教室から消えた沖縄の歴史・仲原善忠原著『琉球の歴史』(上・下)を読む~第18章 廃藩置県(下)④
4.尚泰と上層部への厚遇【解説】
既存の歴史本は、琉球の人々の嘆願は聞き入れられず、泣く泣く尚泰は東京へ去ったかのような記述で構成され、いかにも日本政府が強引に処分を行なったかというような印象を与えようと必死だ。しかし、尚泰自身は、事態を把握しており、上京やむなしと決意していたにもかかわらず、既得権益にしがみつく見にくい支配階層が、尚泰の上京を阻止せんと、愚かな嘆願を繰り返していたのだ。しかもその間、清国や欧米に助けを求めるなど、恥も外聞もない。ちょうど、デニー玉城が、国連