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第254号『お前が来たら手加減するなと言われてるぜ、お前の親父にな』

「松山さんの会社って人材の募集ってずっとやってますよね?ちょっと紹介とかでもいいですか?」

たまにこんな連絡をいただくこともあります。

確かにサイバーコネクトツーでは常に人材を募集しています。多くはゲーム開発者を対象としたものですが中には総務・経理・人事・宣伝・広報といった開発者を支える業務部の人材も募集しています。

特に最近は世界的な自粛体制の影響からか「働いていた会社が倒産したので転職したいのですが受けてもいいですか?」という相談も増えてきています。

もちろんOKです。

「ですが一点先にお伝えしておきますがウチはコネ入社はありませんよ?きっかけは紹介でも何でも大丈夫ですが必ず作品や職務経歴などで能力を評価させていただいた上で担当セクションの面接も受けていただきます」

とハッキリお伝えさせていただいています。

当然ですが“裏口入社”なんてものは存在しません。

クリエイティブな仕事ですのでなんの能力も持ち合わせていない人材を政治的な理由で入社させても双方に不幸が生まれるだけです。(結局なんの仕事も任せられない状態だとその人だって居場所が無くなっていきますからね)

「なので必ず正門から入社していただきます」と伝えています。

もちろん中にはかつての同窓生なんかが飲みの席で「ウチの息子がそろそろ大学を卒業して就職活動を始めるんだけど、松山のところで雇ってよ」みたいなことを冗談交じりに言ってきたりもしますが、その際も「もちろん!能力があるならいつだって雇うよ」と伝えています。

(結局応募はありませんけどね)

そろそろ我々の年代も子供が大きくなって社会人になる年齢が近づいてきています。

今のところはまだそういった実績はありませんが、もし私の同級生や知り合いのお子さんが採用面接に来られるようなことがあればぜひ言ってみたいセリフですね。

「お前が来たら手加減するなと言われてるぜ、お前の親父にな」

ってね。

注釈:このセリフは漫画『HUNTER×HUNTER』単行本16巻に収録されているレイザーの言葉を引用させていただきました。

*****

さて後半部分はそんな【業界のコネ入社事情について】もう少し掘り下げていこうと思います。なるだけ個人情報に触れないように気を付けて書きますが逆の意味でも業界関係者は知っておいた方が良い事情の話なのでお伝えしていこうかと思います。

【業界のコネ入社事情について】

まず最初にお伝えしておくと私自身はコネ入社自体は悪いことだとは思っていません。

採用するしないはそれぞれの会社の判断ですし「入りたい」と「入社させたい」というニーズがマッチしたのならそれは幸いなことです。

弊社はゲーム開発会社という専門性の高い仕事内容ですのでなかなかそのニーズがマッチすることが無かったというだけの話です。

それでは私が知る限りの情報ということになりますが【業界のコネ事情について】お話していきます。

が、やはり情報の取り扱いに関しては十分注意していただきますようお願いします。

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