たとえばあなたが隣にいたとして 震える肩になんて声をかけたらいいかと考えた時 どうしてもあなたの顔が思い浮かばない 笑った顔や泣いた顔 怒った顔や驚いた顔 思い出そ…
救いを求める手に 慈悲も無く手を取らなかった君には あからさまな自己への庇護欲しかなくて 笑ってしまいそうになる 救いを求めた人へのせめてもの贖罪にと 自由を謳歌す…
青空の下 ベンチに腰掛けて語り合う 将来のこと どんな夢を持ち その具現化のため どれほどの努力をすればいいのか といった内容のあるものではなく 漠然とした将来に不安…
春の匂いに釣られて 引きずられるように 思い出した あの日は 決して色あせることもなく 心に残っていて 僕の自由を奪うんだ もう一度 その日に戻ることができたとしても…
転身の果てに 見つけた場所は焼け野原 ここに住むのかと問えば 誰も答えず 焦げ付いた匂いをまとった風と カラスの鳴き声が ここぞとばかりに啼きたてる 泣けばよい 風と…
いつまでもいつまでも 見てきたというのに 本心から飽きはせず 戯れに飽きたと思っても ゆっくりと振り返れば どこか楽しげに思えてくるもんだと 誰かが言った 変化を求め…
気づいたとしてもどうしようもなく 振り返るしかできないこともあり 昨日の自分を蔑んで 今の自分を憐れがり 明日の自分の姿に悲観する 周りと自分を傷つけて 昨日を否定…
夜の浜辺に月が出て 波音が 風に揺れる草木のざわめきをかき消す そんな夜 薄暗い砂浜には誰もいない どす黒い海が夜そのもののように 静かに佇む 風は生ぬるく湿り ざらざ…
裸に剥かれた木々が 光に照らされながら踊る その脇を静かに歩く 応えるのは足音 踏みしめたアスファルトが 怪しく笑う 不協和音を奏でながら それでいて静かな様に たまら…
物事を整理する度 私の気持ちが軽くなる 美化した過去に思いを馳せて 慎ましく生きていこう 一つ捨てては未来のために 一つ捨てては過去のために そうして整理整頓すること…
雨降る夜に咲く 色とりどりのたんぽぽ 色眼鏡をかけた私の 汚れすら流れ落とす淡い色 傘を片手に立ちすくみ 私の世界が佇んだ 雨足が 強くなる ふわふわと夜に踊る綿毛の…
雪が積もっていた 濁った色をした雪 積もった雪が溶け始めていた 溶けだした水が足元に溜まっている 濁った自然の貯水池 上を見るとひどくさっぱりした天気で 一面青空で…
わくわくしながら家を出た 振り返ると家がある 目の前には道 何かに追われるようにとりあえず一歩を踏み出した 何も考えず道を歩く 横を見れば塀がある 目の前には光 前は…
砂利と靴とのこすれる音で わたしはここにいるのだと知る 静まり返った寒さの中で 見上げて星の瞬きに陶酔する そんなとき わたしはたまらなく空しくなる 視界に広がる星空…
ソーダ水を飲んだ 一口 喉を通った泡たちが 足跡を残していく 手には鈍い冷たさ 私はそっと目を閉じて その手の中で 泡たちがさわぐ様子を 空想する 今この手の中で踊る 幾…
何も聞こえないから外に出た 耳にはイヤホン突っ込んで かける言葉も聞こえない 部屋を抜け出し息を止め 声を殺して駆け抜けた 私の体は波を打ち 奏でる鼓動が声を出す 私…
原始コンビニ
2024年9月28日 11:31
たとえばあなたが隣にいたとして震える肩になんて声をかけたらいいかと考えた時どうしてもあなたの顔が思い浮かばない笑った顔や泣いた顔怒った顔や驚いた顔思い出そうとしても次々と頭から抜け落ちていく本当はあなたに何も言いたくないんじゃないかと 無視してしまいたいんじゃないかとちょっとした言い訳が頭をよぎる そんな僕をあなたが見たとしてなんて声をかけてくれるだろうかあなたの顔が記憶
2024年9月21日 22:13
救いを求める手に慈悲も無く手を取らなかった君にはあからさまな自己への庇護欲しかなくて笑ってしまいそうになる救いを求めた人へのせめてもの贖罪にと自由を謳歌することが回り回って助けになるのだと信じ生き抜いてきた君への救いの手は必要ないのだろう季節は巡る巡り巡って君の番君には何がある? 君は何を持ってきたの?人生をたどった末に見えてくる唯一無二の君のその自信が誰かを傷
2024年8月16日 23:55
青空の下ベンチに腰掛けて語り合う将来のことどんな夢を持ちその具現化のためどれほどの努力をすればいいのかといった内容のあるものではなく漠然とした将来に不安を感じた末のなんともなしな話をつまりは逃避行動を君は行っていたそんな君に僕ができることと言えばただ相槌をうつのみで逆の立場に立って考えもせず空っぽの頭はやはり空っぽで思考は停滞していた時たま心地よい風が吹く
2024年8月2日 22:55
春の匂いに釣られて引きずられるように思い出したあの日は決して色あせることもなく心に残っていて僕の自由を奪うんだもう一度その日に戻ることができたとしてももう一度その日あったことを変えることができたとしても心に刻まれた事実だけは何物にも侵されることはなくただの結果として僕の心を縛るんだ終わってくれと何度願ったことだろう明けない夜はないと信じてみても幾千の夜を
2024年7月19日 23:43
転身の果てに見つけた場所は焼け野原ここに住むのかと問えば誰も答えず焦げ付いた匂いをまとった風とカラスの鳴き声がここぞとばかりに啼きたてる泣けばよい風と共にカラスと共に疲れ果てその場から動けず顔を上げることもままならず重い瞼を上げては閉じてを繰り替えすそうしてそれすら面倒になった後見えるのは一面の花畑聞こえるは川のせせらぎ凪いで包み込むような風の音一歩踏
2024年4月5日 23:24
いつまでもいつまでも見てきたというのに本心から飽きはせず戯れに飽きたと思ってもゆっくりと振り返ればどこか楽しげに思えてくるもんだと誰かが言った変化を求めてまだ見ぬものへの渇望が自分の体を突き動かすならそれに身を任せてみるがいいしかしそれに身を委ねるということは終わりのない旅の始まり至った場所でまたいつまでもいつまでも見ることになる景色にあなたは耐えられはしな
2024年3月15日 22:39
気づいたとしてもどうしようもなく振り返るしかできないこともあり昨日の自分を蔑んで今の自分を憐れがり明日の自分の姿に悲観する周りと自分を傷つけて昨日を否定して昨日を後悔して昨日を卑下し昨日を見捨て昨日を黙殺し昨日と決別したとしても気づけば昨日に縋っている自分がいる今を生き明日に絶望することは決して恥ずべきことではないと言い聞かせ希望を持たず黙々と歩み自分の立
2024年3月10日 12:37
夜の浜辺に月が出て波音が風に揺れる草木のざわめきをかき消すそんな夜薄暗い砂浜には誰もいないどす黒い海が夜そのもののように静かに佇む風は生ぬるく湿りざらざらとまとわりつく相手を探しながら砂上をさまよう波は冷たく濁り終わることのない砂の整地を永遠と繰り返す単調に時が過ぎじっと待ち続ける中で待ち続けていたものが何であるかを知りえたならばその浜辺には日が昇る暗い海の先
2024年3月1日 20:21
裸に剥かれた木々が光に照らされながら踊るその脇を静かに歩く応えるのは足音踏みしめたアスファルトが怪しく笑う不協和音を奏でながらそれでいて静かな様にたまらない不快感だけども歩みを止められなくて引きずったままに進むしか道はなく脇で踊る木々たちが静かに僕を見守りながら笑い続ける
2024年2月23日 21:11
物事を整理する度私の気持ちが軽くなる美化した過去に思いを馳せて慎ましく生きていこう一つ捨てては未来のために一つ捨てては過去のためにそうして整理整頓することで私の心が軽くなるなら安いもの一つ捨てては自分のために一つ捨てては心のために削りに削ったその結果何も残らぬと知ったときに私は私でいられるのか私が私でいられるように今は削りきる それだけ削りながら感じる焦りに今の私で
2024年2月16日 21:41
雨降る夜に咲く色とりどりのたんぽぽ色眼鏡をかけた私の汚れすら流れ落とす淡い色傘を片手に立ちすくみ私の世界が佇んだ雨足が 強くなるふわふわと夜に踊る綿毛の光時が止まったあの光に魅入った私は夜行蝶ふらふらと心が揺れるその様を笑うようにふわふわと揺れる光を追いかける音が消えた聞こえるのは綿毛の笑い声傘より外は雨りん と張りつめた空気が音を弾く優しいようなどこか
2024年2月9日 23:08
雪が積もっていた濁った色をした雪積もった雪が溶け始めていた溶けだした水が足元に溜まっている濁った自然の貯水池上を見るとひどくさっぱりした天気で一面青空であったその小奇麗さと目の前に広がる汚さが混ざり合って神秘的な陰鬱さを醸し出しているよく見るとそれは池ではなく川だった淀んだ川僅かながら流れができていた汚れた水は行き場を決めて動いていた途端にそれまで纏っていた陰鬱
2024年2月2日 20:56
わくわくしながら家を出た振り返ると家がある目の前には道何かに追われるようにとりあえず一歩を踏み出した何も考えず道を歩く横を見れば塀がある目の前には光前は見えないままになんとなくそのまま進んだ駆け足そのまま分かれ道後ろを見ても何もない目の前には天秤秤が示した重い方に仕方なく進んだ準備万端に登り坂を気負いもせずに登りきる気が付けば頂目の前には何もない何も考えずにその
2024年1月26日 19:46
砂利と靴とのこすれる音でわたしはここにいるのだと知る静まり返った寒さの中で見上げて星の瞬きに陶酔するそんなときわたしはたまらなく空しくなる視界に広がる星空から目一杯に光を浴びてなおこの一瞬でさえわたしという存在が光るということはない磨けども磨けども研磨しつくしたとしてもあの星の光を反射することもできないだろうと
2024年1月19日 21:32
ソーダ水を飲んだ一口喉を通った泡たちが足跡を残していく手には鈍い冷たさ私はそっと目を閉じてその手の中で泡たちがさわぐ様子を空想する今この手の中で踊る幾千の泡たちが生まれては消えていくそれはとても美しく瞬間的な芸術だと私は思ったソーダ水を飲んだもう一口舌の上で踊るものが生まれては消え生まれては消えその移り変わりを私は微笑みながら飲み下すゆっくりと愛でながら
2024年1月12日 19:48
何も聞こえないから外に出た耳にはイヤホン突っ込んでかける言葉も聞こえない部屋を抜け出し息を止め声を殺して駆け抜けた私の体は波を打ち奏でる鼓動が声を出す私の体は波を打ち殺した声は騒ぎたそうだ私の体は波を打ちいまかいまかと待ち受けて私の体は波を打ち目一杯に意地を張る私の体は波を打ち声も絶え絶え切れかけて何も聞こえないから外に出た耳にはイヤホン突っ込んで疼く言葉が聞こ