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旅にまつわる音楽を聞きながら、記事をお楽しみ下さい♪

三大美港のサンセット

ナポリのホテルでのチェックインがおり一息ついた後、私達は歴史地区へ案内された。
添乗員さんは念入りに、先程のドライバーとガイドが帰ったかをチェックしているかのようだった。

ナポリ歴史地区は、さすが南イタリアを代表する大都市だけあり、堂々としていた。
「三大美港」のナポリ港からは、少しずつ日が落ち始めた海を楽しめた。
その海は、落ち着いた光を控えめに放ち、そこから見える卵城やカプリ島はとても美しかった。
「夕方になったら、さすがにこの町も落ち着いて来るんだね」
「次は、4人か6人位で来たいね」
みゆと私は、早くも次回、ナポリに来る時の計画を立てていた。
(なんということだろう。私達は数年後、この計画通りここナポリに4人で落ち合ったのだった!)

上り坂で、少年達が鬼ごっこ

景色を堪能した後は、海岸近くのレストランへと向かった。
レストランに行く道の途中は、少し上り坂になっていた。
その道は鬼ごっこに最適のようで、地元ナポリの小さな男の子達は心から楽しそうに、甲高いイタリア語を話しながら走り回っている。

「子供はやっぱり、日本人とそんなに変わらないね」
「ナポリの子って髪も暗めの子が多いから、余計にそう感じるのかも」
「新米フライトアテンダント(「イタリアンイレブンその2」の人物)も、そういえばナポリ出身だったね」

私達は、その子供達を目尻を下げながら眺めつつ、歩いていた。
すると、男の子の一人がみゆと私に気付いた。

男の子の一人が私達に気付き、取った行動とは

男の子は私達にチャオ!と挨拶した後、すました顔で近くのベンチに座り、モデルのようなポーズを作り出した。
「何?どうしたいんだろう?坊や、ポーズが様になりすぎ!」
私達が感心していたら、
「撮って!僕を撮って!」
と言わんばかりに、写真を撮ってというジェスチャーだ。

「写真を撮ってほしかったのね!」
カメラを構えると、男の子は満面の笑みでカメラに顔を向けたり、海辺を見つめる憂いあるポーズなど、色々な表情やポーズをしてくれた。
「モデル志望なのかな、この坊や!」
「いや、ナポリの男の子は、7歳位になったら全員こんなモデルポーズが出来ちゃうのかも」
「クールだったよ、坊や!バイバイ!」

嬉しそうにバイバイ!と手を振ってくれると、男の子は再びあどけない子供の表情に戻り、仲間を探しに走って行った。
「子供は日本人と変わらない」
この言葉は、一部撤回といった所か。
こうして、ナポリ男子やイタリア男子は育てられて行くのかと、私達は悟った。

トマト三昧の、ナポリディナー

トマトが美味しいナポリでは、前菜は「トマトと貝のパスタ」。
メイン料理も、「トマトとタコのミックス」で、トマト好きの私にはたまらなく嬉しいディナーだった。
トマト嫌いな方の分までトマト料理を平らげていた私に、メイン料理は他の人達の二倍ほどの大きさのお皿に、はみ出さんばかりのトマトとタコが盛られていた。
「ウェイターさん、これ、2人分ですか?」
「君一人分さ!さっきから君、誰よりもトマトを食べていたからね!マンジャーレ(召し上がれ)!」

そのやり取りに、自分達のテーブルのみでなく、周りのテーブルの皆さんにまで笑いが広がった。
私の大盛りメインディッシュはたくさんの方のカメラに収められ、最後まで愉快さに欠くことのないナポリだった。
そのメインディッシュを、私は完食できただろうか。
それは、今も私が大のトマト好きという事から、予想頂けたらと思う。

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