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開催レポート:管理職が身に付けるべきDXの視点とは? 現場社員がDXを"自分ごと化"して進めるための事例紹介

ー本記事は、2022年1月21日(金)に行われた「管理職が身に付けるべきDXの視点とは?現場社員がDXを"自分ごと化"して進めるための事例紹介」の開催レポートです。

<アーカイブ動画はこちら>
https://www.persol-pt.co.jp/ws_digital/archive/

社内DX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進担当の方でこんなお悩みをお持ちではありませんか?
「DXを推進するためのデジタル人材の確保や育成をどうすればいいか悩んでいる」
「社員は普段の業務で忙しく、自分ごととして捉えてもらえない」 

本セミナーでは、Work Switch+DigitalがDX推進において主要改題の一つである「デジタル人材育成」を支援した事例を詳しくご紹介いたします。

今回ご紹介するのは、現場でDXを推進する際のキーパーソンとなる管理職の方を対象に、デジタル人材育成を支援した事例です。

DXが良くわかっておらず課題を感じている管理職層の方はもちろん、自社にてデジタル人材を育成したいとお考えの経営企画や事業責任者の方にもぜひご一読いただきたい内容です。
他社が実際にどのように取り組んだのかを持ち帰っていただき、ぜひ自社でのDX推進のヒントとしてご活用ください。

【スピーカー】
成瀬 岳人
パーソルプロセス&テクノロジー株式会社
ワークスイッチ事業部 事業開発統括部  部長
事業構想士(MPD)/総務省委嘱テレワークマネージャー/プロティアン認定ファシリテーター

▼セミナーグラレコ
※お時間がない方はこちらのグラレコで概要をご覧いただけます。


そもそもDXとは?

DXってなんなの?という方もいらっしゃると思います。国内で進むDXは大きく以下の3つあります。
・プロセスDX
・ビジネスDX
・ワークスタイルDX

3つのDXの概要

それぞれのDXには以下のような関連性があります。
3つのうちどれか1つを進めていくのではなく、最終的に全て進めていくことでDXの先にあるCXやEXに辿り着くことができます。

さまざまな企業様や有識者の方とお話しする中で、日本でのDX進捗状況は体感で、DXが完了している企業は数%に留まり、進めいるが全社的ではない企業が20〜40%、取り組もうと思っているけれどもまだ開始していない企業が60%〜80%ほどあります。

DXの最大の課題として、やりたいと思っても推進できる人材がいないことが挙げられます。先端IT技術を学ぶ人を増やすのはもちろん大事ですが、それだけではDXは進みません。ビジネスにおける必要知識や組織の事情を知っていることが求められます。

DX推進の肝となるデジタル人材

DXを推進する肝はデジタル人材がいるかどうかです。

DX最大の課題は推進できる人がいないことですが、この「推進できる人」が『デジタル変革人材』に該当し、管理職に期待される役割です。
現座で変革力を持った人(デジタル変革人材)が、先端技術を持った人(デジタル・コア人材)と連携しながら物事を進めていくことがDXのエンジンになります。

ではデジタル変革人材をどのように確保するのでしょうか。副業で人を呼ぶことや、若手を育成するという手もありますが、先述した通り一番は管理職層にその役割が期待されています。
具体的にデジタル変革人材には何が必要なのか3つの視点から考えていきます。

①時代背景から考える
先行きが不透明で、将来の予測が困難なVUCA時代ではこれまでの常識は通じず、デジタル化でさまざまな想定外が起きています。
→その時代に対応する『変化対応力』が必要です

②DXの定義から考える
デジタル技術を活用して組織、プロセス、企業文化・風土を改革することで優位性を確立するという経済産業省による定義があります。
→実行するためには『デジタル思考』と『構想力」が必要です

③日米比較から考える
企業変革するにあたり、米国ではリーダーに「顧客志向」など外向きの視点を求める一方、日本では「リーダーシップ」に次いで「実行力」とまだまだ推進できていないことがわかります。
→変革を推進するための『実行力』が必要です

まとめると、デジタル変革人材には『変化対応力』『デジタル思考』『構想力』『実行力』が求められているのです。

ステップ別「デジタル人材育成」を支援した事例3選

デジタル変革人材を育てるためにはどのようなステップをたどれば良いのでしょうか。
今回は以下の3つのステップごとにご支援した事例をご紹介いたします。

事例①某メーカー:まずは「DXとは?」を知るところから

■取り組み状況&課題:
・管理職がDXとは何か理解できておらず、業務が手一杯で新しいことに取り組む時間も持てない。
・知識だけをインプットしても、どう進めればいいのかわからない
■目指すところ:管理職にDXの視点を身につけさせる
■研修でのゴール:「自身でDXを推進したい」と前向きになる
■研修内容:身近な業務からDXを考え、関心度を高める機会を作る

まずはトップからDXの必要性と本気で取り組む熱意を伝えていただき、管理職の意識を変化させます。そしていきなり技術を学ぶのではなく、まずは身近な業務における課題を選定し、解決するためにデジタル技術をどう掛け合わせるか、実践形式で学んでいきました。
その際、他社のビジネスモデルを知り、学ぶことでよりビジネスに活きる『デジタル思考』と『構想力』、そして『変化対応力」を養います。そうすることで、DXに関する関心度を高め、自信の仕事や業務・事業と関連付けて考えられるようになることを目指しました。

事例②某建設業:現場を変えるための実行プランを立案

■取組状況&課題:
・DX関連のe-learningの受講は進んでいるが、現場でイノベーションが起きない
・現場のデジタル人材の発掘ができておらず、育成人数の目標達成率がわからない
・先行事例はイントラで発信しているが、現場に知られていない
■目指すところ:現場の業務改革人材を育成する
■研修でのゴール:現場レベルでのDX構想力をつける
■研修内容:問題意識はあるが、どう進めるのか、どう仲間を増やすのかという力を育てる

事例企業様と共に描いたロードマップは以下のようなものです。

問題意識を持っている現場の方が、仲間を巻き込みながら進めていくことができる状態を作れるような研修を行いました。

今回の研修での注力点は「ユーザー視点で考える」ことです。
「現場はこう思っているはず」と仮説のみで進める方法をやめ、「現場で求められているもの」をヒアリングして、アジャイルアプローチでプロトタイピングを繰り返す方法で問題解決を行いました。そして現場で問題を解決するための『構想力』を養いました。

事例③某金融業:伴走支援を受けながら現場で推進

■取り組み前の状況:RPAの研修を受けたが、活用できていない社員が多い
■目指すところ:現場の業務改革を推進する
■研修でのゴール:デジタル思考を身につける
■研修内容:「ロボットを部下にする」というコンセプトで自部署の業務を自分で自動化する

現場の業務改革を推進するために、業務が多い時、「人を増やす」「残業する」とアナログ思考をするのではなく「プロセスを変えられないか」「自動化できないか」と考えるデジタル思考と、実際にRPAを作成・運用するための実行力を養いました。
具体的には、現場の業務をよく知っている管理職の方を対象に、ご自身の部署の業務に3ヶ月でRPAを実装していくというパーソナルトレーニングを行いました。
デジタルを活用すれば業務を変えられると知ることで、業務改善をデジタルで解決する『デジタル思考』を養いました。

以上が事例のご紹介でした。

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変革を推進するのは”人”の力です。
ツールを導入するだけでは何も変わりません。DXをより具体的に進めるときに「誰が進めるのか」「どうやって人を確保するのか」「どうやって育成するのか」が重要であり、そのためにキャリア支援が話題に上がってくるため、DX×人がテーマとなります。

学ぶだけでは実践には活きません。身近にある業務上の課題を解決するにはどうすれば良いか”自分ごと化”して考える機会をつくることで、関心を持ってもらえます。また、必要に応じて学びながら手を動かすことで定着スピードがぐんと早くなります。

Work Switch+Digitalでは実践的な研修を通してデジタル人材の育成のお手伝いをしております。
今回ご紹介した事例のようなお悩みをお持ちでしたらお気軽にご相談くださいませ。

▼ご相談はこちらから
https://www.persol-pt.co.jp/ws_digital/contact.html

▼Work Switch+Digital(ワークスイッチ プラス デジタル)

文・グラレコ/さーや
Twitter:https://twitter.com/sayaaan1582

※記載されている情報は公開日時点での情報です。

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