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#沖縄
教室から消えた沖縄の歴史・仲原善忠原著『琉球の歴史』(上・下)を読む~第18章 廃藩置県(下)⑤
5.明治維新と沖縄の廃藩置県【解説】
沖縄の歴史を語る時に、事実を無視して日本が悪い、アメリカが悪いという傾向があるのは周知の事実だが、それはどこからくるのだろう。もちろん、被害者史観を叫べば金が転がり込むということが大きいのだろうが、無知からくる事実や時代背景を無視した感情論もある。仲原は、その無知の部分を歴史教育を通じて、何とか是正しようとしていたのだと思う。教職員組合はそれが気に入らないか
教室から消えた沖縄の歴史・仲原善忠原著『琉球の歴史』(上・下)を読む~第18章 廃藩置県(下)④
4.尚泰と上層部への厚遇【解説】
既存の歴史本は、琉球の人々の嘆願は聞き入れられず、泣く泣く尚泰は東京へ去ったかのような記述で構成され、いかにも日本政府が強引に処分を行なったかというような印象を与えようと必死だ。しかし、尚泰自身は、事態を把握しており、上京やむなしと決意していたにもかかわらず、既得権益にしがみつく見にくい支配階層が、尚泰の上京を阻止せんと、愚かな嘆願を繰り返していたのだ。しかもそ
教室から消えた沖縄の歴史・仲原善忠原著『琉球の歴史』(上・下)を読む~第18章 廃藩置県(下)③
3.沖縄県誕生【解説】
今まで、何冊も高校の日本史教科書、中学の歴史教科書などで、琉球処分の箇所を読んできたが、判で押したように、これは沖縄の人々の想いと裏腹に、日本政府が「処分」を断行したというニュアンスで書かれている。片腹痛い話だ。沖縄の人々は、この日を待っていたのだ。首里城が管理不行き届きで炎上して、俄かに県民は首里城は心の拠り所だというようなことを言い出している。確かに、それは沖縄の象徴
教室から消えた沖縄の歴史・仲原善忠原著『琉球の歴史』(上・下)を読む~第18章 廃藩置県(下)②
2.改革を願う人々【解説】
原文は「人民のうごき」とあるが、「人民」という言葉はいかにもカビ臭い。勿論、peopleの意味で仲原は用いているのだが、「人々」でいいだろう。宮古島の直訴事件は『宮古史伝』に掲載されている話で、一般に語られる左翼の沖縄史には登場しない物語だ。守旧派の如何に醜いことか。こう言った事実を隠して、美化し粉飾した偽史を語るのは、お隣の国だけにしてもらいたいものだ。黄文雄氏が、
教室から消えた沖縄の歴史・仲原善忠原著『琉球の歴史』(上・下)を読む~第18章 廃藩置県(下)①
1.支配階層の抵抗
【解説】
言い訳をすると、多忙になったということもあるのだが、入力に使用していたMACが古すぎてOSのバージョンアップができなくなり、画像のチェックができなくなってしまったことで、編集がしにくくなったということが、長らくこのプロジェクトを進められなかった最大の理由だった。種本があるのだから。本当はとっくに脱稿していなければならなかったのだが、拙速はダメだ。仕事の合間を見て、コ
教室から消えた沖縄の歴史・仲原善忠原著『琉球の歴史』(上・下)を読む~第17章 廃藩置県(上)⑤
4.政府の改革命令【解説】
長らく離れていたので、この項を飛ばしていた。どうも話が続かないと思っていた読者もいたことだろう。筆者自身は通してよんでいるので、気が付かなかった。失礼。
相変わらず、因循姑息の連中の所業が淡々と描かれている。教科書や歴史漫画などでも見たことがあるが、この頑固党を筆頭とする連中を愛国者と美化して描くことが多い。とんでもない話だ。私利私欲のために、沖縄の人々を搾取するシ
教室から消えた沖縄の歴史・仲原善忠原著『琉球の歴史』(上・下)を読む~第17章 廃藩置県(上)④
4.廃藩置県へのうごき【解説】
多忙の言い訳はやめよう。フォーマットを確認するのも億劫で、手がつかなかったということもある。
ただ、休んでいる間に、登録をしてくれた読者もいらっしゃったので、久しぶりに手を付けた次第。
さて、沖縄の廃藩置県とは、琉球処分ということで、政府が強権を発動したということだけが教科書ではクローズアップされているが、琉球政府側の頑迷さや姑息さについては何の指摘もない。ま