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港町・運河沿いのレストランで魚を食べる マルマラ海沿い街道の旅★2019(13)

山のように野菜を持って、イスタンブールから友人Mが戻った。
トマト、キュウリ、ピーマン、ナス、カボチャ、大きくなりすぎたズッキーニなど、すべて黒海近くの自分の農園から採ってきたという。
肥料はスターバックスに行くとタダでもらえるコーヒー豆の出し殻のみで、化学肥料は一切使っていないという。
世界中のスターバックスでそのようなサービス(というより先方も助かっているのだろう)を行っているそうだ。

形は悪くても化学肥料を使っていない、という
キッチンは野菜に占領された

街に出たか、と聞かれるが、マニュアル車はエンストばかりでギブアップした、と説明する。
「手のかかるヤツだ」── スイマセン、まったくです。
トマト、キュウリ、ピーマンのサラダとポテトチップをつまみながらバルコニーでビールを飲む。酒類をおいていないレストランが多いので、家で飲んでから街に出かけねばならないのが悩みの種ですね。
バルコニーから眺める庭には、百日紅など種々の花が咲き、リンゴも今年初めてたくさん実を付けたようだ。

今日はフィッシュレストランに行こう、というので、夕刻、チャナッカレに出かけました。
またもや駐車スペースを求めてしばし彷徨さまよったあげく、小学校の脇にアクロバティックに停めます。
「この国では車をうまく停められないと生きていけないぞ」
「俺はたぶん、駐車の前に行き倒れになるな」

運河沿いに公園があり、その中に魚屋やレストランに行く

海から伸びた運河の両岸に、ボートがぎっしり停泊している。運河と道路の間は公園のようになっており、人々がベンチで涼んでいる。
川沿いに魚屋やフィッシュレストランが店を出している。そのうちの1軒、もっとも味がいい、というレストランに入った。

道路と運河に挟まれたレストラン。ここはウェイトレスがいましたね。

イワシのオイル焼きと、何か大きな魚(岩陰に隠れているRock Fishの一種だとか)のステーキと小エビのちび春巻きのようなものを注文する。
やはり(トホホ……)酒は置いてない、とのことで、《ケフィル》という酸っぱいヨーグルトを頼む。
Rock Fishだというステーキはカジキに似た印象でやや大味だったが、イワシは新鮮で、レモンとオリーブオイルと香草がよく合った。
これで、白ワインと一緒ならもっと美味いだろうに!
2人分全部で105 TL(約2000円)。

Rock Fishのステーキを食べ終わったところで、あ、そうそう、と写真を撮る
運河沿いのテーブルは涼しいが、日焼けしそうでもある。
レストランの並びにある魚屋。売り手も買い手も《オヤジ》ばかり

運河沿いを港まで歩くと、人びとが海峡沿いで涼をとっている。

ダーダネルス海峡で涼をとる人びと。対岸は欧州側の半島。

もう10時近いというのに、海沿いのカフェにはたくさんのカップルや家族連れが集まり、ただ水だけを頼んで長く居座っている人たちも……。
彼らが眺めているのは、夜の海峡を行きかう船。海峡は驚くほど狭く、船は巨大で、よく事故が起こらないものだ、と思う。
ボスポラスもダーダネルスも戦略的に、特にロシアにとって重要なのがよく理解できる。

このため、チャナッカレにはトルコの海軍基地があり、街の治安は非常にいい、ギャングもいない、とのこと。確かに夜の10時に小さな子供たちを連れた家族がのんびり歩いている。

帰宅後、友人秘蔵だという2008年産赤ワインを飲みながら、彼の個人的な話をいろいろ聞く。
この銘柄の2017年ものが冷蔵庫にあり、それはもっといいので日本に持って帰れ、というが、遠慮しておいた。

翌日は、村歩きの後、トロイの遺跡を訪ねます。


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