贖罪
春の匂いに釣られて
引きずられるように
思い出した
あの日は
決して色あせることもなく
心に残っていて
僕の自由を奪うんだ
もう一度
その日に戻ることができたとしても
もう一度
その日あったことを変えることができたとしても
心に刻まれた事実だけは
何物にも侵されることはなく
ただの結果として
僕の心を縛るんだ
終わってくれと
何度願ったことだろう
明けない夜はないと
信じてみても
幾千の夜を超えて
今の僕がいるとは
とても信じ難い
耐えがたい
夜に怯えた
今の僕こそ
本当のあるべき姿だと
死んだように詠おう
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