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『地元で再会した小悪魔系独占欲強め幼馴染との夏祭りデート(CV.中井みのる)』台本・解説【ASMRシチュエーションボイス】

※本記事では動画作品
『【幼馴染ASMR / CV.中井みのる】地元で再会した小悪魔系独占欲強め幼馴染との夏祭りデート【男性向けシチュエーションボイス】』の核心部分を含むネタバレを記載しています。

まだ視聴されていない方は、先に下記リンクより視聴を推奨します。



こんにちは、レファルです。

この度、私が企画・脚本・編集を担当した
ASMRシチュエーションボイス動画
地元で再会した小悪魔系独占欲強め幼馴染との夏祭りデート』が公開されました!!

クレジット(敬称略)

声優 :中井みのる(YouTube)(Twitter)
イラスト・サムネイル : 勇魚 (Twitter)
脚本・編集 : レファル

本記事はこの動画で用いられた台本を公開、
また当作品の解説をするものです。

ぜひ併せてお楽しみください!!



台本

以下、台詞部分と他一部を抜粋。

(※(聞き手「(セリフ)」)は筆者が想定する聞き手からの返答例であり、音源化される際は無音となる部分です)
(※位置指定はイメージです。適宜アレンジを加えていただいても構いません)




(本編 ―起―)

(やや右・遠距離)
ヒロイン 「おーいっ! こっちこっち!」
(ここまで)

(やや右・中距離)
ヒロイン 「えへへ、じゃーん! 浴衣!」

ヒロイン 「似合ってるかな? かわいい?」


聞き手 「おお、似合ってる似合ってる」


ヒロイン 「……かわいい??」


聞き手 「うん、いいと思う」


ヒロイン 「かわいいって言えよ」(明るい口調で)

ヒロイン 「でも、本当偶然だよね。たまたまキミがこの町に帰ってきたタイミングと、私が大学時代の友達と遊んだ帰りが一緒で、しかも同じ電車の同じ車両だったなんて。見かけたときびっくりしちゃった」

ヒロイン 「あのときはつい勢いで話しかけちゃったけど、大丈夫だった?」

ヒロイン 「半ば無理やりお祭りに誘っちゃったみたいになっちゃったけど……迷惑、じゃなかった?」


聞き手 「全然。俺も久しぶりに懐かしい顔見られて嬉しかったし」


ヒロイン 「ほんと? よかった~ そう言ってもらえて安心した」

ヒロイン 「それより、どう? 久しぶりの地元の空気は。十年ぶりなんだっけ?」


聞き手 「懐かしいよ。何にも変わってない」


ヒロイン 「ええ、そう? 結構新しい建物とかも増えてるはずなんだけどなあ」


聞き手 「ていうか、お前こそ俺なんかで良かったのかよ。他の誰かと行く予定じゃなかったのか?」


ヒロイン 「あっ、私のことは気にしないで! 妹と一緒に来る予定だったんだけど、そっちも友達誘うって言ってたから」

ヒロイン 「ほらほら、こんなところで立ち話しててもしょーがないしさ、早く行こ?」
(ここまで)


(本編 ―承―)


SE (徒歩移動)


(左・中距離)
ヒロイン 「えーっと、わたあめでしょ、焼きそばでしょ、りんご飴にたい焼きにたこ焼きに……あっ、チョコバナナもいいな~ うそっ、ドーナツもある!」


聞き手 「そんなに食べ切れるのか?」


ヒロイン 「だって屋台の食べ物って、こういうときにしか食べられないんだよ? 食べなきゃもったいないよ」


聞き手 「太るぞ」


ヒロイン 「あーっ! 女の子に『太る』は言っちゃいけないんです~! いいもん、すぐ痩せるから」

ヒロイン 「それに、今日はキミがいるでしょ?」

ヒロイン 「食べ切れない分は、よろしくね?」


聞き手 「はいはい」


ヒロイン 「……っていうか、さっきから他の女の人ばっかり見てない?」

ヒロイン 「しかも薄着の人ばっかり」
(ここまで)

(左・密着・有声音囁き)
ヒロイン 「……えっち」
(ここまで)

(左・中距離)
ヒロイン 「……浴衣にしたの、失敗だったかなあ」(独り言のニュアンスで)


(少し沈黙)


ヒロイン 「でもこうして見ると、やっぱりカップルっぽい人たちが多いね」


聞き手 「……そうだな」


ヒロイン 「私たちもそういう風に見えたりして?」

ヒロイン 「いっそのこと、手とか組んでみちゃう?」(いたずらっぽく)

ヒロイン 「……なんちゃって、冗談だよ冗談」

ヒロイン 「でも、こうして歩いていると昔のこと思い出すね」

ヒロイン 「私、当時はもっとやんちゃだったからさ。欲しいものはどんな手を使ってでも手に入れてたっけ。それで友達と喧嘩しちゃったりして」


聞き手 「へえ、例えば?」


ヒロイン 「例えば? そうだなあ……お揃いのボールペンが欲しくて、無理やり奪い取ったり?」

ヒロイン 「……って、そんなに引かないでよ! 子供の頃の話じゃん!」

ヒロイン 「中学時代のことなんだからさ、キミにだって忘れたい黒歴史の一つや二つ、あるでしょ?」

ヒロイン 「……でも、まさかこうしてキミとこのお祭りに来られるだなんて思わなかったな」


聞き手 「まあ十年もこの町から離れてたしな」


ヒロイン 「それもあるけど、でもやっぱり一番は……」


(沈黙)


(ここから少しシリアスに)
ヒロイン 「ねえ、これは例え話なんだけどさ」

ヒロイン 「もし、どうしても欲しいものがあって、でもそれが自分じゃ絶対に手の届かないところにあったとしてさ……キミならどうする?」


聞き手 「絶対に?」


ヒロイン 「うん、絶対に。どんな手を使っても……いや、最悪な手段を取ろうと思えば不可能じゃないかもしれないけど、でもそれをしたら最後、大切なものを失うってレベルの」


聞き手 「それは……その大切なものが何かにもよるだろ」


ヒロイン 「大切なもの? ……親友、とか?」


聞き手 「親友って……そこまでして欲しいものなのか?」


ヒロイン 「うん。天秤に掛けられるくらい、すっごく欲しいの」


聞き手 「それは……」


ヒロイン 「あはは、そうだよね。悩むよね」

ヒロイン 「私ね、あったの。それくらい欲しくて、でも手の届かないものが」

ヒロイン 「でもそうして悩んでいるうちに、その欲しかったものは本当に手の届かない場所に行っちゃってさ……」

ヒロイン 「『諦める』ってことすらできないうちに行っちゃったから、諦めきれなくて。すっごく泣いたなあ」


聞き手 「泣いたって……お前が?」


ヒロイン 「想像つかない? えへへ、そうでしょ」

ヒロイン 「女の涙は秘密兵器だからね。そうそう人前には出さないの」

ヒロイン 「でも、こうして当時のこと思い出してたら、ふとそのときの感情も蘇っちゃって……」

ヒロイン 「……なーんて、ごめんね! せっかくのお祭りなんだから、楽しまないとね!」(空元気っぽく)


聞き手 「……その欲しかったものって、結局どうなったんだ?」


ヒロイン 「えっ? ……手に入ってないよ」(寂しげに)


(本編 ―転―)


ヒロイン 「あーあ、何だか歩き疲れちゃった。見栄張ってこんな格好してきちゃったけど、歩きづらいったら」

ヒロイン 「ねえ、ちょっとそこのベンチで休まない?」


聞き手 「でもお前、まだ何もしてないだろ」


ヒロイン 「……むぅ」
(ここまで)

(左・密着・有声音囁き)
ヒロイン 「……この辺り、人少ないしさ。もうちょっとキミと二人きりでゆっくりお話、したいな」

ヒロイン 「……お願い」
(ここまで)


聞き手 「……分かったよ」


(左・中距離)
ヒロイン 「えへへ、ありがと」
(ここまで)


場面転換


聞き手 「……ほら、ジュース買ってきたぞ」


(正面・中距離)
ヒロイン 「わあ、ありがと~」


SE (缶を開ける音)


ヒロイン 「んっんっんっ……ぷはぁ」

ヒロイン 「……何見てるの。ほら、早く隣座って」
(ここまで)

(右・中距離)
ヒロイン 「……最近どう? 順調?」


聞き手 「ざっくりだな……まあ順調だよ。そっちは?」


ヒロイン 「私は……どうだろ。今の職場がちょっと人間関係的に窮屈でさ。転職するのもアリかなって。いっそのことこの町からも出ちゃってさ」

ヒロイン 「あっ、キミのところに引っ越すのはどう? 仕事、紹介してよ」


聞き手 「そんな行き当たりばったりな」


ヒロイン 「いいじゃん行き当たりばったりで! そっちの方が楽しくない?」


聞き手 「どうだろうな」


ヒロイン 「……そういえばさ、今は付き合ってる人とかいないの?」


聞き手 「今はって、まるで昔付き合ってたことは知ってるみたいな口ぶりだな」


ヒロイン 「知ってるよ当時キミに彼女がいたことくらい。最近別れたこともね」


聞き手 「え、嘘……もしかして、他のクラスメイトとかも?」


ヒロイン 「うん、結構有名だったよ。バレてないと思ってるのキミくらいじゃない?」


聞き手 「マジか……知りたくなかった」


ヒロイン 「それで、今はいないの?」


聞き手 「……いない」


ヒロイン 「そっか……好きな人は?」


聞き手 「いないよ」


ヒロイン 「ふ~ん」


聞き手 「そういうお前はどうなんだよ」


ヒロイン 「えっ、私? いるわけないよ」

ヒロイン 「じゃなきゃこんなに気合入れてキミと二人きりでお祭りになんて来ないでしょ?」


聞き手 「……気合入ってるのか?」


ヒロイン 「うん、気合入ってる。見て分からない?」

ヒロイン 「だから、さっき似合ってるって言ってくれて嬉しかった」

ヒロイン 「かわいいまでは言ってくれなかったけどね! 私結構そういうの根に持つタイプだから」


聞き手 「……かわいいよ」


ヒロイン 「……へっ?」

ヒロイン 「ちょっ、ちょっと不意打ちはやめてよハズいじゃん」

ヒロイン 「それに、そんな今更取って付けたように言ったって遅いんだからね」
(照れながら)

ヒロイン 「でも……ありがと。すっごくうれしい」

ヒロイン 「……あのさ、今付き合ってる人、いないんだよね?」


聞き手 「え? そうだけど」


ヒロイン 「じゃあさ、私が彼女になってあげよっか?」

ヒロイン 「悪くない話だと思うよ? キミのことはよく知ってるし、こう見えて私、尽くすタイプだし」


聞き手 「……そういう冗談はよせよ。本気にしたらどうするんだ」


ヒロイン 「冗談、だと思う?」
(ここまで)

(右・密着・無声音囁き)
ヒロイン 「……本気にしていいよ」

ヒロイン 「……って言ったら、ちゃんと考えてくれる?」
(「本気にしていいよ」と「って言ったら」の間に気持ち空白)
(ここまで)


聞き手 「……!?」


(右・中距離)
ヒロイン 「……えへへ、さっきの仕返し。ドキドキした?」


聞き手 「お前な……!」


ヒロイン 「ごめんって、怒らないでよ」(いたずらっぽく)

ヒロイン 「……ねえ、もしあの頃に戻って……過去をやり直せたらって、考えたことない?」


聞き手 「……? 別に無いけど」

ヒロイン 「私は何回も考えた」

ヒロイン 「でも思ったんだ。もしかしたら今が、あの頃なのかも」

ヒロイン 「……私ね、ずっと伝えたかったことがあるんだ」

ヒロイン 「本当は十年前に言っておくべきだったこと。でもどうしても言い出せなかったこと」

ヒロイン 「だってキミには彼女がいて、だから諦めなきゃって頭では分かってて。でも、諦めきれなくて……」

ヒロイン 「いや、今はフリーだから言えるってわけじゃないけど、でもこうしてまた会えて、もう気持ちが抑え切れなくて」

ヒロイン 「だから……言うね」

ヒロイン 「……すぅ、はぁ」(軽く深呼吸)

ヒロイン 「…………私、ずっとキミのことが──」


SE (打ち上げ花火)


(本編 ―結―)


ヒロイン 「あ、花火……」

ヒロイン 「……綺麗だね」


聞き手 「……ごめん、さっき何て?」


ヒロイン 「えっ、聴こえてなかった!? そんなベタなことある?」

ヒロイン 「えー、どうしよっかなあ。結構一世一代のやつだったんだけど、今の」


聞き手 「悪い、もう一回」


ヒロイン 「やだね、もう言わない。ていうか、さすがに流れで分かるでしょ」


聞き手 「お願い」


ヒロイン 「……どうしても?」

ヒロイン 「じゃあ……言ったら、私の気持ちに応えてくれる?」


聞き手 「ああ」


ヒロイン 「……約束だからね」
(ここまで)

(右・密着・無声音囁き)
ヒロイン 「すーきっ」
(ここまで)

(右・中距離)
ヒロイン 「ふふっ、手、繋ご?」

ヒロイン 「……何だか、すっごく遠回りした気分」


聞き手 「……悪かったな。今まで気づいてやれなくて」


ヒロイン 「謝らないで」

ヒロイン 「だって、こうして欲しかったものに手、届いたんだから」

ヒロイン 「諦めなくて、本当によかった」

(ここからしばらく涙声)
ヒロイン 「……本当に……っ、よかった……っ」

ヒロイン 「あれ、おかしいな……簡単には見せないって言ってたのに……っ」

ヒロイン 「ほんとはね、すっごく怖かったの」

ヒロイン 「電車でキミを見つけて、ぎゅって心臓が締め付けられて」

ヒロイン 「上手く話しかけられるかなって。お祭り、断られたらどうしようって」

ヒロイン 「告白、断られたらどうしようって……!」

ヒロイン 「でも、よかった……っ」

ヒロイン 「ほんとに……よかった……!」


聞き手 「……これ、ハンカチ。使えよ」


ヒロイン 「うん、ありがと……」
(涙声ここまで)


場面転換


ヒロイン 「……ごめんね、もう大丈夫。落ち着いた」

ヒロイン 「あー、泣いたらお腹空いてきちゃった。そういえばまだ何も食べてないよね。何から食べる? 私は焼きそばがいいな」

ヒロイン 「あっ、それと……」
(ここまで)

(右・密着・有声音囁き)
ヒロイン 「次に私以外の女の子を見たりしたら、許さないから」

ヒロイン 「だからずーっと、私だけを見てて」

ヒロイン 「……約束」




台詞部分:2,893文字

PDFより引用


感想もお待ちしております。



台本の二次利用について

非商用利用に限り可とします。
商用利用に関しては応相談。
一部アレンジ等の改変も歓迎です。
また、利用にあたり以下の行為を禁止します。

  • クレジット表記無し
    (報告は任意としますが、していただいた際には喜んで拝見・拝聴します)

  • 成人向け作品、公序良俗に反する作品、その他違法行為に利用

  • 再配布

  • 本作品に携わったクリエイターを始めとする第三者への誹謗中傷に利用

  • 無断転載、改変による転載、自作発言

上記の禁止行為、
二次利用に関する規約は予告なく変更する場合がございます。
当台本を利用したことで生じた、
いかなるトラブルに関する責任は一切負いません。
よろしくお願いいたします。





※ここからネタバレ。

解説

前作ほど大がかりではありませんが、
今作にも少しだけ知る前後で印象が変わる仕掛けを潜ませています。

概要欄のタグ一覧を見れば分かる通り、今作のヒロインはヤンデレです。
しかし動画をご覧になった方は
「どこにそんな要素が?」と思われたかと思います。

少しでも多くの人に観てほしくて必死

では、ここからヒント。

本作の主人公(聞き手)は中学時代にヒロインとは別の女子と
交際していました

そしてそれは有名な話だったとヒロインは語ります。

しかし、ここで彼女の台詞、

「知ってるよ当時キミに彼女がいたことくらい。最近別れたこともね」

当時主人公と他の女子が付き合っていたことだけならともかく、
何故彼女は彼が最近その女子と別れた事実まで知っていたのでしょうか。
10年も地元から離れていたというのに。

中学時代、ヒロインはどうしても欲しくて、
でも決して手が届かなかったもの
があったと言っていました。
手を伸ばせば最後、引き換えに親友を失ってしまうとも。

2つの間で揺れている内に
諦めることすらできないまま遠くへと行ってしまったそれに対し、
この10年間彼女は何を想い、どう過ごしてきたのでしょうか

この10年の間で、彼女と親友の関係はどう変化してしまったのでしょうか

10年ぶりにこの町に主人公が帰ってきたタイミング
ヒロインが大学時代の友人と遊んだその帰りが重なり、
しかも乗っていた電車もその車両も同じ


それは本当に、偶然だったのでしょうか





「私、当時はもっとやんちゃだったからさ。欲しいものはどんな手を使ってでも手に入れてたっけ。それで友達と喧嘩しちゃったりして」


「例えば? そうだなあ……お揃いのボールペンが欲しくて、無理やり奪い取ったり?」





おまけ

ここまで読んでいただきありがとうございます。
おまけとして、今回サムネイルも担当していただいた
勇魚様へ提供した、原案画像(編集:レファル)を公開します。

各所でべた褒めされてとても嬉しかったです(感想文)



では。



レファル

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