見出し画像

Professional Studioが求職者の人生を、スタートアップの成長を、日本経済の発展を加速させる

Professional Studio/Interactive dialogue:008

執行役員 Head of Career Agency 遠藤 祥浩

Professional Studioは2023年4月より経営体制を刷新。執行役員/Head of Career Agencyに「株式会社マネーフォワード」でHead of Talent Acquisitionとして活躍してきた遠藤祥浩さんを迎えました。

ソフトウェアエンジニア、人材紹介業、事業会社での人事というキャリアを歩んできました遠藤さん。そんな遠藤さんにマイクを向けて新たなステージでのスタートアップ支援に賭ける意気込みをお伺いしてみました。

・・・


エージェントへの転身

ー遠藤さんはエンジニアとしてキャリアをスタートなさったと聞いていますが

子どもの頃からデバイスや目新しいサービスが好きだったのですが、学生時代に米国留学した際に現地でITビジネスやWebサービスの熱狂ぶりを肌で感じました。そこからWebサービスにのめり込み学生時代は、国際政経と情報科学を学びました。留学中は現地でちょうどスマホが流行りだした頃でSNSも盛り上がりを見せつつあり、新しい波が来るだろうという強い予感がありました。

帰国後に将来的にWebサービスをつくりたいと考えつつも就職活動をはじめるのですが、これがなかなか首尾よくいきませんでした。大手IT企業の内定をいただいたものの、やりたいこととのズレをとても強く感じてしまいました。そこで就職を見送り自分で事業を始めることにしました。

ーそのまま大学院まで進んで、二足の草鞋を履く生活だったそうですね

さまざまなWeb系企業の案件を手掛けていました。その中のひとつが学生時代の先輩が経営していたWeb企業で、ぜひやらせてください!と自ら志願したんです。

ところがはじめてみると意外とシステム改修自体はあっさり終わってしまい…空いたリソースで営業として外回りをすることになりました(笑)。

ーエンジニアなのに営業もやる、と

手が空いているならなんでもやるというのはスタートアップならではですよね。今思うと、会社の成長のためならなんでもやるという精神はこの時に身についたのかもしれません。

このようにユーザの課題と向き合い続ける中で、人が足りない、採用が課題という話を聞く機会が増えていった。その解決をお手伝いする方法を探っていく中で人材紹介というビジネスと出会ったんです。

その頃はもうすっかり「お客様の課題のためなら何でもやる」という気持ちが勝っていて、何ら抵抗なくエンジニアからエージェント業へとシフトしていきました。

ーいまの遠藤さんを形づくる原体験がそこにあったんですね

まずはITエンジニアの紹介に強い会社でエージェントとしてのキャリアをスタートしました。自分にもソフトウェアエンジニアとしてのバックグラウンドがあったので、キャリアの何に悩むか、どういったイベントでつまづくのかなど経験を通じてわかることや共感することが多かったように思います。一緒に悩み一緒に解決するというスタンスをもって求職者に向き合おうとしていました。

エージェント業を本格的にはじめてすぐに思ったのが、これは提供できる価値の高い仕事だということ。システム開発のやりがいや醍醐味とはまた違って人材紹介業の場合、クライアント企業の課題だけでなく求職者の課題にも同時に向き合うことになります。その分、頭の切り替えが必要だったり、違う角度からの視点や解決策の提示が必要なことも少なくありません。

それだけに、それぞれに価値を提供できる喜びを感じられる。やりがいも手応えも倍味わえる仕事なんですよね。さまざまな角度から近い距離で「ありがとう」と言っていただけるのもとてもやりがいになっています。

ーその後、JAC Recruitmentに転職なさるんですね

エージェントにもさまざまな種類があります。最初は求職者側のみを担当するスタイルだったのですが、それだとどうしても重要指標への数的コミット偏重になりがち。何件稼働で何件成約可能といった原理は理解できるのですが、行動量もさることながらより支援の質を高めたいと思い、求職者と企業の両方を担当できるJACに転職しました。

JACではスタートアップ特化チームに所属。2017年当時はいくつかのSaaS系企業が大型の資金調達を果たしてすごい勢いで伸びていた頃です。日本では産業構造的に主力のプレイヤーが長期にわたり不変で、経済成長のためにも新しいマーケットの誕生が望まれていました。そこに一つの波としてSaaSや面白いWebサービスが盛り上がってきたので、我々もこのムーブメントの拡大を押し上げるエージェントになろう、と燃えていました。

ー知名度が高くないスタートアップにエンジニアの優秀層をつなぐのは難しかったのでは?

エンジニアの方は事業もさることながらプロダクトに対して関心を寄せるタイプが多いように感じます。ユーザーのためになるもの、世の中の役に立つものをつくりたいというマインドです。その思いが叶えられる環境がスタートアップにはある、という魅力を伝えていました。スタートアップは思いはあってもそれを形にすることに課題を抱えているケースが少なくなかったからです。

また、大手の場合は実際にコアな開発に携わることもあるのですが、開発パートナーのマネジメントや、歴史の長いプロダクトを担当する場合には保守開発寄りな仕事もあります。前任者が考案したアーキテクチャ上での開発やすでにルールが固まっている状態での作業も実は多かったり、技術負債の解消にリソースの大半を取られるケースも散見します。

スタートアップには比較的余白が多く、将来的なグロースを見据えての新規開発に伴う要件定義や設計から入れます。このようにプロダクトのコアになる部分から構想し実際に開発に携われることはエンジニアのスキルや経験値を積む上では打ってつけではないかと思います。

ーエンジニア出身ならではの説得力ですね。まるでエージェントが天職のようですが、次のステージに選ぶのはマネーフォワードです

マネーフォワードはもともとわたしのJAC時代のメインクライアントで、わたしのキャリア史上最高に相性が良かった特別な企業だと思っています。ユーザーへの想い、プロダクトへの考え方、仕事のスタンス、エンジニアリングへの理解など全てにおいて共感しかありませんでした。エージェントという立場ではありながらもほとんど“中の人”として、一体感を持って取り組んでいました。

会社のMission・Vision・ValueやCultureにもとても共感していたので人事のカウンターパートとは深い関係が築けていたと思います。また、人事の方のみでなく、私が転職のご支援をさせていただいた方のレポートラインでもあるCTOやVPoE、CEOから「マネーフォワードの人事として一緒にやりませんか」とお声がけをいただいたんです。

熟考に熟考を重ねた末の選択

ーエージェントから事業会社の人事へ、これまた鮮やかな転身といえそうです

ただ、在籍期間は意外と短く2年間でした。この2年がとてもとても濃密で、私の入社時に社員数が退職時には約2倍となっていました。全社採用をモットーにしていることもあり、かなり大掛かりな採用に関わり、大きな充実感を味わうことができました。

そのタイミングでふと、初心に帰ってキャリアの棚卸しをしてみたんですね。やはり自分にはもともとスタートアップが伸びるのが経済のためにも、その会社のためにも、そこでキャリアを積む人のためにもいい、という考え方が軸にあります。

マネーフォワードのように素晴らしい成長を描くスタートアップ企業の成長支援を行うために環境を変えよう、と考えました。

ーProfessional Studioを知ったのはその頃ですか?

マネーフォワードに入社直後にProfessional Studio代表の市川さんから大変熱いお誘いをいただきました(笑)。

HPや企業情報を拝見すると既存の人材紹介業とは明らかにコンセプトが違う。しかも私のキャリア選択の軸との親和性も感じられました。こんな会社があるなら早く知りたかったのですが…さすがに転職したばかりなので、とその際は見送らざるを得なかったんです。

でもその後にJAC時代のチームメイトが市川さんと一緒に働いていると聞いて。その彼から折に触れて連絡をもらっていたんです。細く長くお付き合いが続いていた感じですね。

ー独立という選択肢、あるいはさまざまな企業からのお声がけもあったのでは?

確かに、ありがたいことに選択肢はたくさんありました。35歳という節目の年齢でもあり、とても悩みました。それまでのキャリア形成はユーザのニーズに合わせてきた感覚もありましたが、おこがましくも提供できる引き出しが増えたと感じたいま、慎重に選ぼうと熟考を重ねました。

競合からのスカウトもあり、一度は働いてみたいブランド企業からのお声がけもあり。もちろん独立という選択肢もありました。一緒に起業しようと誘ってくれる元同僚もいれば、この業界の名門企業のような会社に入る選択肢も。

ただ、軸の根本に立ち返ったとき、どれだけ思いを共にできるか、という点を考えたらProfessional Studioしかないんじゃないか、と。

ー熟考を重ねた末の選択だったわけですね。いまはエージェント事業を牽引するポジションですが、プレイングマネージャー的な動きが中心に?

そうですね、業務の半分はプレイヤー、もう半分はマネジメント兼エンジニアになります。

創業初期の混沌とした時期を市川さんや既存メンバーが支えてくれていて、そのやり方を踏襲しつつも次のステージに向かうため組織として成長するための体制や仕組みのアップデートに取り組んでいるところです。

たとえば基幹システムのセールスフォースの開発を自ら手掛けて使いやすくカスタマイズしたり。各種ツールの整備をはじめ、生産性の高い組織体制づくりに尽力しています。他方、Professional Studioの既存メンバーはエージェントとしての経験値や地力がかなり高く、そうなるとマネジメントひとつとってもやり方を変えるべきだと考えました。

彼らの能力を引き出しつつ、よりパフォーマンスを上げやすい環境を整備することが求められるんじゃないかな、と。

ーいまは少数精鋭ですが今後は規模拡大も期待されていますよね

もちろん、エージェント業は規模の経済の要素は色濃くあることは理解していて、組織拡大による業績の最大化は図るつもりです。とはいえ、単純に数を増やすつもりはありません。

エージェント業をマッチングのような事務的作業と捉えるのではなく、あくまでクリエイティブで企業・候補者にとって大きなインパクトがある仕事として取り組む集団のまま拡大を図っていきたいんです。

ーあくまで量ではなく、質を追求していくスタンスなんですね

着地の数字だけを見るのではなく、そこに介在した人ならではの色がついているような状態を目指していきたいです。その人がやるからこそ生まれるご縁というか、たとえば私ならエンジニアのバックグラウンドがあり、なおかつ事業会社での採用経験もある。

だからこそ生まれるマッチングというものがあるはずなんです。そういう事例をどんどんつくろうと思っています。

キャリアづくりという体験価値を、よりリッチなものに

ー遠藤さんが仕事をする上でいちばん大切にしていることってなんですか?

仕事は楽しくやること、です。Professional StudioのValueのひとつに「挑戦を愉しもう」という言葉があって。

キャリアの構築や新しいことにチャレンジするときは現状維持バイアスが働いて、なかなかコンフォートゾーンから抜けにくかったりしますよね。

そんなときでも自発的に楽しみを見出しにいく姿勢があれば、乗り越えられると思うんです。「楽しむ」ではなく「愉しむ」という漢字を使う意味も実はそこにある。同じアウトプットを出すなら、そのプロセスは苦しいより楽しいほうがいいかなと考えています。

ーProfessional Studioのいいところはどんなところでしょうか

いい意味で余白があるところですね。仕組みがなかったり、考え方の定義もされきっていなかったり。

会社として目指して行きたい方向や下書きはあるので、それこそ市川さんや秋元さんとともに描いているビジョンなんですが、それをひとつずつ形にしていくフェーズです。これは非常にやりがいがあると思っています。

加えてディスカッションを大事にする風土も気に入っています。もちろん全てを棚上げするわけではありませんが、様々な視点を取り入れたり、あえて既存の価値観や正解らしきものに寄せないところも面白い。

ー遠藤さんが管掌される部門はProfessional Studioのコア・コンピタンスです。責任重大ですよね

もちろんプレッシャーはかなりあります。エージェント部門の業績次第では新規事業の創出や、会社そのものの存続にも影響があります。ですが、この状況こそ「挑戦を愉しむ」だと思うんです。

良くも悪くも会社に与えるインパクトが大きい。だとしたら、どうやって成功に導くか。どうせ成功に向かうのだから苦しみながらより楽しみながらやろう。このループを回し続けていければと考えています。

ーこれからの人材紹介業はどうなっていくと思われますか

未来像としてはテクノロジーの活用、融和が鍵になってくると思います。事務処理作業はどんどん自動化されるべき。面談コメントの記載から日程調整などが自動になれば、クリエイティブな提案や求職者の重要な意思決定に向き合うことに集中できると考えています。

やはり最終的には人対人。企業と求職者の双方が意思決定するときに、間に人が入って温度のある言葉で後押しするか、しないかはキャリア構築体験として大きな違いが出てきます。

いずれはProfessional Studioのメンバーのおかげで人生が前向きに動きはじめた、あるいは事業が飛躍的に成長できたと言われるようになりたい。またそうならねばと強く思います。

ー本日はありがとうございました!

■PROFILE

遠藤 祥浩 執行役員 Head of Career Agency

東北大学大学院修了後、システム開発や人材紹介業に従事。ワークポート、JACリクルートメントにて、キャリアコンサルタントとしてIPO前後のSaaS企業や大手DX推進領域の各種エンジニア職を中心にハイレイヤー〜CxOクラスの転職/採用支援を行う。その後、マネーフォワードにてHead of Talent Acquisitionとして、年間数百名規模の採用活動を推進。2023年2月よりProfessional Studio参画。

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?