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【前編】12のデザインリサーチメソッド

リサーチプログラムを構成する手法のタイプ

ユーザーインタビュー

1〜2時間ほど現在のユーザーもしくは将来ユーザーになりそうな人にインタビューします。理想的には、家かデザインをするモノの「文脈」が感じられる場所がよいでしょう。 例えば、健康に関してのプロジェクトであれば、ジムでインタビューを行うなどです。

目的は個人の生活や判断、課題を深く理解することです。 2つインタビューする理由は2つ、出会った人々から「インスパイヤ」を受け、問題を解決するため、そしてユーザーに共感するためです。

インタビューは「構造的な会話」です。聞く予定の質問を準備したインタビューガイドを用意します。 インタビューガイドは「時間」を守ることに役立ち、必要な質問をすべてカバーしているか確認することができます。

ここから詳しく学ぼう。

例えば、健康管理ツールをデザインするとしたら、そのツールを使って顧客のゴール設定をサポートしたファイナルアドバイザーに話を聞きます。専門家を見つけることは時に困難で、おそらく彼らのオフィスで会うことになるでしょう。理学療法士のような専門家のオフィスで会うことの利点は、患者と「どのように接しているか」見ることができる点です。

ユーザーインタビューと同様に、インタビューガイドを用意することを忘れずに。

極端な例というのは 少なく、そしてごく稀であるので、見つけるのが困難なことから、定義するのが難しいのです。 極端なモノを見つけようとする時は、彼らがしていることに「専門的な要素」がないか自分自身に聞いてみてください。 食品関係のプロジェクトであれば、プロのシェフに会いに行き、話を聞きましょう。

自発的にそうしているかどうかは別として、「極端な対象者」を見つける方法は、制限付きで生きている人を探すことです。

エネルギー系のプロジェクトで「オフグリットの生活」をしている人々をインタビューし、ホスピタリティのプロジェクトでは「動物園の管理者」にも話を聞いて刺激を受けたこともあります。(どれも実際に行ったインタビューです)

IDEOでは、フォーカスグループを使いません。

しかしながら、最近では4人の小さなグループで「小テスト」を使っておこなっています。小テストはよく形成されたアイディアを生み出し、洗練させる方法を探すことができます。

この場合、グループを作ることはいくつかのコンセプトを通して、特定のフィードバックがないか尋ねるのに効果的です。

グループセッションの最も大きな課題は、信頼関係を作るためによく対象者を知るということです。対象者を知った後で行うこと、これがリサーチ活動の後半で「成果」を発揮する理由になります。

ただ単純に見合った人を探すことが難しいという理由で、最も「高度なリサーチ」の1つとなっています。ですが、もしこのような人たちを一緒に来てもらうことができれば、議論は信じられないくらい実りのあるものになります。

専門家が、他の専門家に会えることはアピールポイントになります。IDEOにとってのベストプラクティスはFacebookやPinterest 、Spotifyのデザイナーたちを集め、ホテルの同じ部屋で議論したことです。彼らは私たちに会うことと同様に、お互いに会えることに「興味」があったのです。

例えば、ヘルスケアはホスピタリティー産業から多くのことを学べますし、金融機関はパーソナルフィットネスの世界から「インスピレーション」を見つけることができるのです。

「疑似体験」はECサイトから何か買ったり、アプリを使ってみたりするくらい簡単です。似ている問題がある状況を探すということが「キー」です。もう一つのIDEOの例を挙げると、麻酔ガス製品を手がけているチームは、ダイビングインストラクターが「信頼」を構築するために使う「技術」と「手順」の体験をするためにスキューバダイビングを実際に体験したのです。

この手法があなたにとって効果的であれば、ぜひお知らせください。そして、あなたの周りの誰かの役に立ちそうであれば、ぜひ、教えてあげてください。

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Original article posted by Matt Cooper-Wright on Design Research Methods, translated by Ryo Kobiyama with a permission. Supervision by Lina Nakama:)

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