うんちな日記と暇つぶし

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noteでチンをフリフリ

文章を書くとは下品な行為だ一体何度この手の過ちを繰り返すのだろうか。 自己の発話ではなく、自己とは異なるテキストによって自己を代理的にでも表出させようする行為。一体だれがお前に文章を書けと頼んだのだ。誰もお前が心の肉棒を擦り上げるさまなど見たくはないだろう。 自己顕示とは、自己を表出し、他者に承認(是認ではない)してもらおうとすることだ。その点で、文書を書くという行為は大変に自己顕示的だ。文章により自己の信念をそして自己を表出する。一体、生存以外の目的で自己を表出させる必

    • 感想 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の行ったこと

      シン・は何をしたのか 長く続いた『エヴァンゲリオン』シリーズが完結を迎えたが、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』(以下『シン・』)は何を行ったのか。新劇場版シリーズは、『新世紀エヴァンゲリオン』(以下『新世紀』)のリビルドであり、そして『シン・』はそのリビルドの結末であり、エヴァの最終的結末である。  「我々は(三度)何を作ろうとしているのか」、とは庵野秀明の新劇場版にあたっての所信表明である。リビルドは何をしたかったのか、何故リビルドされたのか、そのことを『新世紀』即

      • 断章:ヘイトスピーチと暴言と悪

        ヘイトスピーチの定義の要件に、ヘイトの対象がマイノリティ・社会的弱者であるということは必要なのだろうか。 ヘイトスピーチの定義 ヘイトスピーチの定義とは何だろうか。師岡康子『ヘイトスピーチとは何か』を参照すると、 またブライアン・レヴィンは、ヘイト・スピーチは、それ自体が「言葉の暴力であると同時に、物理的暴力を誘引する点で、単なる「表現」を超える危険性を有すると指摘ヘイト・スピーチと暴力の関係を、「人種的偏見、偏見による行為、差別、暴力行為、ジェノサイド」の五段階の「憎悪

        • 日常系としてみる『パトレイバー』

           『機動警察パトレイバー』シリーズ。ヘッドギアにより企画され、アニメ・漫画とメディアミックスでの展開がされた作品だ。 日常系としてみる『パトレイバー』 押井守が関わったばかりに、「コンピューターが——」とか「自衛隊と戦後の欺瞞が——」とか、オタク好みの文脈で語られるが、パトレイバーとは日常系の作品だと言うことができる。 (ただしゆうきまさみに押井守と、複数の人間によって作品がOVA、漫画、映画、TVアニメと作られているために、各作者によるキャラクター・世界の描写には差異が

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        • 感想 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の行ったこと

        • 断章:ヘイトスピーチと暴言と悪

        • 日常系としてみる『パトレイバー』

          弱音の非対称性 現代社会と男女3

          リベラリズムと愛の残骸が語ろう。 「弱音を吐けない男性」 つい先日話題になった記事がある。まずはこれを紹介しよう。  自殺における男女差から、まず男性であることは自殺することに繋がりやすいとし、次に、自殺に関連するものとして、厚労省の調査を引いて、男性がストレスや困難にあった際に、他者に助けを求めることへの抵抗の強さを示す。そのような、社会において男は安易に弱音を吐けない存在であるのは、男性自身が幼い頃から「『弱さ』を連想させるような感情を表に出してはいけないと」学んでき

          弱音の非対称性 現代社会と男女3

          予告 総論:ポスト・ヒューマンと資本主義と人新世 はじめに

          今までの投稿のいくつかには貫流することがある。それは、人間は環境に社会に、それを対象とした理念に追い付いていないのではないか、そしてそのことによって矛盾が生じているのではないか、ということだ。その矛盾は人間自体を対象化するほどに。 そのような思いに関連する概念として、ポスト・ヒューマン、人新世という概念がある。 ではその概念を如何に用いるか。それは、人間と人間社会を考えるためにである。例えば、資本主義社会の行方を考えたり、政治的理念と現実存在する人間との関係を考えたい。あ

          予告 総論:ポスト・ヒューマンと資本主義と人新世 はじめに

          感想 村井俊哉『統合失調症』岩波新書

          村井俊哉『統合失調症』 岩波新書  統合失調症 Schizophrenia という言葉を聞いたことはあるだろうか。  かつては精神分裂症と呼ばれていたこの病気は、有名なところではドイツの詩人ヘルダーリンやフランスの彫刻家カミーユ・クローデルが発症したとされる。現代日本においては、インターネットの一部で有名な aiueo700 が分かりやすいかもしれない。あるいは「糖質」と言えば分かってしまう人もいるかもしれない。  度々、人文系の人間に「狂気と天才」あるいは現実を突破する

          感想 村井俊哉『統合失調症』岩波新書

          メモ リバタリアン ノージック

          ノージック Robert Nozick 1938-2002 ロールズ批判。マキシミン原理とそれに基づく、正義の二原理のみが人間の考え方ではないとして、唯一の最善の社会を否定する。リバタリアニズムの親玉的存在だ。 所有権-ロック所有権論 人は、身体・生命・財産・自由の所有とその不可侵を権利として持つ(ロック流)。それらを用いて、人は自由に生き、多くの異なる原理に依る共同体が並立する。ノージックは、身体・財産といったものが、個人の不可侵なものであるとして、ロールズ、特に格差原

          メモ リバタリアン ノージック

          インターネットとは排便である

          ものを選び、口に運び、飲み込み、消化管へ送り消化・吸収し、肛門から排出する。 以前から、この流れはインターネットへの臨み方と似ていると思っていた。 消化・排便的行為 出来事があり、それを了解し、理解し、反芻し、自らの体系の一部へと組み込み、そしてその出がらしをインターネットへと送る。  現実に起きた出来事は食物であり、それを了解することで咀嚼し、それを理解することで体内へと送り込み、それを消化しグチャグチャにすることで自身の体系へと吸収する。そしてそれらが終わった後、何

          インターネットとは排便である

          メモ 正義論者 ロールズ

          先日正義についての投稿をした。では、政治学においてどのような立場があるのか。  コミュニタリアニズムを除けば、ロールズとノージックに代表される二潮流だと思う。コミュニタリアニズムは、ロールズに対するアンチではあるが、一般的な正義論全体に対してのアンチともいえる。それは、「善に対する正の優越」という言葉に結実する。もっとも、ロールズ自身が後期においては、その主張を踏まえているということもある。また現実的な政策を考えるにあたって、リベラリズムとリバタリアニズムは争点が明確だ。

          メモ 正義論者 ロールズ

          正義とjustice

          ドラマや漫画、メディアには「正義」という言葉があふれる。 「君と僕の正義は違う」とか「正義の味方になりたかった」とか。 そのような「正義」の用法から、倫理学や政治学で語られる正義<justice>を考えるとおかしなことになる。 正義<justice>とは、「法」「権利」「正義」という意味を持つラテン語jusから派生(jusからjudgeも派生)した語である。衝突に際し、法に基づき公平に裁きを下すこと、公平に物事をなすことがjusticeである。 メディアで語られる「正義」

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          共感ポルノ・他罰性・反転可能性

          (https://twitter.com/you1026/status/1312549299322933248?s=20より) 満面の笑みになるようなツイートを見かけてしまった。 共感ポルノ、発信者にとって共感を集めることで承認欲求を満たし、見る者にとって共感することで代理的に愉悦を得させる、特に愉悦の強い一定の形態。 共感ポルノ感動ポルノという言葉があるが、あれは障碍者を念頭に置いており、共感よりもそれを見たものへの感動を重視するものだ。共感ポルノとは、喜怒哀楽、それ

          共感ポルノ・他罰性・反転可能性

          君は、幻のポケモン2020年を手に入れたか!?

          衝撃的な事実がある。あと3ヶ月で2020年が終わる。 年度で考えても4月からもう半年経つのだ。 この半年強、何をしたのか。 これは私個人だけではなく、社会全体としてである。つまり、通常の20xx年を過ごしたのだろうか。 当然否である。日本の最後の華(かもしれなかった)東京オリンピックは延期となり、あらゆる日常的要素が失われ、近視的な認識としては、例外状態となった。 2020年は2020年ではなくなったのだ。 ではなぜそうなったのか、ウイルス自体は偶然のものであっても、

          君は、幻のポケモン2020年を手に入れたか!?

          季節感の欠如と世界への不誠実さ

          いつからだろう、季節がどこか遠いものとだと感じるようになったのは。 季節ごとに何かをしても、どこかそれを自分のことだと思えない。考えれば確かにそれらは季節感あふれるものなのだが、実感が沸かない。春の香りも、夏の深遠さも、秋の寂しさも、冬の静けさも、多分そうなのだろうと理解するにとどまった。 思い返せば、最後にそれらを感じ、自身のものと受け止めたのは、高校生の頃だった。しかし、その頃であっても、いつまでそれを感じられたのか、もう思い出せない。今ある観念は、現在において更新さ

          季節感の欠如と世界への不誠実さ

          作品紹介 『機動戦士Zガンダム』

          趣味についてのお話  人生で忘れられない作品というものは、誰しもあるだろう。私にとってそれは、『機動戦士Zガンダム』と『AIR』だ。 (『伝説巨人イデオン』『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』『新世紀エヴァンゲリオン』を加えてもよい。またアニメに限らなければ、『デミアン』と『エチカ』もそれにあたる)  ここで言う、「忘れられない」とはそれが面白い、印象深いといったこと以上に、まさしく「忘れられない」ということなのだ。結局のところその作品のことを考えてしまうということだ。

          作品紹介 『機動戦士Zガンダム』

          感想 『→ぱすてるぴんく。』

          曇っているようなのに、まぶしい。 多分現代的な「青春」、恋と人間の様相を。エスノグラフィーのように、分析的に感覚的に。 +++++  縁あって手にした『→ぱすてるぴんく。』の感想なんてものを書いていきたい。正直普段ライトノベルを読まず、最近は一般的な小説さえも読まないため久しぶりに活字の物語を味わうこととなった。 +++++ ぼっちの高校生軒嶺緋色には彼女がいる。ブログのコメント欄から恋を芽吹かせ、ビデオ通話で愛を育んだ“ネット彼女”の楢山スモモ。新年度初日。クラス

          感想 『→ぱすてるぴんく。』