ピカ炉
高校時代に文芸部で書いてたものをまとめました。 ところどころ黒歴史あり、まとめて愛してね
頭痛がひどくて学校を休んでいたある日の真っ昼間、突然どうしようもない気持ちになって全身を振り絞って泣いていた。よくあることなので、身を任せて泣いていた。 ふと、…
繰り返し見る夢がある。 全部同じというわけではないけれど、 いつも変わらないのは、 泳ぐように体を動かすと空中に浮かべて移動できて、 眠くて横になって休みたいけれ…
右上の奥歯が痛い。 ここ最近分かりやすく疲れていて、一昨日からは頭痛と微熱でどうしても頑張れず、休みをもらってベッドに引きこもっている。カーテンは閉めっぱなし、…
まぶしいもの、銀杏の黄色に埋もれた猫の眼差し あたたかいもの、破れたソファの上にある冬の陽差し 強かったもの、コンビニ横の喫煙所で堂々としている真冬のタンクトッ…
ああ 言葉がほしいな あなたの物語がほしいな たくさん残してくれたけれど もうだれも続きを書けない ずっときらきらひかるお話を透かして世界をみていた それが本物だと…
わたしは今日あの日を見た 夕日にベランダのブロックが焼けただれていた 後頭部を向けてチリチリと目をつぶっていたあの日を 転がる12色の色鉛筆を光は染める 窓ガラス…
眠りに落ちる直前と泣いた後は 研ぎ澄まされて 銀の海のよう 泳ぐ言葉に釣り針垂らし引っ掻き傷をつくる、忘れないように 寂しさは唯一奪われない 痛みは贅沢なダイヤモン…
一生あなたにはできないね、誰かに報告するための体調管理みたいに数をこなして、誰かに見てもらうために顔や腕に傷をつけるふりをして言葉を綴り、ちゃんと隣に座って味わ…
小さい人の真新しい下の歯を見て、チューリップが咲いたと思えるのは、わたしがまだ小さいときに、もっと小さい妹の歯を、かわいいチューリップの形だね、あなたもそうだっ…
早めにお風呂をあがった。濡れた髪をタオルで包んだまま夕御飯を作り、机において、なぜかわたしは掃除をし始め、夕ごはんは冷め、ていうかお酒作っておいたのに氷も全溶…
木造の埃っぽいギャラリーの屋根裏へ向かう途中、重たいボブカットの年下女性が何かヒステリックに恨み言をいいながらついてくるので、隅っこに追いやって「ほら、見てて…
夢にはいるとき、大きな寸胴の穴を落ちていく、そこにはたくさんの横穴があって、風が吹き込む、吸い込まれて夢を見る、繰り返す悪い夢に飽きたとき、いつもは夢の中で目を…
2020年8月11日 17:54
2022年9月27日 01:00
頭痛がひどくて学校を休んでいたある日の真っ昼間、突然どうしようもない気持ちになって全身を振り絞って泣いていた。よくあることなので、身を任せて泣いていた。ふと、声は出さずに腹の底から筋肉で空気を玉にして吐き出すような自分の泣きかたが気になった。自分は普段、しゃべるときにこういうからだの使い方をしたことがない。突発的に泣くときだけ、力が入る部分と力が抜ける部分がある。もしかして、と思った。
2022年9月17日 01:09
繰り返し見る夢がある。全部同じというわけではないけれど、いつも変わらないのは、泳ぐように体を動かすと空中に浮かべて移動できて、眠くて横になって休みたいけれど地面がある場所には敵だったりややこしいものがいて(この状況や程度は夢によって様々で)、空に逃げるけれど、空には天井があってぶつかってしまう。へとへとになりながら空の天井に沿って飛んでいると、壁紙のようにめくれているところが見つかる
2022年5月18日 04:59
右上の奥歯が痛い。ここ最近分かりやすく疲れていて、一昨日からは頭痛と微熱でどうしても頑張れず、休みをもらってベッドに引きこもっている。カーテンは閉めっぱなし、ごはんもあまり食べていない。奥歯の痛いところを触ろうとしたら、何もなかった。前に親不知が生えてたところが、腫れてもいないのにぼんやり痛い。そういえば親不知を抜いたのっていつだったっけ。1年前、頭痛と腹痛が少しずつ悪化して、病院は予約して
2021年12月4日 15:39
木漏れ日は太陽のかたちをしている
2021年12月4日 15:14
まぶしいもの、銀杏の黄色に埋もれた猫の眼差しあたたかいもの、破れたソファの上にある冬の陽差し強かったもの、コンビニ横の喫煙所で堂々としている真冬のタンクトップ気がかりなもの、留守番している電気毛布ねむくなるもの、曇りの日に白く反射するアスファルトしずかなもの、神社の後ろ姿と木目と溝触りたいもの、ポケットの中にあるピンク色の指先大事だったもの、早朝の珈琲の湯気向こうから帰
2021年7月14日 00:50
ああ 言葉がほしいなあなたの物語がほしいなたくさん残してくれたけれどもうだれも続きを書けないずっときらきらひかるお話を透かして世界をみていたそれが本物だと思うほどずっと新しいかがやきといつまでも恋しい過去の感情たちそれが永遠だと思うほどあなたが死んでしまってはじめてこの大きな世界が、たったひとりの生きた人間につくられていたなんて世界がひとつおわっちったああ 言葉がほし
2021年4月14日 20:13
わたしは今日あの日を見た夕日にベランダのブロックが焼けただれていた後頭部を向けてチリチリと目をつぶっていたあの日を転がる12色の色鉛筆を光は染める窓ガラスは何味に溶ける目を開けたらもうさっきの穏やかな炎の色は残ってないから怖くて目を開けられない留めるように息をする詩を暗唱するように息をする今日を燃やしきらないでどうすればいつかまた本当に思い出すんだろうみんなの
2021年3月9日 17:54
眠りに落ちる直前と泣いた後は研ぎ澄まされて 銀の海のよう泳ぐ言葉に釣り針垂らし引っ掻き傷をつくる、忘れないように寂しさは唯一奪われない痛みは贅沢なダイヤモンド砥石だと言った苦しみは それじゃあ苦しみはしあわせは しあわせは眠りに落ちる直前の泣いた痕は研ぎ澄まされて 銀の海のよう浮かぶ言葉を網で掬って、救ってあなたは、蒔いた寂しさに愛を注いで育った傷口には、ことばを入れて刻ん
2021年2月28日 20:37
一生あなたにはできないね、誰かに報告するための体調管理みたいに数をこなして、誰かに見てもらうために顔や腕に傷をつけるふりをして言葉を綴り、ちゃんと隣に座って味わえば大事にできる感情を、何を勘違いしたか、小さいから大きく見せないといけないと思ったのか、未熟な精神をもって、制御できない壮大なものとして振る舞っていたものね、豊かな人は無口でもたくさんの色を見せてくれるけれど、老害は自分のことをよくしゃべ
2021年1月28日 12:55
小さい人の真新しい下の歯を見て、チューリップが咲いたと思えるのは、わたしがまだ小さいときに、もっと小さい妹の歯を、かわいいチューリップの形だね、あなたもそうだったと、そう言われたから、そんなことで胸がいっぱいになって、ベランダにいそいそとからだを出してぽろぽろと息をこぼすのは、わたしも妹も、ぎざぎざのちいさい歯の頃から、長くあなたのまなざしに育てられたから、大きくなった今でもまだ、それを全部抱える
2021年1月23日 13:44
なにも投稿できていませんが、生きている上に、なんと!なにも書いていないわけではないのです。修論を書いています。
2020年9月14日 04:33
夜眠れなくて、もう少しで朝がやってくるころにうつぶせになると、胸がきゅっとなる、ゆっくり息を吸って吐くと、甘じゅわりとお腹の底に溶ける。素敵だった週末へのお別れだから切ない。(月曜学校行きたくない/ピカ炉)
2020年9月2日 22:11
早めにお風呂をあがった。濡れた髪をタオルで包んだまま夕御飯を作り、机において、なぜかわたしは掃除をし始め、夕ごはんは冷め、ていうかお酒作っておいたのに氷も全溶け、部屋はなんかすっきりしたが(生活なんて全部やめてやる...)の気持ちでごはんを温め直している。 今日わたしがうまく生活できなかった分、だれかがうまくいったとかならば、わたくしも、怠惰でばか、という自分を許せるのですが、電子レンジがな
2020年8月31日 15:03
木造の埃っぽいギャラリーの屋根裏へ向かう途中、重たいボブカットの年下女性が何かヒステリックに恨み言をいいながらついてくるので、隅っこに追いやって「ほら、見ててよ」って言いながらわたしは自分の左手の指を銃で撃ち抜く。少し怖かった。中指と薬指がクラッカーを引くように飛んで、空気中の埃がパッと動いて、小さい窓から入る光できらきらした。終わってみるとすっきりした。一階にはレトロでアメリカンポップなポスタ
2020年8月30日 04:09
夢にはいるとき、大きな寸胴の穴を落ちていく、そこにはたくさんの横穴があって、風が吹き込む、吸い込まれて夢を見る、繰り返す悪い夢に飽きたとき、いつもは夢の中で目をつぶって、天井の豆電球や隣の母さんの背中を思い浮かべる、沈んで違う穴から夢の外に浮かび上がるの、でもある日、その途中で失敗したと思った、なんだか変な方向に頭を出してしまって、チカチカひかる灰の部屋にいる、わたしはどうやら良くわかってて、規則