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こんにちは!

今回は、私たちがどうやってもっと学びたいと思うのか、
やる気を作り出す、その「魔法のレシピ」
について
ご紹介したいと思います。

いきなり胡散臭い始まりですが・・・。

何でこんなことを書いているかというと、
最近、めちゃくちゃ考えることがありましてね。

それは、エデュテイメントという言葉の暴走です。

何でも感でもゲームにして、ほら楽しいでしょ

みたいに、何でもかんでもゲームにすればOK,
勉強が進む、生徒が食いつくと思っている風潮が高まっているような
気がしているんですね。

以前、こんな記事も書いているように、


決して「学びと遊び」の関係を否定しているわけではありません。
ここ注意。

ただ、

ゲームとか遊びは押しつけられるものではない

と悶々と考えていた矢先、この一節に出会ってしまったのです。


楽しさというのは、基本的に人から与えられるものではない。人からもらった楽しさは、お土産のケーキみたいなもので、食べてしまったらそれでお終い。その場でたちまち消えてしまう。本当の楽しさは、自分の中から湧き出るもの、自分で作るものである。だから、楽しさの作り方をまず覚えなければならい。

た、楽しさの作り方・・・

まるでボディーブローを喰らった矢吹ジョーの如くふらついてしまう感覚。

楽しさは、基本的に人から与えられるものではなく、
自分から作り出すもの。

でも、楽しさとか学ぶ意欲って、
どこからどうやって湧き出てくるのでしょう?

一体どのボタンを押せばいいのでしょう?

やる気スイッチ?

実は、古今東西の心理学者たちがこの問いについて深く探究して、
興味深い答えを見つけてくれました。(注:多数のうちの1つです)

それが、「自己決定理論」という考え方です。

それでは、さてどんなものでしょうか。

泣く子も黙る自己決定理論とは?

さて、自己決定理論って何かっていうと、エドワード・デシとリチャード・ライアンという2人の心理学者が提唱した理論です。

彼らは、私たちが動機づけられるためには、3つの基本的なニーズを満たすことが大切だと提唱しました。

それが「自律性」、「有能感」、「関連性(つながり)」の3つです。

「自律性」とは、自分の選択と行動に対する自由と独立性を感じること。

「有能感」は、自分が達成できると感じ、スキルや能力を発揮すること。

「関連性(つながり)」は、他人との深いつながりや共感を感じること。

これらが全て揃って初めて、私たちは自分自身で学び、成長し、変わっていく、らしいのです。

やる気を発揮させない教育制度の壁

ところが!

この3つは完璧に日本の教育制度からマンツーマンで
ピッタリマークされています。

ちなみに、chatGPTに日本の教育制度の問題点は?ときいてみると、
こんな感じで答えてくれました。

教師中心の授業: 伝統的な教師中心の教授法では、先生が一方的に情報を伝え、生徒はそれを記憶してテストで再現する、という形が取られます。この方式では、生徒の意見や感想があまり求められず、生徒は自主的に学ぶ機会が制限されます。

「正解」の追求: 日本の教育制度では、しばしば「正解」を見つけ出すことが重視されます。しかし、全ての問いに一つの「正解」があるわけではなく、時には複数の視点や解答が存在する場合もあります。これが生徒の創造性や独自性を制約する可能性があります。

試験主導の学習: 大学入試等の試験に向けて、覚えるべき事項や解き方を一方的に教え、試験問題に対応できるよう訓練する「試験主導の学習」が一部で見られます。この方式では、生徒自身が主体的に学び、理解し、探求する機会が減少します。

Oh, No. ほら。

自律性 <−> 教師中心の授業:やりたいことできない
有能生 <−> 「正解」の追求:出来る出来ないの評価
関係性 <−> 試験主導の学習:基本的に自分の勉強

けど、最近は

ICTを使った個別最適化の授業とか、様々な評価を取り入れるとか、協働学習とか、この3つの壁を破壊しようとしている感じはしますね。

自律性や有能性を高める方法論についてはかなり、さまざま場所で取り上げられるようになったので、次のセクションでは関係性をどのようにして作るのか、具体的に考えてみます。

実は帰属感が大事

自己決定理論、最後のピース、それが「関連性」です。

これは、他の人たちとつながっていると感じること、
大切にされていると感じること、
そういった人間関係の中で自分が存在していると
感じることを指します。

人間は社会的な存在ですから、私たちは自然とコミュニティに属することを求めます。

こうしたつながりがあると、生徒たちは学びに対するモチベーションが増し、それが結果的により良い学習結果をもたらすことが、研究によって示されています。

Niemiec, C. P., & Ryan, R. M. (2009). Autonomy, competence, and relatedness in the classroom: Applying self-determination theory to educational practice. Theory and Research in Education, 7(2), 133-144.

当たり前ですが、生徒がクラス(コミュニティー)の一員であると感じることが非常に重要です。

ですから、先生が一人でぶつぶつしゃべって、生徒は試験のためにガリガリ黙々とノートを取るってのはマズい訳ですな。

どのようにして帰属感を高めることが出来る?

デシとライアンの論文によると次の様な方法があるようです。

オープンなコミュニケーションを促す
協働作業をする
お互いを尊敬し合う

さて、ここまで読んでくださった読者の皆様は、

やる気スイッチとどう関係あるんじゃー

とお怒りかもしれませんね。
もう少しだけお付き合い下さい。

先の森博嗣さんは別のところで

子供にもの作りを教える必要はない、ということ。そうではなく、大人がもの作りを楽しんでいれば、それを見た子供は自然に興味を持つようになる

とも書いていたりします。

私は、授業で何も教えなくていいって言っているわけはありません。
教える授業、バンザイ。

何を言いたいのかというと、教える側も生徒と一緒に楽しんでいる雰囲気、空気を創り出すことが重要って言いたいのです。

先生(教える側)が楽しんでいれば、必然的に生徒達も楽しくなるわけです。

こういうのが上手い先生って、基本的にクラスの生徒情報は全て頭の中に入っているし、自由な質問を許容し、生徒同士の対話も奨励しますよね。

学びに遊び心が重要ってのは100も承知。

でも、ゲームとか遊びは押しつけられるものではないですよね。

これを考えると、
無意識のうちに学びたなっちゃう装置とか環境が大切なようです。

極論、エデュテイメントってのは「もの」ではなく「空気」なんですよね。

意欲というのは複合的なものなので、
まずはワクワク感が重要みたいです。

それから、技術的に自由に考えたり、褒められたり、
そうすることでより強固な「学ぶ意欲」というものが出来上がるんですね。

で、結論。楽しさの作り方は?

簡単。

自分がワクワクするところに身を置くこと

これこそ、「楽しさの作り方」のスタートだったりするんですよね。

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絵はbing のimage creatorに

日本の授業、先生が一方的に話して生徒達が寝たりつまらなそうにしている

と書いたら作成してくれましたwww


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