週刊少年松山洋_タイトル_修正

日本と海外のファンの違いはナショナリズム

私はよく日本国内でも定期的に“ファンミーティング”を実施しています。

全国のファンの皆様とお酒を飲みながらお話したりします。(もちろんゲームソフトのパッケージや私の本を持参された場合にはサインにも応じます)

(一応言っておきますが。ゲームクリエイターでこんなことやっているのは私ぐらいです。普通の人やましてや社長はまあこんなことしませんね。前にレベルファイブの日野さんから“何?ファンと直接会って飲んでるって聞いたけど?本当なの?松山さんは頭がおかしくなったの?正気なの?”って言われたくらいです)

まあいいじゃないですか。私なりのやり方でダイレクトマーケティングをやっていると思ってください。

で。

最近はこのファンミーティングを海外でも実施しています。

モントリオールでやったりフランスでやったり。これからアメリカでも実施予定です。だいたいイベントで海外出張に行った時に合わせて実施しています。

やり方は日本と同じです。事前にWEBサイトで告知してそれぞれで申し込んでいただいて当日にお店で直接会って、およそ2時間から3時間くらいかけて飲みながら話したりサインしたり、といった具合です。

ところが最近このファンミーティングを海外でやってみて改めてわかったことがあるので記事にしてみました。

項目にするとこんな感じ。

【①どんな人たちが来るの?】
【②どれくらいのファン?】
【③日本と海外のファンの大きな違い】

では順番に行きましょう。

【①どんな人たちが来るの?】
年齢はだいたい20代から30代の男女。国籍は意外とバラバラです。フランスで実施したらみんなフランス人が来るのかと思いきやそうでもない。アメリカ人が来たりもします。この辺はやはり海外はたくさんの人種が同じ街にいるからだと思います。そして日本語がある程度話せる人が多いです。もちろんカタコトではありますが立派にコミュニケーションが取れるレベルなので非常にやりやすいです。みんなアニメやゲームを通じて日本語を学んでいるようです。(ほとんどが独学)

【②どれくらいのファン?】
実はこれは毎度なかなか戸惑う部分なのですが。開口一番みんな“会えて感激です!私は子供のころから『.hack』の大ファンでカイトが大好きです!”って言ってくれるのですがよくよく話を聞くとやはり最初の『.hack』しか遊んだことがなくて『.hack//G.U.』も『.hack//Link』もやったことがない。(『Link』は海外で販売していないので仕方ないですが)これは日本ではあまり無いこと。日本のファンはきっちりしっかり全ての『.hack』シリーズを網羅して弊社の関連書籍まで全て購入されている人たちが多いです。また私から海外のファンに“PS4でHDリマスターされた最新作『.hack//G.U. Last Recode』もあるからさ。良かったら遊んでくださいね”と伝えると“もちろんさ!けどその前にPS4を買わないとね!HAHAHAHAHAHAHAHAH!”てな感じで返してきます。中には“サイバーコネクトツーのゲームは遊んだことがないけど会いに来たよ。ツイッターで見てるけど君は日本で有名なゲームクリエイターだろ?”なんて人もいました。さすがに“おい、お前は何しに来たんだよ!(笑)”ってツッコんじゃいましたが。まあそれでもみんな楽しくワイワイとおしゃべりするんですけどね。

日本と海外のファンの違いはナショナリズム

さて、ここからがなかなかビックリな話です。

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