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第320号『原付バイク時速制限30km問題』

原付バイクの公道における時速制限が30kmであることをご存知ですか?

たぶん原付バイクに乗ったことがある人ならわかると思いますが、原付バイクはだいたいどれも最大で時速60kmくらい出ます。

しかし公道を時速30km以上のスピードで走行すると速度違反で捕まってしまいます。

別にこれは原付バイクに限った話ではもちろんなくて、自動車でもだいたい公道は時速40kmから60kmに制限されていて高速道路でも時速80kmから100kmくらいです。しかしほとんどの自動車がだいたい時速160kmくらいまで出すことが出来ます。

で、もちろん法定速度を守らずに走行すると捕まって違反切符を切られてしまいます。(罰金&内容によっては免停・取り消し)

私も若い頃(学生時代)は400ccの自動二輪(単車)に乗っていたので、このあたりの道路交通法は当たり前ですがちゃんと意識して乗っていました。

けど、同時に思いませんでしたか?

「法定速度で定められている時速以上のスピードが出るように設計されてるのは何故なの?なんで?罠なの?捕まえるためにわざとそういうスペックにしてるの?メーカーは警察とグルなの?」

スピードが出せるようになってはいるけど使ってはいけませんからね?という感じで全てのバイクや自動車が設計されていることにずっと疑問を抱いていました。

若い頃にこのことについて考えて出た答えは以下のようなものでした。

理由:野犬の群れに襲われた時の緊急回避として速度が出るようになってる

まぁこれくらいしか思いつかなかったし、若い頃の発想なので幼稚なことは勘弁してください。別に『野犬の群れに襲われる』という部分を『災害などの命の危険があった際の緊急回避』と置き換えてもいいと思います。

有事の際の緊急回避としてそういった機能(スペック)が備わっている、という理解ですね。逆に言うとそれ以外の答えが思いつきませんでした。

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ちょっと調べればわかることではあるのですが、実はこの謎には答えがあります。ざっくりですが以下のような理由(①~④)から時速制限以上のスペックが与えられているのです。

①緊急回避のため
落石や雪崩、事故や災害時などの命の危険から身を守るための手段として有事の際にはスピードが出せるようになっている。

②登り坂でも速度が低下しないようにするため
当然ですが登り坂では速度が減少しますのでそれ以上のパワーで登るためにはアクセルをふかしてスピードを上げなければなりません。

③重い荷物などを搭載している時でも一定速度を保つため
この重い荷物の中には人間も含まれます。1人で運転している時と2人や5人の時では当然ですが重量が変わりますので速度が落ちてしまいます。安定したスピードを保つためにはパワーが必要です。

④燃費を良くするため
時速30kmしか出ないエンジンでフルスロットルで進行している時と、時速60km以上出るエンジンで時速30kmを維持しながら走行するのでは、エンジン負担が異なりますし当然ながら燃費も良くなります。

①は合ってましたね、図らずしも。若い時の直感を褒めてあげたいです。そして②~④の理由も読んでみればどれも「なるほどたしかに」と納得してしまう理由ばかりです。

けどこれは「なぜなんだろう?」という疑問から実際に調べてみた結果ですので、あの頃(ガキの頃)のまんまでろくに調べることもしなければ現在も「緊急回避以外には思いつかないから、やっぱりメーカーは警察とグルになって違反切符の罰金からバックを貰ってるんじゃないか?」と邪推してしまっていたかもしれません。

世の中にはこうやって、調べれば「なるほど」と理解できるけど調べなければ一生わからないということがたくさんあると思います。

そして世界(大衆)は噂話や風評に支配されていますので、意外と真実や実態を知らないまま「なんとなくきっとそうなんだろう」と思い込んでしまっているケースだってあると思うのです。

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さてここからはそうした「言われてみればなるほど」なんだけど、知らなければ絶対にわからない【ゲーム業界の事情の話】を今さらですがいくつかご紹介したいと思います。

①「○○の新作って作ってないんですか?」に答えられない
②ゲームのレーティング(年齢制限)ってなんのため?

この二つは本当に一般の方からよくいただく質問であるのと同時にゲーム業界では割と「当たり前」と認識されている事情の話です。

だいぶ今さら感はありますが、説明されないとわからないこともあると思いますのでわかりやすくお伝えしますね。

それでは張り切っていきましょう!

【ゲーム業界の事情の話】

①「○○の新作って作ってないんですか?」に答えられない

これは世界中のファンの皆様から毎日のようにいただく質問です。言い方は違いますが「今ある漫画などでこれからゲーム化したいと思っている作品はありますか?」というタイプの質問も非常に多いです。

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