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今日のうんち

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食べたら、でるもの。なにかを食べては、今日も出す。 2018年4月16日よりまいにち更新される、白川烈が書くエッセイです。 クサいときもあるかもしれませんが、それはご愛嬌で。… もっと読む
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#note

人間、誰しもの心の一部分がサンタクロースである

*サンタクロースは存在するのか?という、命題がある。さまざまな人たちがこの命題について、意見を述べたり実体験を話したり、素敵な仮説を作り上げたり、さんざんしてこられただろう。ぼくもこれまで、拙いながらもいろんな角度から考えてきたし、1年にこの2日間はとくに考える。サンタクロースは、果たして存在するのか?

今年は、こう考えてみることにした。「サンタクロースが実在しているしていないではなく、人間、誰

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好きな人の好きなものを好きになる

*自分で、自分の分からないところがたくさんある。どうしていつもこうなっちゃうんだろう、みたいな情けない悪めいた部分もありゃ、どうしてこううまくいっちゃうかなぁみたいな、良い意味でふしぎな部分もある。ちょっとした自慢になるけれど、ぼくは、好きな人から好かれることが多い。ただ、ぼくが好きなのは分かるけれど、どうして好きな人がぼくを好いてくれるんだろうと、おこがましくも不思議におもうことがたびたびある。

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攻めてる?

*ふと、考えてみた。今の自分の人生は、攻撃(オフェンス)か?それとも、守備(ディフェンス)か?試合時間がどれくらい経って、どれくらい残っているか分からないけれど、今の今、オメエの人生は攻めてるのか?守ってんのか?どっちだ?と、どこからともなく声が聞こえてきた、なんてことはない。ふつうに、なんとなしに考えてみただけである。

例えてみるならば、野球などの攻守交代がはっきり分かれているのではなく、サッ

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夜に外で本が読みたくなって

*夜に外で本を読みたくなって、日付が変わるまで開いている2つ駅が隣の喫茶店に駆け込んだ。机の上に並べられた何十冊の本の中からピンときたものに手を伸ばし、カバンに入れて家を出る。在宅医療を専門とする小堀先生と、糸井さんの『いつか来る死』という対談本だった。

在宅医療、つまり家で死を迎える判断をした方への医療を中心に行う小堀先生に、糸井さんが質問をくり返してゆく。もう、序盤からマーカーを弾きまくりで

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おいしそうな石けん

*先日、知り合いの人が阪急に出展していると言うので、用事のついでに遊びに行った。知り合いの方は、せっけんや練り香水など、香りにまつわるものたちを手作りしている方で、ぼくはその方のSNSを見ながらいつも「おいしそうだなぁ」と思っていた。もちろん、食べれる石けんというわけではないですよ。でも、せっけんを手づくりしている過程がチョコレートみたいで、なんともおいしそうなのである。

その人との会話の中で「

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レモンサワーの胸の中で

*ぼくはこう、幼い頃からなんでも器用にこなせるタイプだったし、なにかとやらせてみりゃ平均点は取れるような男だった。べつに、自慢したいわけじゃなくって、ただの器用貧乏なんでござんす。今も独り身で仕事をすることが多いし、わりとのびのびやれる仕事を選びがちなので、しょうじき怒られることも叱られることも少ない。けど、そんなぼくだって、年に数回は怒られてへこむことがある。

きのう、まあいわゆる勘違いってや

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すごいなぁ大国

*恥ずかしながら、ぼくは4年前まで料理をまったくしたことがなかった。もう、びっくりするくらいないんです。お米の研ぎ方も知らない。いちおう、包丁で切るこちはできるよってレベルだった。しかし、同棲し始めたことをきっかけに、どんどん料理にのめり込んでいった。今では料理をするのは大好きだし、料理が好きだからよけいに食べ物もすきになったくらい。

ある時期、彼女のお弁当をつくっていた時期があった。朝早く起き

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ぼくは名前を呼んでいる

*ぼくはけっこうめずらしい名前をしているので、苗字ではなく名前で呼ばれることのほうが多いのです。2文字だし、呼びやすいしね。で、ぼくの変わった名前は小さい頃からけっこうお気に入りでございました。だって、みんな名前で呼んでくれるんだもん。小さい頃なんて特に「苗字じゃなくて名前で呼ばれるのは、他の人より仲良くなった気がするぞ」なんてことを思ったりしてた。海外の人が言う「ファーストネームで呼ぶな!」の反

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つつみかくす

*「つつむ」という言葉がある。「つつむ」と聞いた時に、いったいどんなイメージを思い浮かべるだろう?また、「つつむ」を他の言葉に言い換えてみると、どういう言葉になるだろう?

というのも、今読んでいる奈良大学の教授である上野誠さんの『万葉集の言葉』という本に、「雨つつみ」という言葉が出てきてね。文字通り、雨につつまれているという状態を指す言葉なんだけど、いわば雨が降ったから身動きが取れない、障害があ

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マジロギに瞬いだ話

*先日、久しぶりに友人の芝居紳士さんのお芝居を観に行った。自粛期間もあったので、実に半年ぶり?くらいに、彼らの作品を観に行ったのだけど、やっぱり良かった。いや、良かったと言うよりも、たまらなかった。うん、これが近い。ぼくは、たまらなかったのだ。

これから観る方もいると思うので、内容については詳しく書きませんが、「円環的な時間」が脚本の中に組み込まれているのかなぁと思った。人間は、直線的な時間と円

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胸に飛び込む礼儀。

*さいきんよく行く立ち飲み屋で、昨日は飲んでいた。隣になった松山ケンイチ似のDJさんと、だらだらと話をする。家族がこっちにいて、単身赴任で県外で仕事をし、週末は帰ってくる生活をしているそうだ。話を聞いていくと大のSF好きらしく、それまでだらだらと話していたのがうそみたいに、スイッチが入る。スイッチが入ってからのSF話も好きだったけど、それまでのだらだらした20代の頃の話も、ぼくにとってはたまらなか

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おひっこし。

*昨日から、この「今日のうんち」の場所を、HPからnoteへと移しました。はじめまして、の方のために説明しておくと、じつはこの #今日のうんち という名前で書かれるエッセイのような、日記のような、駄文のようなものは、2018年4月より、筆者の記憶ではたぶん1日も欠かさず更新されているものです。少し前までは専用のHPにて公開していたのですが、昨日の文より、noteへとお引越しをしたのですよ。

お引

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ぼくという動物を飼う

*ぼくという動物を飼う。ぼくが、ぼくという生物を飼うためには、ぼくのことをきちんと知らねばなるまい。知らねば、その動物は病んだり、果てには死んじゃったりするだろう。それは、飼い主として避けねばならぬことだ。まずは、ぼくという動物がどんな環境で生きれて、何を食べ、何を嫌がり、どんなサイクルで生きているのか、基本的なところから知らねばなるまい。

ぼくという生物を、魚のようなものだと考えると分かりやす

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