【ベト日記8】日本のおせっかいさが苦手な人は、外国暮らしが向いてる
■日本の「おせっかいな看板」が苦手だった
■自己責任の国、ベトナム
昨日も書いたが、「広告を読めない」ことは、ストレスが少なくて良い。
広告に込められた「これ、いいぞ」「安いぞ」「うまいぞ」「健康にいいぞ」「買って」というメッセージを無視することができる。
そして、単純にデザインに集中できるから「いいデザインだな」と思うことも増える気がする。
(これが「外国のお菓子のパッケージってかわいいよね」の内実だと思う)
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品田遊さん(=ダ・ヴィンチ・恐山さん)の日記でこの画像を見て思ったんだけど、
日本の企業って気負いすぎじゃない?
自分が作ったもので相手が喜んでほしい、ぐらいまでが妥当で、それ以上(よりよい社会の実現、とか)は、担保できないんじゃなかろうか。
たとえば、カレー食った悪の手先が「よーし今日も世界征服がんばるぞー」と思ってしまうことも大いにあるはずだ。
……こういうことをうだうだ考えてしまう自分にとって、やはり母国で「広告が読めてしまう」ことは結構なストレスだったんだなと思う。
もし日本語が読めなかったら
「黄色くてゴリラでアバンギャルドで可愛いお店💕」
と思うかもしれないのに、日本語が読めるばっかりに「カレー大好きゴリラ星人に支配された共産国家の食堂」(品田遊さんの言)だと思えてしまう。
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ホーチミンの牛角でうっかり被弾。
こういうの、読みたくないから、外国に来てるのにッ……!
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ホーチミン高島屋前の路上でもうっかり被弾(これは高島屋の焼き肉屋の店員さん)。
こういうの、読みたくないから、外国に来てるのにッ……!
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コンビニで買った紙パック牛乳を、開封したら、腐っていた。
賞味期限が7月23日までの牛乳が、22日のコンビニの店頭に並んでおり、翌23日に開けたらすでに腐っていた。
この時考えたのは
「あ〜またやっちゃった。牛乳買う時は賞味期限をよく見なきゃな」
だった。
(前も一度同じことをやったことがあるのだ)
牛乳は高い(物価が日本の三分の一と言われるベトナムで、日本と完全に同じ値段する)から、さすがにちょっとムカついたけど、
ムカついたのはどちらかというと自分に対してで、コンビニに対してではなかった。
コンビニにクレーム入れようという発想は当然皆無だ。
ここは自己責任の国だ(と私は勝手に思っている)からだ。
自分で守れる範囲で自分を守るスキルは、フルテンまで高めとかないとな、と思う。
たとえば賞味期限をよく見るとか。
過ちをしたら反省して二度繰り返さないとか。
保険に入るのもそれだ。
うっかり事故を起こしたり、巻き込まれた時に、ベトナムを嫌いになりたくないからだ。
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なんかこの、
「自分で守れる範囲で自分を守るスキルをフルテンまで高めることをいとわない態度」
と、
「ただの焼き肉屋で人生論語られたくないという気持ち」
は、どこかで通底しているように思う。
要は、おせっかいを焼かれたくないのだ。
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今日のベトわん。
渋澤怜(@RayShibusawa)
※参照
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