#11 三度の飯より本が好き
いや、飯も尋常ではなく好きだ。
しかし、食事を忘れて読書に勤しむこともある。
この記事は、図書館司書である僕の、本へのラブレターである。
図書館員だけど本屋好き
図書館司書をやっているけれど、本屋もそれはそれは大好きである。
どれくらい好きかというと……
家の近くにジュンク堂書店ができると知ったとき、嬉しすぎて泣きました。
本屋のどんなところが好き?
本が並んでいるという意味では図書館も一緒である。
しかし、本屋さんは「この本を売りたい!」という書店員さんの熱意がふつふつと伝わってくる。
本の並べ方はもちろん、気合いの入ったポップ、新刊やおすすめ本コーナーの飾りつけなど見ていてとても楽しい。
夏は特に本屋が賑わう。
新潮文庫や集英社文庫など「夏本」が開始するからだ。
休日のたびに本屋へ出向くが、そのときそのときで見せる顔が違う。
そういうところも書店員さんの努力を感じる。
図書館司書として心から見習いたい部分である。
どういうときに本屋に行く?
当たり前だが本を買うとき。新刊をチェックするのも目的の一つだ。
だが、それだけではなく、仕事の一環として出向くこともある。
図書館に受け入れる本の下見、いわゆる「見計らい」のために本屋を使う。
見計らいとは、本の中身を実際に見て、図書館に入れるのに遜色ないかを確認する作業のこと。
どうしても自治体それぞれで揃えたい本の色というのは変わってくる。
なので、見計らい作業は図書館員にとって必要不可欠なのだ。
本屋さんが図書館に見計らい本を持ってきてはくれるが、当然それ以外に入れたい本もある。
そういった場合に、僕は本屋さんに出向き、中身を確認する。
そしてその際、本屋さんへの礼儀として以下のマイルールを設けている。
見計らいのために行く本屋では必ず2冊以上本を買う。
ジュンク堂書店池袋本店のように座り読みコーナーのある書店で行う。
1冊に5分以上は絶対にかけない。
このように、図書館員も本屋さんとは密接に関わった生活を送っている。
毎月とても魅力的な本が出てくるので、買いたい本が尽きることはない。
本屋さんには、本当にお世話になっています。
マイ本棚、またの名をブックジャングル
見計らいには毎月1回行くので、つまり毎月2冊は必ず本を買う。
ただ当然ながらそれ以上買う月だってある。
そうしてできた僕の本棚が以下である。
この本棚たちを、別名・ブックジャングルと呼んでいる。
誉め言葉である。
本に、図書館に救われた
僕は過去にある会社でパワハラを受け、適応障害になったことがある。
仕事に行けず、自己否定を繰り返し、横たわるだけの夏があった。
そこから再起できたきっかけは二つある。
一つは友達。
もう一つは本である。
メンタルが落ち、休職に入って最初にできたことは読書だった。
僕の一番大好きな小説『精霊の守り人』。
もう何度読んだかわからないその世界に浸ったおかげで、少しずつ元気を取り戻していった。
そして、外に出たくなかった僕が最初に足を運べたのは図書館だった。
だから僕はそのとき思ったのだ。
本に携わる仕事がしたい。願わくば、図書館で働きたい。
わからない。
本がなくても、職場を離れれば次第に元気になっていったかもしれない。
けれど、本があったおかげで救われたことは間違いない。
なので、本屋に本を買うのも、図書館で働くのも、こうして文章を書いているのも、僕にとっては本・活字への恩返しなのである。
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