【小学校は5年連続/過去最低】今年度の公立教員採用倍率は3.4倍【学校教師】
「今年度採用された公立学校の教員の採用倍率は3.4倍と過去最低」
というニュースを読みました。
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これについては、ニュースを聞いた多くの方が納得し、そして寂しさを感じていると思います。
もちろん、教員が大人気となり高倍率化し、志望している多くの方が教員に採用されない、ということになった場合もそれはそれで良くないのですが、志望人数自体が低迷することは良い傾向ではありません。
上記のように、志望人数は減少傾向ですが、その一方で「学生に教えるという行為が好きな若者」は、一定数います。
例えばですが、私がお手伝いしている学習塾でも、毎年「将来は何かしらの先生になりたい」と言う塾生がいます。
ですが、その状況でも表題のような状況になっている、ということは問題の根深さを表しています。
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志望者の低迷の大きな原因が、教員の劣悪な労働条件であることは間違い無いでしょう。
そして、現在問題として取り上げられているのが、時間外労働などの長時間労働です。
確かにそれも問題なのですが、一日2時間程度の時間外労働が発生したり、時季によっては(決算時期など)その時間外労働が、1~2か月程度続くということも民間企業でも良くあることです。
しかし、教員と民間企業従業員の大きな違いは、就業日時にメリハリがあるかどうかです。
上記のような民間企業の場合、繁忙期の後は、休日数が増えたり・就業時間が短縮されたりします。
そうすることで、次の繁忙期に向けて英気を養うことを目的としています。
しかし、教員の場合は、忙しいことが継続する・日常になってしまっていることが問題です。
いくら学生と接することが苦でない方であっても、一日8時間以上もずっと授業を行うことは、ストレスになってしまいます。
私達も、どんなに楽しい職場であっても、毎日8時間以上ずっとそこに居座ることが必要な場合には、うんざりしてしまいます。
ですので、一日の途中に授業・業務などを行わない休憩時間が必要で重要になります。
これは、もっと長い単位でも同じ考えです。
つまり、一日単位・一か月単位・一年単位で心身をリフレッシュさせるための休養を取ることが出来る就業形態を作ることが、労働条件改善の第一歩目だと思います。
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当然ですが、教育業界でも、上記問題に対して何も対策を取っていないという訳ではありません。
例えば、多くの場面で言われている「教育現場のICT化を推進する」ことが、現在の教育現場の問題の(一部分の)解消につながることは間違いありません。
しかし、ICT化の推進はかなり遅いスピードであると感じます。
やはり、業務をICT化するということは、今までの業務の進め方と大きく変わることも多いため、それに対応出来る教員などはかなり少ないことが一因になっていると感じます。
そして、ICT化が上手く進んでいる現場だとしても、そのメリットを享受している現場はまだまだ少なく、道半ばと言えるでしょう。
ですが、教育現場のICT化の推進は、一朝一夕(数年単位)で完了するものではありません。
私としては、教育現場のICT化の推進という根本的な目標をブレることなく突き進んでいくことを、これからも続けていくことがとにかく重要と思います。
そのことによって、教員の労働条件が改善し志望人数が増加する未来が来るのを楽しみにしています。
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