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たかさば
2022年6月9日 08:28
物語が、消えた。昼過ぎから、書き上げて完成した物語が、消えた。3000文字前後の、物語が、消えた。綺麗さっぱり、物語が、消えた。私は、少々おかしな物語の書き方を、しているのだ。私は、少々おかしな方法で、物語を公開しているのだ。私は、少々おかしな手順を踏んで、物語を保存しているのだ。それが幸いし、物語が、消えてしまった。私は、ワードで書いた物語を、メールで自分宛に送信し、
小牧幸助|文芸・写真・暮らし
2022年5月10日 21:01
十年ぶりに彼女は町へ帰ります。知らない土地に思えました。古い建物の屋根は焼け落ちており、土壁には銃痕。支援金で建てられた新しい家々には知らない人々が住んでいます。夜に沈む町は変わりました。そして彼女も。 十年前。彼女と病弱な幼い弟は、町の飯屋で無口な店主から軍人の残飯をもらいました。姉弟が急いで食べるかたわら、店主の腹が鳴ります。店主の痩けた頬を見て「なぜ、くれるの?」と彼女。店主は答えませ
マー君
2022年4月10日 18:55
あろうことか、彼は一度出しかけた指輪を引っ込めてしまったのだ。付き合いは長いから、大体わかっていた。お互いにそろそろかなという雰囲気はあった。彼が、あらたまって予定を聞いてきた時からわかっていた。そんなことは、今までなかったから。だから、私も覚悟は決めていた。彼に恥をかかせるつもりはなかった。それが、あろうことか…私が高校2年の時に、彼は新入部員として入ってきた。私は、野球部の