ろっか えんどう 糸を染め織る人

染織家/デザイン/縫製 毎日楽しく布を作っています。 noteは、私を作り、栄養になったお薦めの本や、情報、出来事、教えてもらったことを織り交ぜた情報発信の場です。現在はオフィシャルブログで毎日更新しています。 www.rocca-endo.com/

ろっか えんどう 糸を染め織る人

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最近の記事

蛙はひらめいた。作り手と使い手を結ぶ新しい体験スタートします!

井の中の蛙大海を知らず されど空の蒼さを知る このことわざを知っている人は多いと思う。 井の中の蛙大海を知らず されど空の蒼さを知る          確かに井戸の中の蛙は広い海があることを知らないが、井戸から見える空の蒼さなど、井戸の中の世界に長くいたからこそ見えるものを知っているという意味 最近になってこの意味をよく考えるようになった。幼い頃は「井の中の蛙大海を知らず」の部分しか知らなくて、ただの世間知らずなカエルのことだと思っていて、それに続きがあったと知ったの

    • 人の記憶に残る布

      母へ。 今日のあなたはどんな服を着て、どんな顔で笑い、どんな人や動物と夜を過ごすのでしょう。 あなたとはもう繋がっていない毎日を1日1日重ねて暮らし、私はもうすぐ40になります。 覚えている記憶はとても少ないけれど、あなたも布やミシンが好きだったことをよく覚えています _    産んでくれた母とはもう随分長いこと会っていない。 小学低学年の頃、数年間一緒に暮らしたのが最後。 最後に作ってくれた薄いグリーンのワンピースを鮮明に覚えている。 他にもイタリア製の高そうなソ

      • 物にも魂があるという日本人のアニミズムについて

        布屋で布を切ってもらう時、お店の人が鋏をがしゃん!と投げるように置くのをみるとドキッとする。(え!投げちゃだめでしょ 驚き) 海外のドラマや映画で、プレゼントのラッピングペーパーをビリビリッと破いてポーイッとするシーンを観ると心がピリピリする。(え!その紙もかわいいのに 泣) ノリノリのギタリストが、「クレイジーな俺」の終盤にギターを破壊してるのを観ると、ちょっと怒る。テニス選手が負の連鎖を断ち切る為にラケットを壊しているのを見ても思う。(なんで壊すのよ 怒) 私は気に

        • 時間がないって どうして言ってしまうんだろう

          19歳の頃にイギリスに行った。 ヨーロッパに一人で行ってみたら?と母の提案だった。 母が手配した終日フリープランのツアーは1週間の旅で、 もし1人で怖くなって街に出たくなくなったら、ずっとホテルで過ごせばいいし、読書をして寝てるだけだったらそんなにお腹も空かないだろう。 兎に角、帰る日を間違えないようにすれば大丈夫ってことだなと理解していた。 親から借りた大きなスーツケースの中に、服とミニーマウスを入れた。空洞感溢れるケースをガラガラ引いてヒースロー空港に降りた時、一瞬で分

          ついた嘘と、実力の定義

          私の家では 私は200歳まで生きることになっている。 お腹の中で第二子が死んでしまった時に、 小さな息子に言った約束をずっとそのまま お母さんはこの子の分まで生きるから 200歳まで生きるわ と 正直自分でも200歳まで生きれる気はしていない。さっさと燃え尽きるならそれでもいいかと思っているし、必ずしも長生きがいい事だと言えるのかもよくわからない。 ただ、当時4歳の息子に 命がある人は辛くっても生きるんよ  という事を伝えたかったんだと思う。 咄嗟に言った、嘘つきなわ

          ファッション ヴィクティム

          ファッションはジレンマの連続。ラジオで聴いた言葉が胸を衝く。 サスティナブルという言葉が頻りに使われるようになったのは、ここ数年のこと。この記事を読む人の中には、ファッション業界に携わっている人、何かしら物つくりに携わっている人が多いと推測する。サスティナブルに対する自分なりの答えやポリシーを貴方はすでに持っているのかもしれない。 今の時代に必要なのは議論ではなく対話だと信じて、今日はこのテーマに向き合う。 エコやサスティナブル、その問題からファッションを想う時、私はい

          ファッション ヴィクティム

          ピンクは誰のもの?色がもたらすジェンダーバイアス

          オリンピックのこと。 みんな、一人のおじいちゃんに怒っている。 私はさ、そんなにちゃんと生きてこなかったよ。 いつも 人のフリ見て我がふり直せで、 学ぶことの方が多くて。 あなたはどう? 今、ピンクのショールを織っている。春の日差しみたいな柔らかいピンクが好きで毎年春になるとピンクをテーマに作る。 半年くらい前だっただろうか。「ピンクは誰のもの?」というテーマでジェンダーバイアスをみんなで考ようというイベントに参加した。 ピンクがもたらすバイアス(偏見)… さらっと説

          ピンクは誰のもの?色がもたらすジェンダーバイアス

          不思議な隣人でよろしく

          この記事を書いている3月8日はちょうど国際女性デーだから、今日は「自己肯定感」こんな話をしようと思う。 さっき息子がお風呂で質問をしてきた。 「お母さんはいつも僕のことが好き?」 「大抵は好きだけど、コンニャローって思う時も実はあるよ。でも君が学校に行って会えない時には5分に1回は思い出してる」 私は一般的なグッドマザーでいることよりも、1人の人間としての正直さを大切にしたいと思っている。 子供は無償の愛の中で育てなければならないとよく聞く。モンテッソーリ、巷の育児書、

          集客上手は分析上手 本当の意味での「SNSを使いこなす」とは

          あと1年。1年の間に、食べていけないようだったら私は辞めるね。 そう心に決めていた。前回の記事に書いたように、この仕事を続けるか否か見定る期間を設けていた。染織という世界でご飯を食べる、その目標がかなわなかったら、きっぱりと辞める。趣味で続けることはしない。 家族や周りのみんなは、趣味で続ければいいんじゃないって言ってくれたけど、 精神的にも経済的にも自立しているひとりのおばあちゃんになる事があの時の一番の目標だったから、染織という世界でご飯が食べられないなら、違う仕事に

          集客上手は分析上手 本当の意味での「SNSを使いこなす」とは

          織り機に住んでるおじいちゃん

          どんな織り機を使っていますか どの織り機がおすすめですか 織り機好きが高じて、織り機のメーカーに勤めていたこともあったので尋ねやすいのか、この質問は特に多い。 今回は織り機から紐解く、 技術アップの為にすべき事は何なのかというテーマで書く。 織りをやってみたいと思った人はみんな迷う。 どの織り機を使おうか。そしてその値段の高さにびっくりするんだ。作家になりたいと思っても、織りを始める事自体諦めてしまう人も多い。 私は、今まで2台の織り機を購入した。 1台目は名古屋の手織

          織り機に住んでるおじいちゃん

          口は災いの元

          「口は災いの元」それを肝に銘じて、私は定期的に歯医者に通う。3ヶ月に1回、予防医療という名目で口の中を診てもらう。 老いてもずっと美味しいものを食べたいという、食いしん坊精神もあるんだけど、自分の人生を振り返るとトラブルの殆どは「口」が原因だったと気がついて、この事を忘れないようにしている。 口の問題。 私は歯を食いしばるという癖を持っている。 寝ている時、集中している時、昼夜問わず食いしばってしまう悲しい長年の癖。 大抵食いしばっている時は、過集中の時で 目の前の事に夢

          いつか猫と石になる日 と ただいまの木

          付き合い始めた彼はこう言った。「俺は動物を金で買わない」と。その言葉を聞いた時に、私はこの人と結婚すると決めた。 私は実家で犬を飼っていたことがあった。ペットショップから連れ帰った犬で黒くて無邪気でいつも短い足で飛び跳ねていた。 猫を飼ったことはなかったけれど、犬猫両方好きな存在。でもあの頃の私は動物の命とビジネスについて深く考えたことがなかった。 そんな私に彼がハッキリと言ったのだ。忖度なしに。この件については賛否両論あるだろう。議論はさておき、流される事なく自分はこうだ

          いつか猫と石になる日 と ただいまの木

          売るではなく買うをデザインする視点から目指すもの

          「マーケティングをSNSに頼る時代はもう終わる」 少し前から言われてきたその意味が分かってきた。 インターネットをひらくと知らないことが多すぎて、自分は無知だと感じると同時に、知らなくてもいい情報ばかりだなとも思う。 何が正しくて、何が間違っている? 毎日毎日同じ話題のニュースやSNS。正しい答えが知りたくて時間をかけて探しても、いまいちしっくりこないエビデンス。読解力がないコメンテーター、権力者のような物言いばかりの価値のない議論、自分に足りないものは何なのかを教えられて

          売るではなく買うをデザインする視点から目指すもの

          風の時代といわれても

          自分を軸に生きている人、 他人を軸に生きている人、 情報、星、自然、植物 人以外のものを軸に生きてる人 最近ツイッターを始めたおかげで、色んな人の声に触れる機会が多くなって、視野を広げた分当然ながら気持ちのザワつきも増す。特にこのコロナ渦、ザワつきのネタが多くてさ。 人間だから意見の相違は当たり前、違っていても説得はしないし、知らない相手に一言物申す必要もないのだけれど、ザワつきが残るなと思った時 私は心の中でこう唱える。 この人は違う星から来たんだな。 だから気持ち

          衣食足りて礼節を知る

          あの不甲斐なさを繰り返さない為に、 私はマスクを作ろう。 今回は500枚のマスクと、猫の顔と、笑顔が見える透明なマスクの話。 10年ほど前、突然目の前で歩行者と車の事故を目撃した。70代くらいの女性は倒れていて朦朧としている感じだけど意識はある。直ぐに救急車を呼んで、早く来てと祈りながら救急車を待った。苦しそうな顔をしながら女性が不自然な動きをしている事に気がつく。 スカートから見える下着を気にして、何とか隠そうとしている動きだった。 何か隠せるものを!と探したけれど、季

          友達値引き?それなら私は宇宙人でいいです

          毎週noteを書いて、今回で14回目。へなちょこな自分を曝け出すのにも慣れてきた。今日は石を投げられそうな少々言いにくい話題、友達について書く。 40手前まで生きてきて、人生の多くの悩みが人間関係だったように思う。「ともだち」というワードには特に悩んだ。友達というものがよくわからないまま大人になった。私は昔も今も、友達が少ない。 子供が生まれたばかりの頃(7年前)は産後2ヶ月で仕事に復帰した。 知り合った児童館のママ友(になれそうな人)と何度も会ううちに仲良くなり、仕事の

          友達値引き?それなら私は宇宙人でいいです