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まひる野賞30首 嬌声と黙(もだ)
ワンピース売られて胸のあらわなるマネキン立てりしろくまぶしく
ぬばたまの夜に十指(じゅっし)を切りそろえ畳にならぶ黒き半月
白色のデスクに踊る飲み終えし缶と抜きたる髪の旋律
きみ去りし部屋の鏡を真っ白に曇らすわれのシーシャひといき
尖塔が空を二つに割って立つ冬の日雲がくきやかに見ゆ
鍵盤の端から端へ手をすべらせる階段ゆっくり降りる速さで
噴水の前で聖書を配る人とあつい握手を
書くことを恐れていたけれど 22/8/5 日記
ながらく、詩歌ばかりを書いていて、散文を書いていなかった。自分の心の中を見せたり、自分の思考を発信すれば、たちまち批判にさらされてしまうような気がして、怖かったからだ。仕事が忙しかったのもある。
しかし、転職して自分の時間が増えたこともあり、今後は積極的に文章を書いていこうと思う。詩集を出して、短歌でもまひる野賞を受賞してから、才能がないと見られたくない、他人に見下されたくないという思いばかりで