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読んだ小説を褒めながら紹介するnote ~『恋は双子で割り切れない』篇~

 たぶん、恋は素数。

書影など。

\どーん/

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 かわいい(簡潔)(またの名を語彙力不足)。
 イラスト担当はあるみっく先生

 著者は髙村たかむら資本しほん先生

 こちらの作者インタビューを見たところ、電撃大賞の公募に出していて、そこからの出版と言う流れ……なのかしら?
 まぁ、読んでて「ネット向けには書いてなさそう」という気はしてました。
 だいたい分かるんですよね、初出がネットの作品なのか、あるいは公募を対象に書いていた作品なのか、って。他にも最初から出版される前提で書いている作品っていうのも、ラノベであればだいたいわかります。


 電撃文庫だと作品特設サイトのURLが大抵「4文字略称」になるんですが、それを見たところ『ふたきれ』になってますね。
 ははぁ、なるほど。
 また巧いことを。

※追記(2021/10/29)

 髙村先生からRTして裏話をいただきましたのでご報告。



『恋は双子で割り切れない』とは

 先ほどのインタビュー記事にもありますが、

三角関係を書くにあたって、それぞれの思惑が交錯するのを楽しめるような構造を心掛けました。

 ということで、割と特殊なストーリー進行です。
 3視点あります。
 なので、いつもの『主人公は○○』みたいな書き方はせずに、視点の主それぞれを軽く紹介していきましょう。

 まずは唯一の男子、白崎しろさき じゅん
 オーソドックスな語り口の、運動ポンコツな学年主席。
 読書家でオタク趣味。

 次に双子の姉、神宮寺じんぐうじ琉実るみ
 如何にも元気JKな語り口の、バスケ大好き部活ガール。
 ちなみに、中学3年の直前から高校1年の直前まで、純の彼女(!?)

 さらに双子の妹、神宮寺那織なおり
 サブカルの権化な語り口の、理屈屋・ひねくれ屋で引きこもり気味ガール。純とは趣味友達……だと思っていた。

 ちなみに、双子と言っても琉実と那織は二卵性双生児のようで、いろいろと違います。
 髪型――はまぁともかくとして、その――……、あれです。
 発育的なとかです。

 これがほぼ同時並行――場合によっては、2段組になって2人同時に進みます。さすがに途中で段組が変わるラノベは初めて見た気がします。 


 さて、物語は琉実が純をフったところから始まります
 いきなりなんですが、物語の根幹をなす部分です。
『なぜ琉実は純と付き合おうとしたのか』、『なぜ結果的に琉実から純をフったのか』、『実際のトコロ、純は琉実に、そして那織に、過去から通して現在に至るまでにどういう感情をいただいていたのか』、そして『純と付き合い始めたこと、別れたことを姉である琉実から告げられたときに、那織はどう思っていたか』。
 これらが一気にそれぞれの口から語られます。
 これ、大きいですね。それぞれの主観で話されるのと、伝聞が混ざってくるとのは違いますね。彼らの中での真実が語られているわけなので。

 これはもう、この記事で詳細を語るのは間違いでしょう。
 ぜひ手に取って読んでいって欲しいところ。 
 那織の独特な語り口も味わって欲しいので。

 さて、そんなこんなななんやかんやがありまして。
 琉実は、純に対して、『那織と付き合え』という提案を出します。

 衝撃。
 男女の付き合いを提案しておきながら、フっておいて、何故か双子の妹を差し出そうとする双子の姉。
 当然、純は困惑。

 だって、自分の初めての彼女だった女が、自分の初恋の相手と付き合え――なんて言ってくるのだから。


 いやぁ、1巻ネタバレ考えたら、最悪これくらいはバラしておかないとかなぁ……。
 だって、この話が結構面倒くさい、こじれてひねくれた三角関係なのを説明する上では、最低限これは出さないとイカンでしょ?


推しポイント。

 とりあえず、出てくるニンゲンがニンゲンしてる。

 生々しいのよ。

 たまに、さ。
 どうも人間味が薄いというか、人間くささという『らしさ』に欠けてる話って、往々にしてあると思うわけ。
 え、随分冷静だね――とか。
 ん? ホントにそう思ってる? ――とか。
(かくも哀しきブーメラン)

 これはその逆。
 ニンゲンの心模様、描かれてます。
 それは別に恋愛感情だけじゃ無くて、そこから発展して「めっちゃ攻めた下着を買って、股も通してみたけど、……さて洗濯をする母には出せないぞどうする」というリアル感、とか。

 きっとそれは著者が語るポイントにもあるかと思います。

なるべく台詞を喋っている感じにならないよう意識しました。即興劇を積み重ねた結果、物語になればいいなと思って書きました。

 そうそう。
 まさしくそんな感じです。
 演劇のセリフを登場人物が話している感じでは無く、あくまでもどこぞの高校生たちがある程度理性的になろうと務めつつも、感情の赴くままに動いている感じ。

 ちなみに、この書き方ってやってると結構楽しいんですよね。
 ……と、最後にどうでもいい自分語りをして、この記事を締めにかかりたいと思います。


続刊のお知らせ。

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 2巻まで出てます。
 そして、3巻も出るようです。
 楽しみです。


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