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#16 友達を減らすという選択

ある日、僕は友達を減らすという選択をした。
LINEアプリ上で、300人ほどいた友達を150人くらいに減らした。
そして、いくつかのグループも退会した。

その結果、QOLが爆上がりしたのであった——。

友達が多い方が偉いし強い……?

幼稚園を卒園するときに、「ともだち100人できるかな」を合唱した記憶が今でも残っている。あのときは純粋に「小学校に行ったらともだち100人出来るのかな」とワクワクしていた。
結果的に1学年90人くらいだったから、同学年だけでは不可能だったわけだけど。

子どもというのはえてして、特に男子はなんでも「数」で勝負をする。
僕の世代ではポケモン図鑑の数でのマウント合戦が多かったけれど、遊べる友達の数でも行われていた。

「俺、2組の〇〇君と遊んだもーん!」
「僕、こないだ1組の〇〇君と遊園地行く約束したんだー!」

こんな会話が周りで繰り返し行われていたからだろうか。
いつしか「友達が多い方が偉い」という謎の固定観念を植え付けられてしまったのだ。

中学や高校になると、多かれ少なかれカーストのようなものが生まれてくることが多い。
そしてカースト上位というのは、友達が多いというイメージが強い。
ついでに言うなら恋人がいるならば、それはもう最上位といっていい。
(あくまで個人のイメージです)

結果的に僕の学生時代は「友達が多い方が偉い」という固定観念が限界まで強化されてしまったのだった。
反面、友達は少なく、彼女もいなかったために自己肯定感が著しく低下してしまったのである。

友達が増えてもただ疲れただけだった

それから大学生から社会人になるまで、死に物狂いで人間関係を広げようとした時期があった。
得意でもないのに大人数の呑み会に参加したり、好きでもない場所に遊びに行ったりもしたことがある。
そうして連絡できる友達の数も急増していった。
ともだち100人どころか、200人、300人を超える勢いのときもあった。
だけど、それでどうなったか。

スマホの通知がうるさい……。
グループの会話がなんだかめんどくさい……。
いちいち反応を求められてかったるい……。
しんどい、疲れた……。

疲れ果て、徐々に人嫌いになり、塞ぎ込むようになってしまったのだ。
そして、僕は決心をしたのだった。
友達を減らそう、と。

大切な人が1人でもいればそれでいい

友達を減らしたことによって、自分が本当に大切にしている人がはっきりとわかった。
互いが互いに、心から信頼し合っていると話すだけで感じたからだ。
今は限られたわずかな大切な人たちと定期的に交流をしている。
そちらの方が僕には性に合っていたのだ。

友達というのは数が重要ではない。
いかに信頼し合えているかどうかが重要なのだと、今は心の底から思う。

極論を言えば、必ずしも友達がいる必要もないとも思う。
自分のことを信頼し、自分を最高の友達にすればいいのだから。



余談ですが、
僕はポケモン最新作バイオレットの図鑑をコンプリートしました。
(マウントではありません)






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