西原真奈美詩集『迎え火』を読んで
赤を纏う。
情熱、覚悟、光、炎……。
そんな風に表現されるかもしれない。
栞を書かれた峯澤典子氏は「受け入れる」とも表現した。
西原真奈美詩集『迎え火』は、美しいと呼ぶには艱難が滲み,痛々しいと呼ぶには凛としている。
静かだが、静寂なわけではない。
ひそやかな息遣いや、希望のような光のゆらぎが、生きる意志を語りかけてくるように、読み手である私へ届けられた。
娘や父母という近しい存在ーー家族へ捧げられた詩集のようにも思う。
どの詩も完成されていて印象的な詩を挙げようとするとかえ