第359号『合格者のポートフォリオ公開③』
今回はアーティスト内定者3名分のポートフォリオを紹介します。ご覧の通り全員がモデラー(キャラクター&背景)です。
ハッキリ言ってしまうと今現在のゲーム開発会社で圧倒的に足りていない職種はエフェクトやアニメーション・UIデザイナーなどですが、それでもモデラーを採用していないというわけではありません。
昨今のゲーム業界は制作するゲーム自体が巨大で特にキャラクター・モンスター・背景などのグラフィックリソースの物量がとんでもなく多いのも事実です。
基本的な制作ルールなどは開発するタイトルのジャンルやシステム&表現によって異なってきますが、それらのフォーマットが確定して「ここからはひたすら物量を作っていくターン」などに突入すると日本国内や国外(主にアジア)などのグラフィック制作会社に大量に発注したりもしています。
そしてそれらの発注管理やチェックバックなども社内にいるモデラーが行ったりもしていますし、自分たちでも一定数のグラフィック物量の制作をこなしていくのです。
なので一定数のモデラーもやはり必要となってきます。
今回はそうしたモデラー志望者の中から一定以上の評価を得て合格した3人のモデラーを順に紹介していきます。
キャラクターモデラー1名、背景モデラー2名です。
順に作品を紹介しつつ、その作品の評価ポイントと面接を踏まえて評価されたポイントなどを説明していきますね。
合格者のポートフォリオ公開③
-アーティスト編-
まず今回の合格者3人に共通している点を述べておきます。作品を見ていただければ一目瞭然かもしれませんが、やはり作品自体の制作能力は100点満点というわけではありません。
一次審査(作品審査)を通過して面接に進むギリギリのボーダーライン50点くらいの作品であるということはハッキリとお伝えしておきます。
では何が評価されたポイントとなったのか?
一口に言ってしまうと『相性とやる気』です。相性というのは「サイバーコネクトツーに適しているか」という部分です。
3人ともに愛読している漫画作品が少年ジャンプ作品であったこと。そして彼らの多くが以下のような作品を愛読していました。
『NARUTO-ナルト-』
『僕のヒーローアカデミア』
『鬼滅の刃』
『呪術廻戦』
『約束のネバーランド』
『HUNTER×HUNTER』
『銀魂』
『ワールドトリガー』
『ハイキュー‼』
『進撃の巨人』
一部、少年ジャンプ連載作品ではないものを含まれてはいますが、世界的な大ヒット漫画作品であることには変わりはありませんし、何より(少年ジャンプ作品含めて)「こういう作品が好きなんです!」と言える人間とは相性がいいに決まっています。
もちろん漫画(少年ジャンプ)が好き、というだけで合格できるわけではありませんが、ある一定以上のゲーム制作能力を持った上でそうした性格や相性の良さがあれば話は変わってくるということです。
そしてもうひとつの『やる気』というのは『期待値・将来性』とも言える『伸びしろが期待できる部分』ということになります。
その部分は人それぞれで違うので作品と一緒に説明していきますね。
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