ぴこたんママx

はじめまして🎵美術館で受付看視員をしていました、ぴこたんママxといいます。🤗🤗趣味はア…

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はじめまして🎵美術館で受付看視員をしていました、ぴこたんママxといいます。🤗🤗趣味はアート観賞(西洋東洋、古典現代、日本画洋画、工芸も)。音楽もクラシックからロックまで。美術館博物館をもっと身近に感じて欲しいです。😊😊

最近の記事

久しぶりの更新となりましたね~。

仕事に毎日手一杯で、休日に美術館に栄養補給に行ってはいるものの、なかなか更新する時間がありませんでした。(言い訳) 今回の展覧会は、“疲れたときには甘いもの”的な感覚で、疲れた心にしみる「美しいもの」を観に。 以前もアンティークジュエリーの展覧会記事をあげていることでもわかるかと思いますが、工芸好きとしては、やはり、職人の手仕事の極みとして、ジュエリーの世界は外せません。高額で希少価値の高い、ハイクオリティーな宝石を主役に、それを引き立てるために技術力を結集している、いわゆる

    • 噂の展覧会へ。

      『星野画廊コレクション』少女たち展に行ってきました。電車の中吊りジャックのインパクトもかなり強かったのですが、テーマの設定も魅力的な展覧会です。何よりも私にとって興味深かったのは、『発掘された珠玉の名品』というサブテーマ。現在私たちが知っているいわゆる有名な画家という存在が、実はほんの一握りのモノでしかないのだということを教えてくれる、非常に面白い切り口の展覧会です。 また、この作品群の所蔵者の星野氏自身の審美眼の確かさは、これまでの様々な画家の再評価に繋がってきたという実績

      • 美術館博物館の職員の存在について。

        ついに長らくお世話になっていた美術館が、改装工事のため、長期休館に入りました。こちらの写真は閉館前日に滑り込みで観客として展覧会を見に行って撮影した写真です。私たち展示室内の作品監視やチケット販売などの受付業務をしている職員というのは大抵何処の美術館でもいえることではありますが、非常勤もしくは当館のように派遣業者による派遣パートタイマーでまかなわれていることがほとんどです。美術館のように、展覧会と展覧会の間に展示替えのための休館が挟まるような所では、正社員としての雇用には月間

        • 陶磁美術館に、ようこそ。

          こちらの写真は、当館の陶芸館向かい側にある『復元古窯』での古窯焼成実験の様子です。実際に薪を使用しての焼成実験を毎年秋に行っていました。現代では大気汚染や二酸化炭素の問題などによって、特に都市部での陶磁器焼成は電気窯もしくはガス窯が主流となってきています。当館の陶芸体験施設でもガス窯と電気窯を使用していますが、陶磁器の歴史の中で特に釉薬などの開発の歴史を知るためには、実際に当時と同じような条件で薪を使用しての実験は欠かせないモノといえます。当時と同じように、薪を人の手によって

        久しぶりの更新となりましたね~。

          改装休館前の最後の展覧会 『伝統工芸のチカラ』展             レクチャーより見所紹介。

          最後の展覧会が開幕致しました。伝統工芸品の中から陶芸にフォーカスして、人間国宝の作品から現代の陶芸までを一同に会した展覧会。こんなに一度に見られるのは凄いです。出展リストを見ただけでも、聞き覚えのある名前がずらりと。スタッフ用にストックしてある人間国宝関連資料と引き比べても、陶芸に関してはほとんど網羅してある充実ぶり。さらに、いわゆる『重要無形文化財保持者』(通称人間国宝)指定以前のビックネーム三方、 『板谷波山』『楠部彌弌』『六代清水六兵衛』の作品や、指定前に亡くなった『幻

          改装休館前の最後の展覧会 『伝統工芸のチカラ』展             レクチャーより見所紹介。

          工芸品と現代アートの境界線

          久々の展覧会です。こちらは当館と共に『陶磁ネットワーク』の一員である岐阜県現代陶芸美術館の展覧会。開催前に当館に届いたポスターをみて、監視員がざわついた噂の展覧会です。何を一体ざわざわしたかって?そりゃもちろん『スルメ』に決まってます。こんなの気になるに決まってるじゃないですか。まったくもう。前回のジュエリーの展覧会のポスターもみんなざわつきましたが、今回のは二度見レベルですよね。というわけで、お休みの隙に行って参りました。 実は先日テレビでもこちらのスルメとカラスと月下美人

          工芸品と現代アートの境界線

          今回の見所をお知らせします

          現在開催中の特別展、『アーツ&クラフトとデザイン展』、私達がとても楽しみにしていた展覧会です。何しろ可愛いんですよね。実際には、単純に可愛いだけでは無くて、こうしたデザインの生まれた社会的背景からひもとく展覧会でもあるのです。今回は、学芸員さんからのレクチャーの内容を、まとめていきたいと思います。 今回の展覧会は広島を皮切りに山形、府中、愛知と巡回してきた展覧会です。展示会場は4章構成となっています。 第1章【モリス・マーシャル・フォークナー商会とモリス商会】 まずは、展示

          今回の見所をお知らせします

          引き続き展覧会へ。

          さて、前回に引き続き、休みの日を利用して、巡回するのを待ち望んでいた、待望の展覧会へと足を運びます。こちらの美術館は、当館から車で30分ほどの距離にある岐阜県現代陶芸美術館さんです。 こちらは、当館と同じく陶芸の盛んな立地である、岐阜県多治見市にある美術館で、当館と所蔵品でかぶることが多く、展覧会などでの作品の貸借等、交流のある美術館でもあります。磯崎新氏の設計による、モダンですっきりとしたデザインの建物と、レストラン、ショップ等やお茶室、陶芸体験施設などが併設されています。

          引き続き展覧会へ。

          展覧会レポート

          さてさて、朝晩寒さが増して参りましたね。芸術の秋も、程よい季節はあっという間に過ぎ去って、季節はすでに冬です。 展示室もじっと座っている身にはやはり冷え込みが応えます。当館の特別展は年明けて一月十五日まで続きますが、今回は、当館と関係の深い『陶磁ネットワーク』提携美術館の展覧会のレポートをしていこうと思います。 今回私が観覧に訪れたのは、『静中動:韓国スピリットをたどる』開かれた陶のアート 展です。場所は『滋賀県立陶芸の森』、新名神高速道路の信楽ICからは一本道で、名古屋か

          展覧会レポート

          紅葉の季節になりましたね。

          あちこちでこの週末には紅葉狩りのベストシーズンになりそうですね。もちろん陶磁美術館でも、建物の中庭のサンクトガーデンにある紅葉が今年は非常に美しく色づいています。やはり気温と日照条件(葉の部分にしっかりと栄養がないと真っ赤にならないらしい)の関係で、去年は茶色みがかってましたからね。来年の今頃には、もうこの紅葉を愛でるのは残った職員だけ・・・。そう考えると、感慨深い物がありますね。誰もお客さんの居ない美術館、(いまでもたまにありますが。)いつかきっとリニューアルオープンして賑

          紅葉の季節になりましたね。

          展覧会レクチャーより(その2)

          さてさて、前回の続きです。 『第二章……中国陶磁への憧れの中で』 見出しの写真左下のすっきりしたラインの緑釉陶器、こちらは、当時の貴族が一般的に使用していた『唾壺』(だこ、と読みます)文字どおり唾を呑み込まずに、吐き出すという習慣がありましたので、そのために常に手元にあったらしいです。(正倉院展でも、瑠璃硝子製唾壺、ありましたね。)こちらも、中国製のオリジナル、『原始青磁』と、『白磁』、それと国産品を並べて比較出来るようになっています。 その他にも手付瓶のオリジナル(注ぎ口が

          展覧会レクチャーより(その2)

          展覧会レクチャー(新)

          先月から開幕いたしました新しい展覧会。「平安のやきもの」テーマは観てそのまま、『平安時代』をやきものから観ていこうという展覧会ですね。 展覧会の構成は四章立てになっており、奈良時代末期から鎌倉時代前期も絡めて『平安時代に陶磁器の世界で何が起きていたのか』を一覧できる意欲的な展覧会です。今回出展リストは作成していませんので、そちらのデータは図録を是非ともお買い求めくださいということで。(笑) 展示室内は基本的には撮影可能となっています。数点撮影不可がありますのでご配慮ご協力お願

          展覧会レクチャー(新)

          展覧会レクチャーより。三章

          日々の忙しさにかまけてバタバタしているうちに、あっという間に展覧会が閉幕を迎えてしまいました。 第三章のテーマは『場の記憶』かなり抽象的なテーマで、作品群も第二章とは変わり、いわゆる『現代アート』と言われるジャンルになりますので、普段当館に観覧に見えられるようなお客様には、 『これは、何ですか』とか、『どうやって見るんですか』というご質問を受けることの多い作品が並んでいます。上に挙げたご質問の答えとしては、 『好きなように見て、感じてください。』とお答えするしかありません。

          展覧会レクチャーより。三章

          展覧会レクチャーより。その2

          さてさて、展覧会のレクチャーはまだまだ続きます。第2章の後半展示のテーマは、『大量生産のための技法』からの作品制作の変遷、でしょうか。まずは鋳込みによる型成形から一点モノの作品を造る作家二人。 『長江 重和』…圧力鋳込みによる作品を“吊るして”焼成することによって起きる変形を作品に活かす作風で知られている作家です。展示室内のケースの中には、白一色の、様々な形状を見せる作品が並べて展示されています。焼き物というからには硬いモノであるはずにも関わらず、展示ケースの中でまるで風に

          展覧会レクチャーより。その2

          展覧会レクチャー(その2)

          特別展『ホモ-ファーベルの断片』、引き続き第2章の解説です。 第2章のテーマは、『技術(アルス)』 ラテン語で「アート」の語源を意味する言葉を第2章のテーマにして、現代の陶芸に見られる様々な技術の発展を総括していきます。 時代ごとの、最先端の求めに応じて、陶芸の『技術』は様々な発展を遂げながら変化し、枝分かれしてきました。この地区(愛知、岐阜)の代表的な陶芸技術の継承者を紐解いていくことで、これからの技術の展望を追っていかれる展示構成になっています。 まず本館第一展示室入り口

          展覧会レクチャー(その2)

          今回の展覧会の展示室を紹介します。

          こちらの写真は、南館のロビーです。通常ならば作品ではなく、ソファーとメインテーマの独立ケース一点ですが、今回の展覧会では南館も大幅リニューアルです。🎵🎵😸😸👍非常にインパクトのあるこれら作品群は、奥直子さんの作品たち。出だしからコレはワクワクしますよね🎵🎵 その他にも、こんな作品や前回のロビー展示で登場した作品も。 陶磁器で出来た作品に必ず存在する内部の空洞。境界線を強く意識させる作品です。

          今回の展覧会の展示室を紹介します。