブラシや歯間ブラシを使っていたにもかかわらず、うまくできていなかったのです。出血するようになってからようやく歯医者へ行きました。その時にはすでに歯茎がずいぶん下がっていて、注意されました。だから今では定期的に点検と歯垢取りに行くようになりました。

歯垢は自分で完全に取り除くのは難しいと思います。内臓や血液などの検査には行くのに、歯医者に行かない人が時々いらっしゃいます。ぜひ行ってください。取り返しのつかないことになる前に、自分のことを過信してはいけません。

私は毎晩約10分間の歯磨きをするようになりました。それでも完ぺきではありません。痛みが出たり、出血してからでは遅いですよ。健康で長生きするために、歯のお手入れも忘れずに。