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九州地区における与信管理・債権保証のポイント

 今回は弊社の営業拠点もある「『九州地区』における与信管理・債権保証のポイント」と題して話していきたいと思います。以前、「関西地区」「東海地区」についても話しています。

こんにちは、佐々木正人です
是非、最後まで読んで持って帰って下さい!!
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九州と言えば、B級グルメですね!コロナ禍以前は出張で九州にお邪魔した際、九州の食文化を堪能しました。うどん、ラーメン、もつ鍋、ゴマサバなどたくさんありますが、「九州の食文化」これは九州の産業構造の特徴でもあります。

1.九州の産業構造はどうなっている?

まずは図をもとに、九州の産業構造を見てみましょう。

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(出典:九州経済の現状 2020年6月九州経済産業局(2019年版)

九州地区では『卸売、小売業が全体約30%』を占めます。そして『宿泊、飲食、サービス業が13%』、『生活関連サービス業、娯楽業が約10%』と続きます。
全国の業種別事業所数構成比と比較すると、上記3業種が全国比より高いことが判ります。

この3業種が高い理由は、まず海外旅行客が多い事が考えられます。
九州は、アジア圏と物理的距離が近いことから、アジアとの玄関口として、年間で多くの外国人旅行客が訪れています。特に中国の労働節の期間は、「ここは中国なのかな」と勘違いするほど観光客で溢れかえります。

コスモス薬品、トライアルカンパニー(子会社含む)、イオン九州、通称“ディスカウンター”と呼ばれる大手が九州エリアの代表企業ですが、特にドラッグストアは大型免税店も構えており、観光客向けの店舗も存在します。
また宿泊業においても、観光客向けの宿泊施設が必要になりますので、同業種の比率が全国比よりも高くなります。

そして冒頭お話した食文化ですが、
九州地区における第一次産業について触れた資料が次の通りです。

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(出典:九州経済の現状 2020年6月九州経済産業局(2019年版)

このように農業の産出額、漁業の漁獲量において、都道府県別では上位に九州各県が名前を連ねています。これは他エリアよりも第一産業が盛んであることが判断できます。
つまり、これら食材が流通する量が多い為、飲食業の比率が全国比より高くなると推測できます。それだけ独自の食文化が絶えずに根付いているという訳ですね。

2.九州地区における与信管理の特徴

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先ほど触れました産業構造を元に考えてみましょう。
企業数が多い卸売業・小売業の需要が高く、特に宿泊施設、飲食店が多い九州地区においては、宿泊業向けの卸業者外食産業向けの卸売業者は、取引先がこのコロナ禍で最も影響を受けた業種のため特に注意が必要です。

しかし、2021年4月の倒産件数を見ると、2020年4月より減少しています。この減少傾向は2020年7月以降続いているのです。不思議ですね。

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(出典:東京商工リサーチHP 月次全国企業倒産状況 2021年4月の全国企業倒産477件

これは、コロナ禍で影響を受けた企業への金融機関からの支援が影響しています。ちょうど先日日本経済新聞にこの影響が判る記事が載っていました。

『九州・沖縄の地方銀行20行の2021年3月期決算が出揃った。単体の最終損益は半数の銀行で増益となり、合計では前の期から56%増の約1180億円だった。新型コロナウイルス禍を受けた国の資金繰り支援を背景に企業への融資が増え、有価証券の売却益も利益を押し上げた。』
『しかしコロナ禍が長引いており、各行は将来の貸し倒れに備える引当金を積み増した。足元では管理に注意が必要な債権も増えている。』

出典:2021年5月17日
日本経済新聞『九州・沖縄地銀の21年3月期、56%増益 先行きは厳しく』

九州・沖縄の地銀もこの1年、所謂「ゼロゼロ融資(無担保無利子)」で新規融資先へも貸出をしてきましたが、2021年3月末でこの融資施策の受付は終了となってます。

貸出金からの売上は伸ばした一方で、結果この1年で貸倒れにならないか注意すべき債権が増え、有事に備え引当金を積み増す銀行が増えたという内容がありました。

銀行も新型コロナウイルスの影響はいずれ出てくると予測し、有事に備えて与信体制を強化していることがうかがえます。

九州の地方銀行の対応を参考にすると、今後の与信管理体制の強化が非常に重要ということがわかります。さらに日本国内の多くの企業は3月期決算であり、これからの時期は各社が取引先の与信調査を行う為、信用調査会社の与信評価に変化がある時期でもあります。

取引先の変化に察知ができるよう、ぜひ情報収集を続けてください。
最後に、対策として債権保証に触れたいと思います。

3.九州地区における債権保証の特徴

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第一次産業が盛んで、卸売業が多い九州地区では💡
農協や漁協が保証会社、保険会社と提携していて、企業は農協や漁協からの紹介で債権保証の話を聞くというケースをよく耳にします。

こういった経緯で保証について知るというのは、地域性が出ているポイントではないでしょうか。

これまで私が携わってきた九州の企業は、やはり卸売業が多かった為、全体的にリスクヘッジができる『取引信用保険』の話が良く出ていました。

この取引信用保険は卸売業のように取引先が多く、個社ごとの与信管理に労力を割けない企業には使いやすい商品ですね。

緊急事態宣言が続く昨今、従来の売上が見込めない「外食産業」は経営リスクが常に付きまといます。食品関連の卸売業が多い九州では、取引信用保険がより注目されるのではないでしょうか。


地域によって特徴があり面白いですね。
次はどの地域を取り上げましょうか、どうぞご期待ください!

本日の内容は以上となります。
次回もお楽しみに!では!

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