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思い出

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#この街がすき

ある接骨院の思い出

ある接骨院の思い出

この話をある接骨院のGoogleマップのコメント欄に書こうと思ったのですが、なんだか押し付けがましい感じがして恥ずかしくなったので、ここにそっと置いておきます。

まだこの診療所が山の向こう側にあった頃、僕は小学生でよくこの接骨院にお世話になった。その頃はちょっと足をひねったとか、転んだとか、昭和の男の子なら唾をつけて治されるような事でも、なにかと理由を付けてはこの接骨院へ足繁く通った。

ある時

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ある掃除屋さんのプロフェッショナル

ある掃除屋さんのプロフェッショナル

ちょっと前にこの時期なのでマンションの前の草むしりをした。
賃貸マンションの僕はただの住人なのに。
これまでは以前住んでいたオーナーのおばあちゃんが、暇を持て余しながらいつも草むしりしていたから草が気になるなんて事はなかった。けれども今は不動産屋さんの所有になり事務的に定期的に掃除屋さんが来るだけだ。
(ちなみにこの不動産屋さんもトラブルがあるとすぐにかけつけてチャッちゃと解決してくれるので良い不

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ある医師の所作に思う

ある医師の所作に思う

こちらには(整形外科の個人病院)数年に一度のペースでお世話になっています。

初診はかれこれ7、8年前になりますが、当時職場が変わりデスクワークから立ち仕事が増えたことで足の不調を感じるようになったので診ていただきました。

初めての診察は、先生の元気で(子供っぽい表現ですが本当にそんな感じで)大きな声で呼ばれたところはちょっと刺激的でしたが、診察室にいらした先生は映画やドラマに出てくるまさに外科

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彼は何ものにも寄りかからない

彼は何ものにも寄りかからない

彼は何ものにも寄りかからない。

これまで圧倒的で立派に見えた彼がふと孤独に見えた。

寄りかからないが故に1人立っている彼は孤独であり、一瞬寂しい者のようにも思えるのだ。

何ものにも寄りかからない彼には彼に寄りかかるものたちがいる。

彼に寄りかかるものたちは、彼に寄りかかった瞬間彼と孤独を共有する。

それは世界に独立して立つという、恐ろしく小さくもろい。

しかしやはり強く美しい存在なのだ

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君を誇りに思う

君を誇りに思う

昨日、古い友人から正月以来の電話がありました。

いつもはゲームや子供について他愛の無い話をするところ、その時彼は少し興奮を抑えるような調子で、激動の4月のことを語りだしました。

なんでも、彼はこの4月から働いている会社の支店長に昇進したと。

それはそれはめでたい話だとプチ上がった矢先、語りは少し深刻な方へ。

まず、前任者から支店長を引き継いだ時点で4、5人の職員が辞めてしまっていて人手が足

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時代に翻弄され激しく揺さぶられながらも慎ましく生きるツツジ

時代に翻弄され激しく揺さぶられながらも慎ましく生きるツツジ

タイトル写真は、身の丈程もある立派なツツジで、それはこのツツジが植えられている公園が貯水タンクを埋め込んでいる都合で上底された結果なのだけど。

そのツツジがちょうど子どものお迎え帰りの時間、西日と春風に揺れて、しばし子どもを待たせて眺めていた。

普通、写真好きの人は花を選ぶのだけど、選ぶ余裕はない。
花が激しく揺れて動いているから。

昔、何かのドラマでキムタクと草なぎ剛くんだったか、冴えない

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子どもに創造性はない

子どもに創造性はない

創造性とは本質からのズレである。

本質を知らなければそこからズレることはできない。

たとえ創造的にみえるものでも

本質を知らないものは

タダのデタラメか

すでにどこかの本質組み込まれている。

だから子どもに創造性はない。

なぜなら子どもは本質を知らない。

強烈な色彩は絵の具の取り間違いである。

夢のある絵はどこかの絵本やアニメから来たのである。

詩人のような言葉は初々しい脳のエ

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先頭に立つ木 1

先頭に立つ木 1

この木は市内から海へ向かう並木道の最後尾、
海から見ればその始まりに立っている。

先頭に立って真正面から一番海風を受けている。

先頭はその列の顔だ。    

先頭はその列の社長だ。

先頭はその列のヒーローだ。

先頭は真っ先に到着し

真っ先に出会う。

先頭は真っ先に見つけ

真っ先に喜ぶ。

先頭は行き先を決め

動きはじめ

止める。

先頭は・・・

斜め後ろ上空を

斜め後ろ上空を

朝さ

メルカリでレアなポケモンカードが売れたからさ

ヤマトさんの宅配ロッカーから発送するのに駅にいったのね。

その時間はちょうど通勤ラッシュだからさ

省庁に勤めるスーツ姿の人たちが結構歩いていたのね。

で、ロッカーに荷物を預けてさ

帰る途中ふと視界にカラスが見えたから目で追いかけると

マンションとか商業ビルの間を這うようにカラスや鳩が飛んでたのね。

(ほんとは写真機を取り出したいと

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