すごいなぁ大国

*恥ずかしながら、ぼくは4年前まで料理をまったくしたことがなかった。もう、びっくりするくらいないんです。お米の研ぎ方も知らない。いちおう、包丁で切るこちはできるよってレベルだった。しかし、同棲し始めたことをきっかけに、どんどん料理にのめり込んでいった。今では料理をするのは大好きだし、料理が好きだからよけいに食べ物もすきになったくらい。

ある時期、彼女のお弁当をつくっていた時期があった。朝早く起きてお弁当をつくりながら、お母さんってすごいなぁと心から思ったものだ。ぼくが中学校のときとか、こんなのを毎日やってたのかー。その「すごいなぁ」は、感謝でもあり、あこがれでもあり、尊敬でもあるさまざまな形をした「すごいなぁ」だった。そのことを、なんだか急に思い出した。

圧倒的に、いや、絶対的に自分のできないことや経験していないこと、もっと言えば知りもしないことが多い世の中で「すごいなぁ」って思えるのは、なんだか大事なことのように思えた。いや、それこそ、「すごいなぁ」なのかもしれない。知ったり、体験してはじめて分かる「すごいなぁ」だってある。なめていたけれど、やってみるとあれ?むずかしいぞ、なんてこともあるだろうし、そもそもそんな職業や作業があることなんて知らない!ってのもおおいにあるだろう。そう思うとさ、たぶん、ぼくの周りは「すごいなぁ」と思えることであふれかえっている。「すごいなぁ」大国だよ、世界ってのは。


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