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読んだ小説を褒めながら紹介するnote ~『経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話。』篇~


書影など。

\はい、どーん/

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 まったくイチャイチャしおってからに。

 ギャルい美少女を描くのは magako 先生
 そしてそんな美少女の恋模様を描くのは長岡マキ子先生。ファンタジア文庫では本作が6シリーズ目になります。

 ちなみに、ファンタジア文庫の公式Twitterで見たところ、略称は『#経験済みな彼女』のようです。


『経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話。』 #とは

 主人公はちょっと陰キャの気がある高校生・加島龍斗《かしま・りゅうと》
 ゲーム実況 Youtuber 好き仲間の間でやった定期試験を使った罰ゲーム(いちばん成績が良かったヤツが悪かったヤツの言うことを聞くという、「何か逆じゃね?」なルール)で、龍斗は『好きな女子に告白する』羽目になりました。――定番。でも、ノリが中学生感。

 龍斗が、本当に秘やかに思いを寄せていたのは、白河月愛《しらかわ・るな》
 いわゆる陽キャの代表格にして、その美貌によって学内有名人・スクールカーストの最上位人物。
 なぜそんな身分違いの恋になったかといえば、根暗気味な自分に対しても変わらずに笑顔を振りまいてくれたから
 嗚呼、悲しき陰キャ男子の性。ちょっと優しくされたら堕ちるヤツ

 罰ゲームだと開き直りつつも、しっかりと不義理が無いよう、呼び出しの手紙に自分の署名を加えて下駄箱へ投函。

 而して、彼女は来てくれた。
 そして、告白タイム。

「す、好きです!」
  ~中略~
「え? ススキです?」

(『経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話。』 p.26 より)

 ご愛敬。

 そして。

「じゃあ、付き合おっか? あたし今フリーだし」

(『経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話。』 p.30 より)

 まさかのOK.
 まぁ、タイトル的にも『お付き合いする話』なので、くっつかないとダメなのですがね。

 でも、やっぱり、どうして付き合ってくれるのかが気になる龍斗。
 気になったからには訊くのですが、それに対して「何でそんなことを知りたいのか」と、龍斗は月愛に訊き返されます。
 苗字の呼び方もよく知らなかった彼女は、きっと自分のことを何とも思ってなかっただろうし――。
 そんなことを言えば、月愛はけろっとした感じで言い放ちます。

「だったら、これから知って、好きになればよくない?」

(『経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話。』 p.35 より)


 そんなわけで、ふたりが少しずつ話をして行くにつれて解ってきたのは――。

 来る者を拒まずに返事はするモノの、実際にその告白してきた相手を『ホンモノの好き』に至らないまま、告白してきた側から別れを告げられていた、ということ。
 白河月愛はひとりの男と長続きしない、というウワサは耳にしていた龍斗だったが、決して月愛が飽きて捨てているわけではなく、むしろ――――という話だったということ。

 そして、カラダの付き合いもあくまでもその一環で、求められたら拒まないし、むしろそれは『彼女の義務』だとすら思っていたこと。

 それは、月愛が『そういう男としか付き合ってこなかった』ということ。


 そりゃあ、高校生男子なので、人並みにそういう欲もある龍斗だけれど、基本的には陰キャ気味男子。
 あからさまにそういうことはできない、いわゆる『そういう男』には当てはまらないタイプの男子なのが龍斗。

 女子とのお付き合い自体が初めての龍斗。
 マジメな男子とのお付き合いが初めての月愛。
 そんなふたりが、ゆっくりと恋をしていく話です。

 途中、転校生――の皮を被った月愛の双子の妹がやってきて、ちょっと一筋縄ではいかないことになっていきそうです。


推しポイントとか。

 気持ちの摺り合わせ、でしょうか。

 龍斗の思う「カレシ・カノジョ関係」と、月愛が思っていた「カレシ・カノジョ関係」には割と大きな隔たりがあります。
 ラブコメ的・エロゲ的イチャイチャが根底にありそうな、ちょっと夢見がちな恋愛観と、わりと現実の色欲男子に沿ってしまった恋愛観。
 これらが衝突したときに、ふたりはそれぞれで受け入れ合って、理解をしようとします。
 ――優しいんですよね、お互いに

 ろくな男が寄って来ないので『泣いてるルナは見たくない』と嘆いていた月愛の親友である山名笑琉《やまな・にこる》も、龍斗のちょっと意気地がないところには不満ながらも、似合いの男子だと思ってくれてる様子なことからも、よい関係が築けそうですよね。

 もちろん、そこにやってきた、月愛の双子の妹にして、実は龍斗に告白されそれをフった過去のある黒瀬海愛《くろせ・まりあ》がかき回し始めるあたりも必見。
 モノローグにも変化が見られ、この後がいろいろな意味で楽しみになってくるところです。


続刊のお知らせ。

 2021年8月現在、既刊は2冊。
 そして、2021年9月に第3巻がリリース予定です。

 ぜひ。


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