第86話 父:お風呂にあしながバチが出る
小学4年生くらいまで、ボクはいつも父とお風呂に入っていた。
父が最初に入り、途中で呼ばれる。
そんなスタンスだった。
贅沢な話だが、1人で入るまでボクはずっと父に頭や体を洗ってもらっていたのだ。
ボクはただ腕を上げたり、頭を差し出したり。
至れり尽くせりであった。
「しょうが焼き~!!」
その日もいつものように父に呼ばれた。
ボクはすっぽんぽんになって父のいるお風呂に向かって駆け足をする。
そしてお風呂の扉を開ける。
「————!!」
そこにはデカいあし