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【習慣で人生豊かに】30代、深みのある人間になるために

最短ルートを通ることが正義だと思ってきた。

「要領が良い」
小さい頃から母親に言われてきた言葉。
姉はどちらかというとコツコツタイプだったので、ササッと要点だけ掴んで進む自分は、容量が良い=善と思って生きてきた。

効率的にやるにはどうするか、普段から頑張らなくても火事場の馬鹿力で乗り切る、テストも前日にヤマを張るタイプ、テストの点が取れないなら普段先生に媚を売って成績をあげてもらう。他の人と違うことをしてみて注目を集める。

仕事でも人に話を聞くにしても、うまく相手の機嫌を取ることを考える、感情が乗り移るくらい真剣に相手のことを理解するというよりは頭を整理して状況分析をして分かったつもりになる、仮定を元に進めていく。

仕事をきちんと進めて、周りから嘘でも優秀と言われることが嬉しい。だからこそ、自分自身の「容量の良さ」には自信を持ってきた。

だけど、時より「完全敗北」感を感じることがあった。

《コツコツ派の逆襲》とでも言おうか。
自分には絶対に真似できない、思いや形を体現されたとき、自分に欠落したものを感じる、自分の考えの浅はかさや発言の軽さに身につまされることがあった。

たとえば、僕が社会人になり初任地に旅立つ時、姉が僕が生まれてから現在に至るまでの分厚いアルバムを作ってくれた。きっとこれを作るのに、仕事終わりに毎日毎日の夜遅くまで1ヶ月以上かけて作ってくれたのは一瞬で分かった。

嗚呼、俺には到底真似できない。相手をすごくすごく思った人にしかできないことだな、と思った。きっと自分だったら相手が欲しそうな割かし高価な家電や物をプレゼントして喜ばそうとしか思えない。時間をかけてコツコツと何かを作り上げるようなことは、自分にはできない、と思い感動したのだ。

妻もコツコツタイプで、毎日その素晴らしさに触れている。自分への見返りばかり考える自分にとっては、己の価値観に基づいて粛々と行動できる姿には尊敬しかない。

30にもなって、友人にもそういうタイプがいることが分かってきた。10年間なかなか会えない友人のことを思い続けてきた人には、たまにしか考えない自分よりも確実に深く、重い言葉を持っていたし、自分の軽さを痛感した。

たまにこういう自分を見透かして、「お前の本当はなんなんだ?」「根っこには何があるんだ?」と問われるとき、一番ドキッとする。僕は効率的に物事を進めたり、相手が喜びそうだとわかったふりをして行動したり、自己承認欲求を満たそうとばかりしてきたからだ。

コツコツ派は何かに勝とうとしたり、強い見返りを求めていたり、ましてや逆襲なんてしようとしていない。ただただ、相手のことをよく考えたり、強く想ったり、自分のやるべきことを淡々とやれるのだ。

変わりたい、と強く思った。

これまでの自分のことは、割と好きだった。だけど、このままではいけないと思ったのが今年4月。

何か1つでも良い。誰に認められなくても良い。コツコツと続けていけることを、そんな自分に誇りが持てるものが欲しかった。

毎日続けられることを、できる範囲で、大きな成果をすぐに狙わないで、4月から少しずつ増やしてきた。いわゆる「習慣化」しようと試みてる。

下記、その一覧だ。

2021/4/27〜
◯Twitterで毎日1つ詩を書き続ける=「まいにちP太郎」
○Twitterで自分を形作った人たちとの思い出を毎日1人語る

6/25〜
○お金を使ったら、家計簿アプリに入力

6/29〜
○毎日体重計に乗る→アプリbluetooth連動

7月半ばから〜
○毎日スクワット30回
○毎日腕立て伏せ30回
└スクワットと腕立ては妻に数えてもらう
○朝起きたら、コップ1杯の水を飲む

8/2〜
○2リットルペットボトルの水を飲み切る
○30回噛んで食べる、30分かけて食べる
○(出勤した時は)退社後、会社から30分の駅まで歩く

8/5〜
○食べたら、食べたものをアプリに入力

8/11〜
○朝起きたら、FP3級の教科書を1ページでも良いから読む


習慣が増えると、人生豊かになる。

習慣化のコツについては、↓のサラタメさんの本の概要まとめ動画が非常に参考になっている。2倍速で見れば9分くらいで見られるので、是非。著者の吉井雅之さん素晴らしい。

最近は過去最高体重を更新したため、ダイエットしたく、サラダダイエットをしたら死にかけたので、一気に成果を出すのではなく、コツコツ続けてほんのちょっとずつ痩せられるようなことを継続項目に入れている。

個人的には、スモールスタート、完璧主義をやめて自分に甘く、妻を巻き込む、「ちょっとじゃ意味ない」という考えを捨てる、というのが続く要因となっている気がする。

一番最初に始めた、毎日詩を書くのは、今では朝起きたらベッドの中でまず行う日課になった。昨日あったことを思い出しながら、言葉をゆったり考えて、日記のようにしたためている。

今日で107日続いた。
全然知らない人から、いいね!をもらえたり、フォローしてもらえたりすることもあって純粋に嬉しいけど、自分のためにコツコツやっているので、他人からの評価がなくったって全然続けられる。これは自分にとっては大きな成長だ。

365日続いたら自費出版するという目標を掲げてやっているが、それが目標でもない気がしてきた。
もし興味があれば↓から見てやってください。

習慣が増えると、日々窮屈になったり、毎日同じことをしているのでつまらないように一見思えるし、少し前までの自分もそう思っていたが、実は全然逆で、人生がすごく豊かになっているように感じる。

毎日少しだけど達成感があるので、昔よく感じていた「今日なんもしなかったなー」という1日無駄にした感は感じづらくなった。

何か自分に自信が持つためには、習慣を作ることはとても大事だと思っている。他人との比較ではなく、「俺はこれを毎日続けられている」ということは自分の誇りであり、強みになる。

誰に認められなくたっていい。自分自身が力強く大地に立つ感覚。ブレずに根差す感覚。壮大な自然や風景、立派な大木が語らずしても人間を圧倒する理由が、少しずつ分かってきた。

きっとこれから何年、何十年、今継続していることを続けていけたら、きっと僕は深みのある人間に近づいていけるのではないか。そんな期待を抱く。

たとえ深みが出なくても、続けられたら自分のことを自分で褒めてあげたい。

最後に、僕が尊敬するアンパンマンの作者・やなせたかしさんの金言で、この文章を締めよう。

やなせさんは、70歳になってアンパンマンが売れた。コツコツの達人だった。

一歩一歩、平凡に生きていくことは人の記憶には残りにくい。だが、その平凡なことを何十年も続けていくと、いつの日か、遠大な目標も果たされるのだ。当たり前のこと、小さなことをおろそかにしては、目標や希望にはとうてい手が届かない。長い人生を生きてきて、ぼくは心からそう思っている。

『やなせたかし 明日をひらく言葉』

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