【適切な採用経路の組み合わせパターン】採用状況・採用職種に応じて
はじめに
「もう少し採用活動をドライブしたいので、追加で採用経路を増やしたい。ただ、リスクなく、料金安く動きたいのが本音、どうしたら良いでしょうか?」
「あまりリスクは取りたくないし、自社の状況を加味して適切な採用活動を行いたいのですが、、、」
これはある企業様からいただいたご質問です。
「確かに、自社の”採用予算”や採用活動に”投入できる人員”、または”採用したい人数”や”職種”など、様々な要因が採用経路の選定要素になるなぁ」と、企業様の採用支援をさせていただいている中で感じることが多いです。
上記の内容を押さえておらず採用活動が長引き、しまいにはリソースを割くことができなくなり、事業活動が止まってしまう例を耳にしたこともあります。そのため、適切な採用経路を選ぶことはとても重要なことだと私は考えます。
結論から申し上げますと、採用活動と事業活動のバランスを保ちながら、適切な採用経路を選ぶ上でもっとも重要な点は、採用したい職種の「採用難易度」「人数」、自社の「採用予算」「人数」をしっかりと明確に把握した上で適切な選択をすることです。
では、実際に採用経路はどんなものがあるのか、採用経路を選ぶ時に押さえておくべき具体的な要素や、知っておくべきこととは何なのか、、
適切な採用経路を1職種に対して1つずつ提案しているブログはすでにリリースしていますが、当ブログでは1職種に対する採用経路の組み合わせを提案させていただきます。
最後までご覧いただき、自社の採用活動に活かしていただけますと幸いです。
1.そもそも採用経路って何があるの?
「適切な採用経路と言われても、そもそも採用経路ごとにどんな特徴がありますか?」
この疑問を解消することで、採用経路の選定が今よりしやすくなります。
ぜひ、押さえておきましょう
この項目では、主に料金体系に着目した採用経路の大まかな分類を行います。
下の図は採用経路ごとの料金体系と各料金体系に該当する主な採用経路です。
1-1.成功報酬型
採用が成功した時にのみ支払いが発生するので、いくつ並行してもリスクがないことが特徴です。デメリットとしては採用が成功したときの1人当たりで支払う成功報酬が比較的高い点です。
例えば、エージェント経由で採用を行った場合は、採用決定時の提示年収の約3割を成功報酬として支払うケースが多いです。
仮に採用した方の初期年収が600万円だとすると、200万円の報酬を支払います。
1-2.掲載課金型
掲載課金型の採用媒体は求人の掲載と同時に、主に月額制で利用料を支払うものです。
媒体やプランによって月/10万円だったり、月/20万円だったりしますが、成功報酬型と比べ予算をかけずに採用を進めることができます。
仮に10万円のプランで求人を掲載し、1ヶ月で目的の職種を採用できれば10万円で採用を成功させたことになります。
ただ、デメリットとして、スカウトを利用しない限り求職者の自己応募から候補者を探すため、要件にマッチする候補者に出会いにくいという点が挙げられます。
1-3.掲載課金+成功報酬 型
求人の掲載料金も採用に成功した際の成功報酬も両方掛かるのが、こちらの経路です。メリットは狙ったターゲットで質の高い求職者を採用できる可能性が上がることです。こちらの経路の媒体はビズリーチはハイクラス、Forkwellはエンジニアといったようにターゲットとなる候補者にアクションしやすい環境が整えられています。
料金体系も掲載料金と成功報酬両方掛かるといえど、両方とも1-1や1-2で上げた金額よりかなりも低額であることが多いです。
ビズリーチですと6ヶ月85万円(月/約14万円)+ 成功報酬15%と成功報酬に至っては1-1の半額で済みます。
2.各採用経路の組み合わせを分類してみた
項目1で採用経路を大まかに分類しました。
「採用経路は理解したけど、実際に利用する採用経路をどう選定すればいいの?」
この項目からは、「実際にどの採用経路を選ぶのが適切か」という疑問にお答えしていきます。
本題に入る前に下の図をご参照ください。
こちらの図は、採用人数と採用難易度に応じた、必要な採用担当の人数(1ヶ月)を表にしたものです。
数字が上がり紫の色が濃くなるほど、採用担当の必要人数は増加していきます。
上記を踏まえて、自社の採用予算や採用活動への投入できる人数によってどのような採用経路の組み合わせパターンがあるのかを押さえておきましょう。
ここでは7つのパターンに分けて紹介します。
下の図は、各採経路の組み合わせのパターンと、各パターンの「予算的リスク」「運用の大変さ」を表にしたものです。採用経路単体(A.B.C)は採用人数が少ない時、複数の採用経路(D.E.F.G)は採用人数が多い時に使用します。
2-1.採用人数が少ない時
採用人数が10名以内と少ない時は、表のA〜Cのように採用経路を1つに絞って行う方がコスト面のリスクを抑えられるのでおすすめです。
Aは「成功報酬型媒体」を単体で運用しています。
「成功報酬型媒体」単体であれば、採用に成功するまで資金がかからず、リスクを最小限に抑えられます。
Bは「掲載課金型」単体で運用しています。
掲載開始から6ヶ月以内に採用が決定すれば、採用のコストは抑えられますが採用活動が長引けば長引くほど料金が加算されるので、早めに決めたいところです。
Cは「成功報酬型」と「掲載金型」両方の運用です。
こちらもB同様、採用活動が長引くほど料金が加算されるので、早めに決めたいところです。そこに加えて成功報酬も加算されるので、運用は手を緩めず行いましょう。
2-2.採用人数が多い時
採用の人数が多くなれば、表のD〜Gのように複数の採用経路を利用してより多くの母集団を形成できるようにしましょう。
D〜Gに向かうにつれて採用できるポジションの難易度や人数は上がりますが、使う工数は必然的に増えていきます。
3.採用状況別おすすめ採用経路の組み合わせ
この項目では自社の採用状況に応じた採用経路の組み合わせを例として挙げていきます。
自社の予算や採用したい職種のポジションの難易度を4つのケースに分けて紹介します。各ケースごとの適切な採用経路の組み合わせパターンを選択しましょう。
「採用難易度って具体的にどう見分けるの?」と思った方は各ケースの紹介の前に下の図をご覧ください。
採用職種と採用したい年収帯別の採用難易度を表にしたものです。数字が上がり赤が濃くなるごとに採用の難易度は上がります。
上記の表を参考にこの後の項目を読み進めていただくと、より理解が深まります。
3-1.ケース1 〜エージェントからの紹介がない〜
エージェントからの紹介がない場合、つまりエージェントでも採用が難しい職種、ポジションでの採用活動は潔くパターンFの組み合わせを利用しましょう。
ここで言うエージェントからの紹介が期待できない職種は項目4で紹介します。
3-2.ケース2 〜採用難易度が高い場合(CTOなど責任者ポジション)〜
採用難易度が高い、例えばマネージャーやディレクターなどの年収が比較的高い管理職の採用はパターンE。1-1経路を利用することにでリスクを抑えつつ、1-3経路で効果的かつ効率的にアプローチしていきましょう。
3-3.ケース3 〜採用難易度は高くないが人数が多い場合〜
採用難易度が低い職種やポジションは1-2経路でも比較的採用しやすいです。1-1経路で確実な採用を行いつつ、1-1経路で細々と母集団を形成し継続的な採用に繋げるためにパターンDがおすすめです。
3-4.ケース4 〜採用難易度は様々、人数も多い〜
採用難易度が様々で、採用したい人数も多い時はそれぞれの経路の特徴を全て盛り込んで運用するパターンGがおすすめです。
採用難易度、職種が様々であれば上記で紹介したD.E.Fの運用は採用活動を長引かせ、予算的なリスクに陥ってしまいます。
何より自社の事業をすすめる上で、採用活動が進まないことは事業を進める上で大きな損害になりかねません。
4.職種に合わせた採用経路組み合わせ
この項目では、現在の採用市場と照らし合わせて、職種に応じた適切な採用経路の組み合わせを紹介します。
4-1.ビジネスサイド系
マーケターや営業、広報など、ビジネスサイドの採用を進める際は、パターンDがおすすめです。
1-1でダイレクトに要件に該当する求職者を紹介してもらいながら、紹介がなかった時の保険または、採用広報のえお中心に1-2を運用しましょう。
ここでいう採用広報とは採用を有利に進めるために、企業の魅力を打ち出す手法のことを指します。
例として、Wantedlyでは企業の魅力を存分に打ち出すことができる「ストーリー投稿」という機能があります。
4-2.デザイナーやエンジニア
デザイナーやエンジニアなどの、昨今人気の技術系の職種は1-1で代表されるエージェントですと、そもそも職種の知識がないエージェントが多く採用に繋がりにくい傾向にあります。
特にエンジニアに関しては、1-3に分類されるForkwellやFindyなどエンジニアに特化した採用経路が近年続々と開かれています。
そのため1-3で早期採用を狙いつつ、1-2を同時並行で運用していくことをおすすめします。
5.最後に
いかがでしょうか。
冒頭で述べた通り、採用活動と事業活動のバランスを保ちながら、適切な採用経路を選ぶ上でもっとも重要な点は、採用したい職種の「採用難易度」「人数」、採用をする側の「採用予算」「人数」をしっかりと明確に把握した上で適切な選択をすることです。
リスクマネジメントの観点で、自社に適した採用経路を選択の上、効果的な採用活動に臨みましょう!
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