ごとうあいこ

編集。 好きな食べ物は赤いウインナーとチャーハンとビール。 うれしいと震える。最近は将…

ごとうあいこ

編集。 好きな食べ物は赤いウインナーとチャーハンとビール。 うれしいと震える。最近は将棋がすき。

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あの時の家族はもういないけれど、

2021年は、自分なりの「家族」の解釈を決めて向き合う一年にしたいと心の中でひっそり思っている。 かぞく、って何だろう。 わたしはまだ、自分で家族というものを作ったことがない。 なので、わたしの純粋な家族は、自分が生まれて育った場所に居た人々だ。 父方の祖父、祖母(二人はもう亡くなった)、父、母、姉、弟の7人家族。 今だにわたしのなかの「家族」はここからアップデートされていない。 実際のところは、年月を重ね、所属している一人一人に変化があり、そのたびにかぞくの形態は変わり

    • ブラキオザウルスのおふろ

      7月22日(金) ブラキオザウルスのおふろ 弟の誕生日だということをふと思い出し、メールをしてみた。あいつは蟹座の男だった。 「誕生日おめでとう。達者で暮らせよ」と書いたら、 「おまえも元気で暮らせよ」と返事が返ってきた。 同じ部屋でゲームをしながらボリボリお菓子を食べたりしていたはずの弟と、達者で暮らせと言い合う日がくるなんて、わたしたちはもうすっかり大人になってしまったのだ。 仕事を終えて、高円寺に住む恋人の家に寄る。 駅前で待ち合わせをして、先に銭湯に行き、少し飲

      • おともだちは8匹のゾウ。

        9月27日(月) 昨日の夜中に新幹線の新大阪駅で買ったカールを一袋食べてしまったせいか、朝から胃が重い。 旅疲れをおして出勤。 朝からライターとのオンライン打ち合わせが入っており、新しく入った若手メンバーを紹介する。 ライターT氏は、京都編プロ時代からの旧知の仲である。電話で話したりはするがひさしぶりに顔を見た。ピンクのカセットテープがずらっと並んだ謎のオンライン背景に包まれていた。ピンクのカセットの人、というあだ名がついてしまうかもしれない。 若手の後輩に「どーせ、どー

        • わたしはもう東京のにんげんなのかもしれない。

          9月22日(水) 四連休後の出勤だった。 休みボケの脳みそを起こすために、まずは休んでいた間に止まっていたものを書き出す。 メモとしばらくにらめっこしていたら軽く30分くらい経過していてびっくりする。 隣の席の後輩がランチに行きましょうと誘ってくれたので心の中でものすごく喜ぶ。 台湾料理屋でルーロー飯。 一回り以上歳が違うのでご馳走したら、帰り道に「ごとうさんの好きな甘いものは何ですか?」と聞かれたので、「エクレアが好きです」と答える。 帰り道にエクレアを買ってもらい、また

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        あの時の家族はもういないけれど、

          パンダに歯が生えた。

          最近一番和んだニュース。🐼 一応クマ?だから歯も鋭いのだろうか。 有休をもらって土曜から4連休だったのだけど、なかなかに良い連休だったと我ながら思ったので、備忘録として書いておく。 9月18日土曜日 最近もっぱら将棋にハマっており、ついに将棋の聖地、千駄ヶ谷に行ってみた。 鳩森八幡神社にお参りし、将棋会館の道場を覗き、ひふみんの大好物だといううなぎを食べ、その後一緒に行った人とガストで山盛りポテトを食べながら2時間くらい将棋を指す。 将棋会館2階は道場になっており、(3階

          パンダに歯が生えた。

          あなたの目に映る、わたしを見る。

          「君の眼に映る僕を、僕は知れない。だから、君に会うのは、自分と会うみたい」 と歌っていたのは、中村一義だったと思う。 ぶっちゃけわたしがあなたの目にどう写っているかなんて、怖くて知りたくもないと思っていた。 外見内面含めて、自分が他人の目にどう映っているのか人間なら誰しも気になると思うのだけど、わたしの場合は人の5億倍くらいその傾向がつよいと自覚している。 (この数年特に)ずーっと苦手だと思っているのが、写真だ。 なぜならば写真はものすごく正直だから。 その人のそのままの

          あなたの目に映る、わたしを見る。

          特急あずさに飛び乗って

          5月は、まるで濁流に飲み込まれていくような日々だった。 常に20以上のタスクが頭の中に整理されないままあちこちに散らばっており、それを拾っては処理し、ワー! ヤッター! 全部拾えたー! と思ったら、また上からドサーッと課題が落ちてくるような31日間。 時に埋もれ、ばたばたともがき、たまにブチ切れ、わたしの新緑の季節は終わった。 レジャーなんて冗談じゃなかった。黄金の一週間ってなんや? 幻か? わたしのキャパシティが小さいせいももちろんあるけれど、何せ諸々初めての仕事だっ

          特急あずさに飛び乗って

          火星人とボート小屋の夜

          何年か前に付き合っていた人の近況を聞いた。 その話をちらっとしてくれた共通の友人は今もわたしの仲良しで、わたしの前でその話題はタブーだと思ってくれていたらしく、わざわざ近況は伝えないようにしていたようだった。 しばらく話を聞いてなかったので、もうどうなってるのかよくわからなかったのだけど、どうやらわりと近くで働いているらしい。 その話を聞いても、驚くほど心が動かなかったので意を決してこれを書いている。 ✳︎ 一言で言えば、へらへらしていて、動きがちょっとヘンな人だった

          火星人とボート小屋の夜

          つながりたい、つなぎたい

          ああ、どうしよう。 電車の席の隣にいる推定0歳の赤ん坊が、私という個体を認識して笑うだけで、なんだか心臓をわし掴みにされたみたいな気持ちになってしまった。 おーい、君の目にはわたしはどんな感じに映っている? ちゃんと人間の形をしている? 手を目の前でグーパーしてみると、それは条件反射のように二タッとする。持たされた布製のおもちゃを一生懸命あむあむしながら。 隣に座っている母親がかたくなにこちらを見ようとしないので、その辺りで目の前のぴかぴかした生命体をまじまじと見るのは

          つながりたい、つなぎたい

          アンラッキーのなかのラッキー

          昨日の夜22時、自宅の最寄り駅で突然の不幸に見舞われる。 お金が入っていると思っていたSuicaが残高不足で、精算しようと思ったらカバンに財布がない。 瞬時に脳内高速巻き戻しをして、理由に思い当たる。 あれだ。 仕事の途中で気晴らしに「飲むヨーグルト」をコンビニに買いに行って、ビニール袋に財布を突っ込みデスクの引き出しにいれたままにした!(ヨーグルトは飲んだ) その時のズボラな自分を恨むが、それはもう仕方がない。 とりあえず、できうる限りの申し訳なさそうな表情で駅員さん

          アンラッキーのなかのラッキー

          【創作】今日という一日が終わるまでにどこまでいけるか僕らは知りたかった①

          2008年に朗読劇の脚本として制作したものです。 印刷されたものを偶然掃除中に見つけたので、少し加筆修正してアーカイブしておこうと思いました。 寝る間際、なんとなく流していたラジオから聴こえてくる物語のイメージ。 声に出して読んでもらえたりすると嬉しい。 後編ものせます。 1. 「この街を今すぐ出なきゃならないのだ」 喫茶店で冷たいジンジャエールを飲みながら、 ネコはぽそりと言った。 また始まった、と僕は思った。 思ったけれど、そんなふうに初めから受け流すのもなんだか

          【創作】今日という一日が終わるまでにどこまでいけるか僕らは知りたかった①

          21時過ぎ、桜の国で

          帰宅の電車が人身事故で止まった。 しばらく三鷹駅で時間調整をするらしく、車内はぎゅうぎゅうに混んでいる。 一刻も早く帰りたいけど、21時過ぎの電車の中で未来永劫訪れることのない今日がこんなふうに終わって後悔しないだろうか、と考えている。 ♢  ♢ 今日は仕事も珍しくきれいに片付いた。 駅を降りたら、およそ100%の確率で駅前のスーパーに寄って買い物をして、なにか軽く食べながら大好きなアイドルの旅番組をサブスクで見て、お風呂に入ってすぐ眠る。 毎日だいたいその繰り返しなんだ

          21時過ぎ、桜の国で

          あなたを思う本当の優しさがあれば

          親友が京都にいて、その子とは大学で出会った。 なぜ仲良くなったのか、今でもとてもよく覚えている。桜が咲きはじめて、ちょっとその時のことを思い出したから書いてみる。 わたしが演劇部に入りたての頃のはなし。 (同級生より一年遅い入部だった、なんと一年の時はワンダーフォーゲル部でしかも何故か一度も山に登っていない) 新入部員であるわたしの初めての役割は、宣伝用立て看板の制作だった。 通っていた大学は半分が芸術学部で、そういうことに長けた人はうじゃうじゃいたけど、何せわたしはば

          あなたを思う本当の優しさがあれば

          たまに、大声で泣く。

          本当はこれで、本当はこのままで何もかも素晴らしいのに。 (風に吹かれて エレファントカシマシ) なぜか、定期的にエレカシに泣かされる。 たとえばCDを全て揃えてます、とか、ライブには必ず行きます、といったようなガチンコファンではないので、こんなところででかい声でいう話ではないんだろうけど、それが今日だった。 スポティファイでランダム再生された「風に吹かれて」の一節で、不意にブワッときてしまった。 この経験は実は二度目である。 一度目は、朝の情報番組にエレカシが生出演し

          たまに、大声で泣く。

          孤独ってなんだ?

          リモートワークが解除されて、また通勤が始まり、日々に忙殺されて、日記が滞ってしまった。 書きたいな、が、いつのまにか書かなきゃ、になり、さらにグダグダしてるうちに時間がびゅんびゅん過ぎていく。 これはよくないループだ。そして何か始めた時のお決まりのパターンでもある。 ひさしぶりに書き出すと、言葉を飾ろうとしすぎて5分くらいで書くのをやめたくなる。 書くことにはいつも痛みが伴うし、本当は心の底からめんどくさい。 もーぶっちゃけ考えるの、めんどくさい。 お腹すいた→食べる、眠い

          孤独ってなんだ?

          消えた四月を忘れない。

          セーター1枚で近所にふらっとコーヒーを買いに行けるような暖かい日も増えて、いつもの帰り道にある梅の木が満開になっているのを見つけた。 目が覚めるような原色ピンクの花びらは、まだ開いたばかりの完璧な造形をしていて、「少し立ち止まって」と言わんばかりだったのでしばらくそこで観察した。 マスクで香りはよくわからず、外して近づいてみるとほんのり甘酸っぱい香り。 マスク生活で意識してなかったけれど、鼻がつまっていることに気付いてちょっとドキリとする。 そういえば最近、空気の匂いも

          消えた四月を忘れない。