読書記録:森まゆみ、村井則夫、辻惟雄、アーレント、斎藤真理子
森まゆみ『暗い時代の人々』どうやらおれは評伝というジャンルが好きらしい。最近になって自覚した。山川菊栄とか竹久夢二とか名前を知っている人物の章だけ適当に読むか、と古本で買ったのだが、ついつい他のものも読んでしまった。とりわけ喫茶店・フランソアの話が収穫だった。あと山本宣治(通称、山宣)。森まゆみの文章は落ち着いていてとてもシンプルだが、それは人物が立つように心が配られている証拠なので、まったく無理なく読ませてくれる。タイトルは言うまでもなくアーレントだが、アーレントの本に比べ