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#飯舘村

「2900ベクレルの内部被曝と生きる」という現実

「2900ベクレルの内部被曝と生きる」という現実

 福島県飯舘村出身の公務員・愛澤卓見さん(44)と私は、3・11以来ずっと連絡を取り続けている。福島第一原発から高濃度の放射性物質の雲(プルーム)が流れ出た2011年3月15日、愛澤さんは住んでいた飯舘村にいて、そのプルームの直撃を浴びることになった。英語でいう”Downwinder”(核施設の風下にいた人)、日本語でいう「被曝者」である。

 愛澤さんはその後、ホールボディ・カウンター(WBC)

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菅直人・元総理がふりかえる福島第一原発事故最初の25時間(上) 地震後2時間半ですでに炉心露出寸前の危機 しかし総理に情報届かず

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 拙著「福島第一原発 メルトダウンまでの50年」(明石書店)を取材する過程で「会って話を聞きたかったが、実現しなかった」一人が3・11当時の総理大臣だった菅直人・衆議院議員である。本の冒頭「3・11当日のロスタイム」という章で、2011年3月11日の地震発生から、翌12日の福島第一原発1号機の水素爆発までの約25時間に絞って、政府内(原子力安全・保安院、経産省、首相官邸など)の情報伝達で、どれくら

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