死ぬかと思われたコロナ禍の顔認証ビジネス / 思いもよらぬ産物とは?
10年に一度の寒波によって、滅多に雪が降らない地元に雪が積もりました。一生に一度は大雪だるまを作ってみたいPLEN Roboticsのインターン生、鈴木です!
さて先日、京都リサーチパークで行われた『モノづくり Promotion Meet-up』の発表会に参加してきました。
我々PLEN Roboticsは2021年にこのプログラムに参加し、成果としてPR動画を制作しました。実際の動画がこちら。
このプログラムに参加して良かったこと
このプログラムに参加して良かったことは2つあります。
ひとつは、プログラムの過程で行われるパートナーマッチング会により、三井住友トラスト・パナソニックファイナンスさんと取り組みを始めることができたことです。実際の取り組みとしては、同社が持っている販売代理店ネットワークへのPLEN Cubeの紹介です。これまでに数回オンライン商品説明会に参加させていただき、PLEN Cubeの紹介をしました。
我々は従業員が20人足らずの小さな会社ですが、大きな会社との説明会を開催することによって、我々だけでは届かない販売代理店様との接点をもつことができました。
さらにもうひとつ、このプログラムに参加して良かったことは、自社サービスだけでなく、他のスタートアップへノウハウを提供できたことです。
弊社は手のひらサイズのAIデバイスを扱っている通り、「小型化・高速化すること」の技術を蓄積してきました。それを使い、例えば「画像認識の技術は持っているが、屋外でのユースケース実現のために安定した電源が必要」といった他のスタートアップに電源供給システムの提供を行いました。また「いざ形に出来たものの、課金するシステムを作らなければならない」というスタートアップには我々の課金システムを使っていただく、ということもありました。
このプログラムを通して、我々は新たなスタートアップとのネットワークができました。その上で、我々が蓄積してきたノウハウを売るという実績を増やすことができ嬉しく思います。
死ぬかと思ったコロナ禍の顔認証ビジネス
ところで、このプログラムはまさにコロナ禍真っ只中で、我々は非常に苦しい思いもしました。というのも我々が提供する「顔認証サービス」というのは人がステイホームしていたら全く利用価値がないんですね。 なぜなら飲食や宿泊業界の人手不足を助け、現場の業務のDXに貢献するものだからです。
例えばこんな風に。
ところがコロナ禍においては、不要不急の外出は自粛することになりました。そのため元々想定していた東京オリンピックのインバウンド観光による飲食や宿泊業界の人手不足は見事に起こらず、せっかく我々の作ったサービスが機能しない、売れない!というピンチに陥りました。
いつ何が起こるか分からないこの世の中、あの手この手で生き残っていかなくてはなりません。それは特にベンチャーやスタートアップの宿命だと思います。そういった緊急事態の際、いちばんの支えとなるのはお客様がいるということです。コロナ禍において我々のお客様となったのは主に教育機関や医療・介護施設でした。
こんなとこにあった。顔認証のニーズ
教育機関や医療・介護施設は緊急事態だからといってずっと休業してるわけにもいかない。ですが感染対策はしなければならないため、顔認証の非接触性を利用した受付業務などの無人化のニーズがありました。
例えばこんな風に。
またコロナ禍におけるメンタルヘルスチェックの需要もあり、弊社プロダクトPLEN Cubeに「音声解析エンジンMotivel」を搭載した新商品の開発にも取り組んでおり、現在実証実験中です。
なんとたった5秒の会話音声で心の健康状態をチェックしてくれるという、ストレスに晒されやすいこの世の中にはぴったりな技術。
コロナ禍の産物
我々が想定していたビジネスは、新型コロナウイルスの出現によって大きな変化が求められましたが、一方で思いもよらない良いこともありました。
それは、人がカメラに顔を見せることの抵抗感がなくなったこと。
最近はどこに行ってもお店の入り口にカメラ型の検温器がありますが、そのおかげで「顔認証」に対する世間のハードルが低くなったなという実感があります。
テクノロジーは使ってもらわないと意味がない!
ここまで我々のコロナ禍の歩みを中心にお話してきましたが、結局伝えたいこと。それはあらゆる技術というのはユーザーの手にわたって利用していただき初めて価値が出るということ。
(聞き覚えがある方がもしかしたらいるかもしれません。ちょうど1年前、このプログラムに参加した際、同じことを言いました。(笑))
結局、素晴らしい技術を持っていてもユーザーに使ってもらわないと意味がない。人の役に立って初めて価値が出る。それを改めて実感することができたプログラム、コロナ禍となりました。
これからも我々の技術・サービスを使ってもらうことで、日本の90%以上の割合を占める中小企業、特にサービス現場の人手不足を解決、DXを目指して参ります。
いかがだったでしょうか。
今回は少し思考を変えて、我々のコロナ禍の歩みについてお話しました!この記事を気に入っていただけた方はスキとフォローをお願いします✨
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