久納美輝(あつみさん)

短歌と詩をやっています。時々小説も。エッセイの修行中です。

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最近の記事

まひる野賞30首 嬌声と黙(もだ)

ワンピース売られて胸のあらわなるマネキン立てりしろくまぶしく ぬばたまの夜に十指(じゅっし)を切りそろえ畳にならぶ黒き半月 白色のデスクに踊る飲み終えし缶と抜きたる髪の旋律 きみ去りし部屋の鏡を真っ白に曇らすわれのシーシャひといき 尖塔が空を二つに割って立つ冬の日雲がくきやかに見ゆ 鍵盤の端から端へ手をすべらせる階段ゆっくり降りる速さで 噴水の前で聖書を配る人とあつい握手を交わしたい冬 一本の煙草を吸いて一足の足取りおもく夜風をあびる 自転車を

    • 書けないから書く 2022年08月10日

      WEBの編集・ライター業をやめたせいだろうか。文章を書きたい欲がむらむらと湧いてきた。「小説家になりたいなら編集者になるな」と、なにかの本で読んだ気がするが、まったくのその通りだと思う。 欲求が回復したのは、転職して、仕事で書かされる原稿がなくなったのが大きい。 私にとって書くという行為は、自分の欲求を満たすためのものであり、サラリーを得るためのものではない。一方で、サラリーを得ることで中途半端に欲求が満たされてしまうという功罪もある。 会社に所属し、例えばコピーライテ

      • 2022/08/09 シルバー探偵、Visual Studio code

        2022年08月09日 こうしてテキストエディタを開いていると(今はvisual stdio codeで原稿を書いている)「シルバー探偵」というゲームを思い出す。あれは上原カムイという殺人鬼を追っていたPS1のゲームだ。 近未来を舞台にしたハードボイルド小説風のゲームだったが細かい筋は覚えていない。 一日の終わりに探偵がその日の成果をパソコンに打ち込むのだが、その探偵になった気分だ。 visual stdio codeはプログラミングを書くエディタだが、今日、小説用の

        • 2022/8/8 身辺雑記、推し、デート

          Twitterの新しい使い方に気が付いた。今まで、自分がいいねをもらうためのツールとしてしようしていたが、他人の活動を、引用ツイートして応援することで、いままで得られなかった快感を得ることができた。推し活の魅力に気付きつつある。  今日、推したのは先日、友人のアイドルの子。先日、愛知県の津島駅でのライブに行ったが、アイドルにも、型があることに気が付く。胸の前でハートを作ったり、片目だけ適所でウィンクしたりと言った仕草はとても勉強になる。  人間は生身が一番良いとい

        まひる野賞30首 嬌声と黙(もだ)

          書くことを恐れていたけれど 22/8/5 日記

          ながらく、詩歌ばかりを書いていて、散文を書いていなかった。自分の心の中を見せたり、自分の思考を発信すれば、たちまち批判にさらされてしまうような気がして、怖かったからだ。仕事が忙しかったのもある。 しかし、転職して自分の時間が増えたこともあり、今後は積極的に文章を書いていこうと思う。詩集を出して、短歌でもまひる野賞を受賞してから、才能がないと見られたくない、他人に見下されたくないという思いばかりで、純粋に書くことを楽しめていなかった。 でも、最近、twitterのスペースで

          書くことを恐れていたけれど 22/8/5 日記