Pochipico

作家、材料研究者。 幼き日の憧れは、➀小説家、➁発明家、➂探検家。 ➀物語のいくつかは…

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作家、材料研究者。 幼き日の憧れは、➀小説家、➁発明家、➂探検家。 ➀物語のいくつかは別名で出版&映像化されましたが、長らく➁関連企業&大学でシゴトしていました。 退職後、ライターや講師を務めつつ、noteで「カキモノ(小説&エッセイ)」リハビリしています。 ➂は主に脳内です。

マガジン

  • 晴旅雨筆(エッセイ)

    これまでの人生で書き散らしてきたノートの切れ端をちぎれ絵のように張り付けたエッセイ。本を読み、山に登り、酒を呑み、街を歩く。

  • 街/山/家で★深読み(街角エッセイ)

    街を徘徊していると、いつもの何気ない光景の中に、ふと引っかかるものがある。何の役にも立たないが、誰の迷惑にも(たぶん)ならない《妄想》写真帳。 《街》で始まった徘徊は、《山》道へ、《家》の中へ、さらには《ネット》を通じて世界中へと広がります。

  • 新釈ことわざ辞典

    「つぶやきフォーマット」で始めたこの辞典。140文字に収まらない楽しさを含めた記事版を、このマガジンでご覧ください。

  • コメディ礼賛(エッセイ)

    アランの幸福論には、「幸福だから笑うわけではない。笑うから幸福なのだ」とあります。小説も映画もTVドラマも、コメディが好きなのは、この言葉が真理だからなのかもしれません。かなり純粋なギャグから、ラブコメ、ブラックユーモア、政治風刺まで、これも書きかけノートからちぎり絵を。

  • ヒミツの書庫《小説・詩・マンガ・アニメ》

    からくり部屋の「隠し本棚」にそっと入れたい、個人的テイストのnoter創作。

最近の記事

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コメディ礼賛 (1)映画「スターリンの葬送狂騒曲」怖い人間喜劇

子供の頃からコメディが大好きで、小学校から帰るとテレビで、いわゆるアメリカン・コメディを毎日のように見ていました。土曜日は吉本や松竹の新喜劇。 小説では、筒井康隆の「俗物図鑑」と井上ひさしの「吉里吉里人」がコメディ系の双璧と感じ、両巨人が審査者を務める小説賞に応募したこともあります。 コメディ系の映画は、キャメロン・ディアス主演のラブコメ系など、普通のドラマの随所に笑えるネタを散りばめたものと、現実の政治や社会を諷刺したものに大別できます。 どちらも好きですが、現実諷刺型

    • 「選挙モンスター」というより「ウケ狙いオジサン」

      先週に続き、少々政治がらみですが、個人的な主義主張ではありません。 また、ここで取り上げる人をホメるわけでもディスるわけでもありません。コトの本質に対して淡々とせまりたい、というのが記事の趣旨です。 以前、note 内コメント中の珠玉の名フレーズとして、名古屋人・がんちちさんの 『どこに出しても恥ずかしい……』 を取り上げました。 河村さんは名古屋市長を辞職して今回の衆議院選挙に愛知一区から立候補し、当選しました。 ローカルTV局の選挙運動風景の取材に(気さくというより)

      • ある政党の『名称』に思ったこと

        始めに言っておきますが、私は特定の支持政党は(少なくとも現在)持っておらず、このエッセイに登場する党に対しても、プロでもアンチでもなく、どの政党であろうともひとつひとつの政策に対して賛否を考えるタイプの人間です。 20代の終わり頃、休日に庭で土いじりをしていたら、声をかけられた。 訪問者は日本共産党所属の市会議員で、政策に関するビラを配りに来たか、赤旗に関わるプロモーションだったのか、今はもう憶えていない。 けれど、今の政治についてどう思うか、など尋ねられ、何か応じたのをき

        • 【能ある鷹は爪を隠す】(新釈ことわざ辞典)記事版

          いや、結婚前は、……ハイ、隠してたんでしょうね……まったく……気づきませんでした……あんなに鋭く尖っていたとは……。 このことわざは、一般には、 実力のある人物は、いたずらにそれを誇示することはしない というたとえだと説明される。 しかし、どうもこの『爪』というのが気にかかる。 『能ある鷹』は隠しておいた『爪』で、ある日、一気に襲いかかって来るのではないか? それが鷹の真の狙いであり、実はこのことわざの真の意味ではないのでしょうか? ── いつ襲いかかってくる? ・こち

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        コメディ礼賛 (1)映画「スターリンの葬送狂騒曲」怖い人間喜劇

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        • 街/山/家で★深読み(街角エッセイ)
          170本
        • 晴旅雨筆(エッセイ)
          171本
        • 新釈ことわざ辞典
          48本
        • コメディ礼賛(エッセイ)
          11本
        • ヒミツの書庫《小説・詩・マンガ・アニメ》
          64本
        • ヒミツのファイル《旅とエッセイ》
          36本

        記事

          【山高きが故に貴からず】(新釈ことわざ辞典)記事版

          低い山が高い山を妬んでたたく陰口。実は高い山自体もそう思っていたりする。それにしても、高いだけで人気がある山は多い。 かつて『三高』なる言葉がありましたが、3条件のうち、『高身長』だけは遺伝的要素が大きく、努力してもどうしようもない部分があります。 数年前、高校のクラス会で、高身長の同級生(その場にはいなかった)が話題になった時に、 「あいつは身長が高くていいなあ」 と羨ましがっている男がおり、 (ジジイになった後で、何を今さら……) とあきれていたら、それを聴いた隣の女

          【山高きが故に貴からず】(新釈ことわざ辞典)記事版

          【山高きが故に貴からず】(新釈ことわざ辞典) 低い山が高い山を妬んでたたく陰口。実は高い山自体もそう思っていたりする。それにしても、高いだけで人気がある山は多い。

          【山高きが故に貴からず】(新釈ことわざ辞典) 低い山が高い山を妬んでたたく陰口。実は高い山自体もそう思っていたりする。それにしても、高いだけで人気がある山は多い。

          自民党総裁候補者に言いたい「嫌われる勇気を」

          岸田文雄首相が4年間の総裁任期で一番成果を挙げたのは、次期総裁選挙に立候補しないと早めに宣言したことではないか、と思う国民は私だけではないでしょう。 その前に不祥事で追い込まれたからとはいえ、彼が率先して派閥解散を宣言したこともあり、おかげで9人もの候補者が手を挙げました。 もちろん、選挙権があるのは自民党員に限られますが、選択肢が多い、というのは絶対にいいことです。 何よりも《比較検討》ができます。 いやいや、非・自民党員にとっても、(次期ではないにしても)将来の首相候補

          自民党総裁候補者に言いたい「嫌われる勇気を」

          趣味としての文系科目

          ある時期、中国籍の博士研究員と仕事をしたことがある。 彼はおそらく子供の頃から理数系の才能があり、その方面に重心を置いた教育を受けていた。 昼休みに雑談をしていると、彼が母国の歴史 ── 近代史ではなく、秦から漢そして三国時代など王朝の交代やエピソード ── についてほとんど知らないことに気付いた。彼の側も、中国史に関する私の博識に怪訝そうだった。 「中学とか高校で歴史を習ったんじゃないの?」 そう尋ねたが、彼は小学校を含め、歴史の授業を受けたことがないとのこと。 「へえ、そ

          趣味としての文系科目

          【下手な鉄砲も数打ちゃ当たる】(新釈ことわざ辞典)記事版

          恋愛や就職がなかなかうまくいかない人を、こう言って励ます人がいます。 でも、目標を明確に定めずに数打つよりは、射撃の腕を磨く方がいい。 下手な鉄砲は流れ弾で、周りに迷惑を、そして自分自身の未来に禍をもたらすのみです。 この項目を書いたのはちょうど2年前になります。 いつもの『ことわざ辞典』と異なり、ことわざの新釈説明文それ自体が『記事版』になってしまっています。 次のように書き換えた方がいいかもしれません: つまりこのことわざ、正確には: 【下手な鉄砲を数打ちゃ ──

          【下手な鉄砲も数打ちゃ当たる】(新釈ことわざ辞典)記事版

          『セラミックス』ってな〜に?

          私のクリエーターページの冒頭に、 『作家、材料研究者』とあります。 でも、あまり『材料研究者』の顔はnoteに出てきません。 『材料』といっても、鉄や銅のような金属材料、プラスチックやゴムのような有機材料ではなく、無機材料の研究開発をやっておりました。 学生時代から現在に至るまで会員になっているのが『日本セラミックス協会』という学術+業界団体です。 最近その業界では、 「『セラミックス』ってあんまり世の中に知られていないよね」 的問題意識を持っているようで、遅まきながらY

          『セラミックス』ってな〜に?

          【顔で笑って心で泣く】(新釈ことわざ辞典)記事版

          サラリーマンの日常生活(こんなことばかり……)。 でも、サラリーウーマンは、もっと……。 組織に所属する人間がこの状況に陥るケースは、 ① 辛いことがあった。 ② でも、弱音を吐いたり反撃することができない。 場合が ── どうでしょうか ── 8割ぐらいを占めているのではないかな? ①の多くが、 A.上司などから批判・叱責された(パワハラ級を含む)。 B.顧客からクレームを付けられた。 なのではないでしょうか。 もちろん、ケースAは辛いけれども、たいていはさらに上の上

          【顔で笑って心で泣く】(新釈ことわざ辞典)記事版

          諏訪大社上社の回廊(夏の1コマ)

          とにかく暑い! 本殿に向かう敷石の道には大型扇風機が置かれ、そこにホースで水が供給されていた。 『ミスト』どころか、『しぶき』に近かったが、子供たちはそこから離れない。 『涼』を求めて信濃路に来たが……『涼』はいずこに……? #夏の1コマ

          諏訪大社上社の回廊(夏の1コマ)

          猛暑にも、郡上踊り(夏の1コマ)

          #夏の1コマ

          猛暑にも、郡上踊り(夏の1コマ)

          【降れば土砂降り】→【口を開けば最上級】(新釈ことわざ辞典)記事版

          ポピュリスト政治家の演説内容。 政敵はやることなすこと何でも「最悪!」「最低!」、もちろん自分は「全てが最高!」 使う形容詞が全て『最上級』の政治家には要注意。 ドナルド・トランプ氏の演説には、さらに「never」「ever」が加わります。 この格言は、英語の、 It never rains but it pours. を和訳したものです。 不運なことが同時に同じ人 物に起こる時、このことわざを使います。日本のことわざ「泣きっ面に蜂」にあたりますが、さらに「いつもそうだ

          【降れば土砂降り】→【口を開けば最上級】(新釈ことわざ辞典)記事版

          【降れば土砂降り】(新釈ことわざ辞典) ポピュリスト政治家の演説内容。 政敵はやることなすこと何でも「最悪!」「最低!」、もちろん自分は「全てが最高!」 使う形容詞が全て『最上級』の政治家には要注意。 ドナルド・トランプ氏の演説には、さらに「never」「ever」が加わります。

          【降れば土砂降り】(新釈ことわざ辞典) ポピュリスト政治家の演説内容。 政敵はやることなすこと何でも「最悪!」「最低!」、もちろん自分は「全てが最高!」 使う形容詞が全て『最上級』の政治家には要注意。 ドナルド・トランプ氏の演説には、さらに「never」「ever」が加わります。

          【這っても黒豆】(新釈ことわざ辞典)記事版

          選挙に強い政治家が討論会でしばしば披露するロジック芸  「いや、黒豆じゃないか、ほら!」  「うわーっ! 口に入れた!」  「そこまでやるとは!」  比較的マイナーなことわざですが、明らかに間違いとわかっても、自分の間違いを認めようとしないことです。 特に政治家どうしの討論会で、相手方から弱みを攻撃された時にこの『ワザ』がうまい者ほど支持者からは『強い/頼もしい』と思われたりしますね。これは、本人はもちろん、支持者の期待も、『正しいことを言う』のではなく、『ディベートで相手

          【這っても黒豆】(新釈ことわざ辞典)記事版