【簡単あらすじ】アルセーヌ・ルパン対明智小五郎 黄金仮面の真実(微ネタバレ)【松岡圭祐/角川文庫】
親愛なる友人、明智小五郎へ。
さようなら
アルセーヌ・ルパン
明智は、銀の煙草入れに残った遺留品を見て苦笑するしかなかった。
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アルセーヌ・ルパンと言えば、某アニメ作品で知名度のあるキャラクターで、数年前に実写化されたり、人気アニメ作品(体は小学生・頭脳は名探偵)とのコラボ映画が作成されたりしています。
明智小五郎と言えば、名探偵として、様々な文学作品・アニメ作品・ドラマや映画で実写化されるなど、日本を代表する名探偵と見なして良いでしょう。
二人とも、私を含め、多くの方が知っている・読んでいる・見ているキャラクターですが、どう考えても接点はありません。
しかし、ルパンが壮年期にさしかかった頃、ある人物・ある事件を通じて出会い(出会ってしまい)、そこから物語を紡ぎます。
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昭和時代。
ルパンは、南フランスで開かれていた上流貴族のパーティーで盗みを行った。
様々な障害があり盗みに失敗したルパンは、その後部下の一人に、
日本国民が「明智小五郎はアルセーヌ・ルパンの息子だ」と噂している
ということを聞き、真実を確かめるため日本へ旅立つことを決意する。
そして舞台は、明智小五郎のいる日本へと転換します。
その頃の明智は、ある家族問題を探偵業とはかけ離れた大岡裁きで解決するなど、日銭を稼ぐために面白くない日常を過ごしていました。
その一方、「黄金仮面」なる謎の存在が東京に出現したという事件が、世を騒がせていました。
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変装の達人でもあるルパンと明智は、貴族からサーカス芸人・宗教家など身分も姿も変え、ある時は、重要資料を得るため宮城に忍び込み総理や天皇陛下にも関わり、最終盤では空と陸で大迫力の戦闘シーンがあり、ルパンと言えばのロマンスもきっちり入れ込むなど、内容盛りだくさんで大変読み応えのある作品です。
登場人物には、大企業の令嬢大鳥不二子や、ルパンに立ちふさがる巨悪・カリオストロ伯爵夫人のジョゼフィーヌ、小林少年、怪人二十面相など、他の作品で聞いたことのある人物も登場するところも、読者に新鮮な刺激を与えてくれます。
私は、今作の原典となった「黄金仮面」について未読ですが、解説の方によると
と話していますので、私のように「黄金仮面」を未読な方も、既に読んでいる方も、様々なアニメを見ている方などにもおすすめの作品です。
ルパンにも明智にも見どころがあり、どちらのファンだったとしても楽しめると思います。
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