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第228号『退屈が人を殺す』

『はじめの一歩』の作中で“なぜイジメが起きるか?”ってエピソードがあって、その中で(イジメる側がそういったことをやるのは)“ヒマだから”という恐ろしい理由が明示されます。

漫画本編でこのエピソードを読んだ時は“身も蓋も無いなぁ”と思いましたし、もう少しマシな表現はないのか?とすら思いました。

だってイジメられてる側の視点から見るととんでもないフザケた理由じゃないですか?自分自身に降りかかる(降りかかっている)地獄のような日々がイジめる側にとっては“単なる暇つぶし”ってことでしょう?実にフザけた話です。

けどね。

(奇妙な話ですが)同時に感じるというか、ふと考えてもみたのですが世の中で流れてくるニュースの大半の犯罪者がみんな“(世の中が)面白くないから”という理由で犯罪を起こしているというのも事実です。

面白くないから犯罪を起こす。

要するに“退屈は人を殺す”って話です。

子どもの頃の時間って(今と比べて)ゆっくりと進んでいたような記憶はありませんか?

私はそう感じていました。

というか、毎日が退屈で仕方がありませんでした。

毎日決まった時間に起きて学校へ行って帰って来て同じ時間に夕食を食べてお風呂に入って寝るだけ。翌日も同じことを繰り返す。学校で会う友人も同じ人ばかりで話す内容にもこれといった変化がない。(だいたい小学生の頃はそんな風に感じていました)

けど中学に入って部活動でバスケをやるようになってだいぶ(生活と共に)意識が変わりました。

忙しくなったからです。

毎日の学業とは別に朝の練習から放課後の練習。土日も関係なくみんな部活やって練習試合やって公式大会にも参加して、と一気にやれることが増えました。

毎日が超充実の始まりでした。

それまではそういった心の“隙間”を少年ジャンプで埋めていました。

けど部活動をきっかけにそれすらも大きく広がりを見せました。

たぶん“充実することの楽しさ”を覚えたんだと思います。

“もっと毎日を楽しく忙しく充実させるために”

そう考えて。

更に多くの漫画好きの友人同士とジャンプだけでなく、サンデー・マガジン・チャンピオン・ヤンジャン・ヤンマガ・スピリッツの話をするようになって、更には放送中のテレビアニメや公開予定の映画の話なんかもするようになりました。授業の合間のわずか10分程度の休み時間もいつのまにか超充実した時間となりました。

心が常に忙しさで溢れた“楽しい日々”のはじまりです。

“好きなモノ”がある人の心は豊かであると思います。

毎日が好きなモノで溢れてそのことに夢中で“悪いこと”を考える余裕も暇も無くて、世の中を呪ったりもしません。

日々なにかに“面白い”って感じてる人は悪いことをしません。

やはり“退屈が人を殺す”のです。

ま、何が言いたいかというと。

“漫画を読め”

ってことです。

(あ、ちょっと乱暴だな)

もちろん“漫画”の部分を少年ジャンプに置き換えてもいいし、好きなアニメでも映画でもゲームでもガンプラでもお絵描きでもなんでも良いと思います。

何かに夢中な人は悪いことはしないし考えない。

SNSなんかでもなんの得にもならないのに執拗にイチャモンをつけて来たり文句ばかりを垂れ流してる人っていますよね。性格に起因することも多いかもしれませんが大半はヒマなんだと思います。

そう考えるとなんかちょっと気が楽になりませんか?(この人達は暇なんだなぁって哀れみの眼で見ればどうでもいい事に目を向けたりや耳を傾ける必要はないってことです)

そして改めてここで一つ。

極論に聞こえると思いますが。

これからもみんなが夢中になれる作品(ゲーム・マンガ・アニメ)を自分自身が生み出すことで、多くの人を魅了して世界中を面白い事でいっぱいにして“悪いことをやろう”なんて考えられないくらいに夢中にさせて、文字通り世界平和に貢献していこうと割と本気で思います。(思ってます)

よし、今日も俺は正しい。

そして毎日が充実してて楽しくて安心だ。

さて、ここからは(せっかく子供の頃の話を思い出したので)私が小学生だった頃のエピソードから“初めて万引きした日の出来事”をお送りしたいと思います。

いくら子供の頃のエピソードとはいえ“自分自身が犯した罪を告白する”っていうのはなかなか(勇気がいる、なんておこがましいことを言うつもりはありません)憚られる気持ちがしますが思い切ってお届けしてみようと思います。(別に聖人君子ではありませんし過去に侵した過ちも失敗も限りなく多く人並み?に存在します)

それでは(良かったら)読んでください。

【遠い記憶 -初めて万引きした夜-】

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