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時間がないって どうして言ってしまうんだろう

19歳の頃にイギリスに行った。
ヨーロッパに一人で行ってみたら?と母の提案だった。
母が手配した終日フリープランのツアーは1週間の旅で、
もし1人で怖くなって街に出たくなくなったら、ずっとホテルで過ごせばいいし、読書をして寝てるだけだったらそんなにお腹も空かないだろう。
兎に角、帰る日を間違えないようにすれば大丈夫ってことだなと理解していた。

親から借りた大きなスーツケースの中に、服とミニーマウスを入れた。空洞感溢れるケースをガラガラ引いてヒースロー空港に降りた時、一瞬で分かった。

大切なのは出発することだったんだなと。

ホテルに着いたら外に出てみたくなって、
外に出たら地下鉄に乗って、知らない街を沢山歩いた。
当たり前だけど、1歩目の景色の次には2歩目の景色があった。

頭で考えるよりもずっと、経験するって事は「ほんもの」を知る事だった。


経験したい、こんなこと挑戦してみたい

そう思っている自分がいるけれど、いつも時間がないからと言って諦める。それは何でなんだろう。
「時間がない」と言い続ける魔法にかかったみたいに、みんな同じことを言う。
時間泥棒はどこにいるのだ。

どう効率よくこなすかという本が売れ、明日には忘れているだろう他人のいいねを押すことに夢中になって、成功してる人を見てまた憧れる。悪いことではないけれど何だか不思議な循環だと思う。

上手くいっている人と自分の違いはまず
行動力だと言う大前提を忘れてる。

ありふれた情報のせいで1歩目の景色を見ないで、ずっと先の景色を見た気になってしまって、「ほんもの」に触れる前に、経験したような気になる。

最短で結果や成果を求めてしまう 
その気持ちこそが「時間がない」で終わらせてしまう根元なんじゃないだろうか。

「時間がない」の言葉の中にあるものは
失敗、無駄になるかもしれないことを
してる時間はない。

失敗を繰り返す時間が無駄だと思っている。成長はしたいけれど、失敗をするのに時間を使うのはいや。成功することが分かっていたら迷わず挑戦するし、時間がないって言う事は結局自分で無理だなって思い込んでいるからなんだなぁ。

どうして私は時間がないって言っちゃうんだろう、今日私はその答え知った。

時間がない というのは、やはりうまい言い訳だ。
「やりたいことあるけど出来ないだろうと諦めてるから、それやらないんだ」って真顔で言う自分、見てて辛い。相手も困惑。「時間がない」はその場をやんわり終わらせる、よく出来た言葉だ。誰もが平等に持っている時間を、時間泥棒に持って行かれたみたいに話すと、お疲れさん!みたいな感じで全てがやんわり終わる。
でも優しい言葉すぎて、いつまでも自分はこのまま。

はじめの1歩に近道はない。   
大切なのは出発することだったと19歳の自分を思い出して、ちょっと反省した自分。今日は眠る前にこの本を息子と読もうと思う。

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皆さんも、どうぞ時間泥棒にはお気をつけて。


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ろっか えんどう 糸を染め織る人
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