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ポストPEファンド:5つの進路

はじめに

 以前に「ポスト戦略コンサル:7つの進路」という記事を書きました。その際に"PEファンドの後の進路も気になる"とコメントを頂戴しました。時間が空いてしまいましたが、書いてみたいと思います
 本記事は無料で全文公開しております

 まずPEファンドには大きく2種類の人間がいます。1つは創業オーナー、2つはサラリーマン従業員です。これは投資先企業のエクイティを扱うことを生業としているPEファンドと言えども、事業会社他一般的な企業と変わらない純然たる構造的な事実です。
 今回は2つ目の「サラリーマン従業員のPEファンドマネージャー」のPE退職後に絞って進路を書いていきます。なお、創業メンバーではないパートナークラスについても2つ目に分類しています

ポストPEファンド5つの進路

PEファンドの退職後のキャリアとして下記5つのキャリアに分類できると考えています
1.PEファンド to PEファンドへの転職
2.古巣への復帰(主に外資IBD)
3.スタートアップCFO(CXO)への転職
4.スモールビジネスオーナー
5.PEファンドで独立

それでは順に見ていきましょう
1.PEファンド to PEファンドへの転職
直近一番多いのはファンドtoファンドの転職ではないでしょうか。
転職理由は①報酬水準を現状維持以上で転職する(日系→外資、外資tier2→tier1)➁前職で投資方針、創業者・特定のパートナーとの人間関係、あるいはカルチャーフィットしなかったパターンが多い印象です。
ネガティブな点としてはキャリーがまた最初からスタートとなります(通常は投資時の価格をそのまま払い戻し。※未実現利益は考慮しないことが多い。レアケースだが、退職後も保有できるファンドもある模様)が、それは全てのPEファンド転職に当てはまるので本件に限った話ではありません

2.古巣への復帰(主に外資IBD)
これは昔から多いパターンですね。上記同様、①報酬水準を現状維持以上で転職できる点が一番のポイントかと思います。加えて➁前職の上司が昇進して戻ってこいと誘われた(VPで退職したがEDで復帰できる)③PEへ転職したはいいが3年経過しても全くいい案件へ投資ができていないなどが多いですね。加えて④カルチャーフィットしなかったもありますね。他にも⑤一部の古参のシニアメンバーへキャリーが偏っていることへの不満などのパターンもよく聞きます

3.スタートアップCFO(CXO)への転職
これはここ10年くらいのトレンドですね。
転職理由は①サラリーマンPEファンドマネージャーを卒業し経営陣として自由度と責任をもって直接、企業価値向上に携わりたい➁目先の報酬を大きく下げてでもSOで2%以上をとり、キャピタルゲインで大きなリターンを狙いたい③新しいインダストリーを創造し、社会へ付加価値を創出しインパクトを与えたい といったところでしょうか
面白いことにカーライル出身の方が過半ですかね。近くに実例、成功事例があると同じ道に行きやすくなりますね
(実例)
・ラクスル 永見さん
・リタリコ 坂本さん 
・スマートニュース 松本さん 
・キャディ 芳賀さん
・10X 山田さん
 ・Paidy→enechain 藪内さん
 ・みんなのマーケット 吉岡さん 
・テックタッチ 中出さん 
・Retty 土谷さん 
・estie 上田さん
・Wovn Technologies 藤原さん

Twitterから拝借


4.スモールビジネスオーナー
これはここ最近のトレンドですね。某M●Kの方を含めて数人知っております。やはりファンドやっていると“自分がオーナーにならないのとしっかりと利益を享受できない”という思いを強く持ちます。その点自身でスモールビジネスをやるのはとても理に適っていると思います。
また、例外的ですが、PEファンド独立を企図したものの、立ち上がらず、コンサルティングやM&Aアドバイザリーをとして個人事業主のような形でスモールビジネスを営むというパターンもありますね

5.PEファンドで独立
成功例でいうと、JGIANICD Capitalが該当しますね。他にも多くの方がファンド独立に動いて、結局立ち上がらなかった、という話を界隈ではよく聞きます。
やはり、PEファンドで働いているとエクイティの力は肌で感じるので独立志向は強くなりますね

私自身は5をメインで狙いながら4もいいスモールビジネスが立ち上がればいいな、と考えております

最後に

 今回は「ポストPEファンド5つの進路」についての記事を書きました。よろしければnoteで"スキ"や"おすすめ"、Twitterで"いいね"、"リツイート"をお願いします!

ご参考
 上記記事を読んでPEファンド/バイアウトファンドへの転職に興味を持った方は過去のPE面接の個別対策記事をご覧ください。
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また、PE転職の個別指導もやっておりますので、ご興味ある方はコンタクトください


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