【デザイナー就活】採用側はポートフォリオのどこを見ているのか? その1
こんにちは!
今日はポートフォリオを見て選考している側はどんなところを見ているのかという話をしていきたいと思います。
このサイトで定義しているポートフォリオは、採用活動に使用するポートフォリオに限定していますので、見る側がどこを見ているのかというのは、作る側にとって重要な情報ではないでしょうか。
今回もゲーム業界の採用に関してお話ししていきます。
ポートフォリオのどこを見ている?!
これはじつは明確な答えはありません!
終了!
というわけにはいきませんよね。
でも、明確な答えがないというのは本当です。というのも、採用基準というものは各業界でも全く違いますし、企業ごとでも異なります。もっと言うと同じ会社でも選考するスタッフによって変わることがあります。なので、こういうポートフォリオなら絶対大丈夫というものはありません。
こういった部分が、明確に点数が出るテストや、資格とは違う難しい部分ですね。
志望してる企業が求める能力を知る
志望している会社がどんな能力を持っている人を求めているのか。
これがわかれば、ポートフォリオの方向性も自ずと決まってきます。そこでおすすめなのは、採用イベントや個別の会社説明会に参加して、過去の内定者のポートフォリオを見せてもらうことです。
最近は企業側も内定者のポートフォリオを見せてくれる機会が多いです。これを大いに活用し、内定した先輩たちのポートフォリオをみて、どんな作品がどんな品質でまとめられているのかをチェックしましょう。
また、あなたが専門学校などに在籍しているのであれば、卒業生の作品として学校にポートフォリオが残っている場合がありますので、学校の先生などに確認して見せてもらうようにしましょう。
もしない場合でも、卒業生に連絡を取ってもらえるかもしれません。利用できるものは何でも利用して情報を集めていきましょう!
ポートフォリオパートナー視点での評価ポイント
これだけだと、「自分でチェックしてください」で終わってしまいますので、ゲーム業界の中でも比較的大手のゲーム会社がどういうところを見て採用しているかというお話をしようと思います。
もちろん企業間によって差はあると思いますが、自社でオリジナルの大型タイトルを作っていたり、しっかりと絵作り、世界観作りをしている大手の会社の場合です。
こういった会社向けにポートフォリオを作っておけば、中堅の会社やちょっと尖った表現が売りの会社にも対応しやすいので、これからポートフォリオを作られる方はこれを参考にすることをおすすめします。
その1 : 基礎力
まずはこれです、基礎力。実は何をおいてもこれです。
皆さんはゲーム業界に入ってデザイナーになったとしたら、どんな業務をすると想像していますか?
キャラクターデザイン、キャラクター3Dモデル作成、背景デザイン、キャラクターの3Dモデル作成、モーション(アニメーション)作成、エフェクト(画面効果)作成、UIデザイン、ざっとですが、こんな業務を想像するのではないでしょうか?
モーションやエフェクト、UIに関してはまた別の機会にお話しようと思いますが、もっとも多くの方が志望するのは、キャラクターや背景を作りたいという声です。
さて、ではそのキャラクターや背景を作るのに必要な技術は何でしょうか。もちろんここに書ききれないくらい必要な技術はあるのですが、その根本として絶対にないといけない技術が基礎力です。
基礎力ってなんぞやって思われたからもいるかも知れません。基礎力を磨く、または基礎力を見せるのに最も適した作品はデッサンです。
皆さんが美大生だとしたらデッサンの試験があったと思いますし、専門学校生だとしたら授業で必ずデッサンが取り入れられていると思います。これはデザイナーにとってデッサンが必要なことであることの立証ですね。
ゲーム業界のデザイナーにとってもとても必要です。
イラストを描くにしても3Dモデルを作るにしても、基礎の力が重要だということは現場で働いている人は実感しています。
対象物がどう構成されているのか、その場の環境はどういうものなのか、物の構造は?
それをどう描いたら説明できるのかの技術を養うことができますし、真っ直ぐ線を引く、曲線を描く、陰影を表現する、構造を説明するなどデザイナーとして物作りをするのに必要な素養を養うことができます。
会社によってはポートフォリオにデッサンを入れることを必須としている企業があることからもその重要性を知ることができますね。
迷ったらデッサンしましょう!
イラストや3Dの作品を見てクオリティが低いものを見ると基礎力がない場合が多いです。20年以上いろんなデザイナーを見てきた経験上基礎力と作品の品質に関連性があることは間違いありません。
自分の基礎力を分析したり、先生や友達に見てもらって、まだまだ技術不足だと思うのであれば継続的にデッサンを続けることをおすすめします。(そうでなくても技術の維持の為にデッサンを継続しているイラストレーターもいます)
もちろん自分の作品を作るのも重要なのですが、基礎を磨くことをしないまま作品をクオリティを上げるのには限界があると思っています。基礎力不足を感じている方はデッサンの時間を多く取って基礎の技術の訓練に集中するのが良いでしょう。
続く
さて、今回は採用側の視点で見るポートフォリオの第一弾として最も重要な技術である基礎力の話をしてきました。
この基礎力の一番の問題点はすぐに身につくわけではないという部分です。なるべく早い段階でこのことに気づき、基礎力向上の時間をしっかり取ることが大切です。
次回第二弾では基礎力のほかに重要視している部分について話していきたいと思います。
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